どうも、自宅にあるフライングVをちょっとないがしろにしていた萩原悠です!
もうこれ買ったの随分前だな、地元のフリーマーケットで買ったFernandesのストラトが初エレキで、その後買った初めての新品ギター、そして初めてのハムバッカー!
今日はそんなわたしの思い出のギターの紹介をします!
1958年製 FLYING-V(フライングV)コリーナです!
コリーナVについて知りたい方への情報提供と、
わたしがこのギターを手放す準備とのためにこのページを書き残しておこうと思います。
目玉コーナー”コリーナ材の真実についての考察”は結構下の方です。
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フライングVとは
そもそもフライングVというのはこういうやつです。
変形ギターの大定番(←意味わかんないフレーズ)であるこのフライングV。
1958年当時、ギブソン社が今までになかった斬新なギターを作ろうとのことで開発されたモデルです。
正直当時は時代を先取りしすぎたのかあまりギタリストから受け入れられず、早々に生産ストップ(泣)
しかしこの超個性的なルックスと、(立って弾く場合は)意外と弾きやすいということが徐々に評価され、後の時代にようやくブレイクし、ギブソン社によって再生産がされました。
座って弾くことを全く考慮に入れてないかのような形状だけれど、
ネックのほぼ全てがボディから飛び出していることによりハイポジションでのプレイがめちゃめちゃ弾きやすく、このことは数々のスーパーギタリストのスーパープレイを支えてきました。
で、今日お話するのはその最初期に造られた1958年モデルについてです!
1958 Flying V コリーナの特徴
(なんでストラップがFenderやねん!)
この写真はまさにわたしが持ってる、1958年当時に作られていたフライングVを元にEpiphoneが作った復刻版です。
Epiphone(エピフォン)いうのはGibson(ギブソン)の正式な子会社であり、主にギブソンモデルの廉価版を作っていることで有名なメーカーです。(Epiphoneのオリジナルモデルってのもあるよ!)
わたしがこのフライングVを買ったのは2001年くらいだったかなぁ。
ちょっと覚えていないけれど、当時中学生、ギブソンモデルなんて当然買えなかったから、お年玉とかお小遣いとかを貯めてようやくこのEpiphoneのモデルを手に入れたのです!
で、その1958年製というのはどういう特徴があるのかってのをわたしの持ってるフライングVを見ながら紹介します!
コリーナ材
1958年製のフライングVの最大の特徴と言えば!
やっぱりボディとネックにコリーナという木材を使っているという点でしょう。
コリーナはギブソン社によってマホガニー材の代用木材として使われたのが始まりで、重量は軽く、中〜高音域に特徴があるという木材です。
ちなみにコリーナという呼び名はギター界隈(ギブソン界隈からじわじわと広まったっぽい)だけで、一般的にはリンバウッドと呼ばれるようです。
木としてはそんなに絶滅危惧種とかでもないみたいだけれど、あまり加工がしやすい状態での安定供給がされないらしく、それにより希少材とされているようです。
おかげでコリーナ材を使っているギターってのはそれだけでレアという風潮があります。
裏通しの弦
1958年製のフライングVはギブソンギターの中では珍しく、弦をボディ裏から通すスタイルになっています。
これは弦の振動をボディに直接伝えることができ、伝導効率がよいとされています。
とは言え正直そんなに大きな差ではないと思っていて、むしろどっちかというと”裏通しすることによりテンションがキツくなりハリのあるサウンドになり、弦を強くブリッジに押し付けることになるのでパワフルになる、という感じじゃないかと思ってます。
ゴールドパーツ
かっこいいですねー!!
このゴージャスな感じもまた1958年製のフライングVの特徴です。
ちなみに、わたしが持ってるフライングVはピックガードが白いですが、
1958フライングVにはピックガードが黒いものもあり、
これは特に仕様が違うわけでもないようです。
黒の方が引き締まった印象でカッコいいけど、自分は白でよかったなぁと思います。
滑り止め
一応座って弾くときのことを考えて、この部分にゴム製の滑り止めがついてます。
がしかし、これ全っ然役に立ちませんwww
結局股に挟んで弾くしかない、それがフライングVを座って弾くときの宿命です。
その証拠に、1966年モデルだとか、超スタンダードの1975年モデルのフライングVにはこの滑り止めがありません。
つまりは“滑り止めがある=1958年モデル”と言ってもいいくらいの特徴となりました。
色々改造したり
そんな素敵な1958年モデルのフライングVですが、
ギターへの色々な好奇心が湧いていた萩原悠中学生のとき。
ちょこちょこと改造してたりするんですね。
紹介しておこうと思います。
(このコーナーは完全に思い出を書き起こしておきたいからです。)
ピックアップをセイモアダンカン製に交換
当時インターネットとかも発達してなくて、でもどうやらピックアップを変えると音が変わるらしい。
ピックアップには色々な種類があるらしい。
自分の好みの音を出すには……
などなど、色々と情報をかき集め、ピックアップを交換しました!
しかも自分で!
このためにハンダごてとか買ったなぁ。
授業でちょっとしかやったことなかったけど、出来なくないと思ったんだろうな。
そしてとりあえず出来たのです。(すげーモタモタしたけどw)
選んだのはセイモアダンカンというピックアップの最大手メーカーのSH-4 JBという超ド定番モデル。
これに付け替えてからというもの、たしかに音のパワーが上がってめちゃめちゃ歪むようになって、自分で選んで自分で取り替えたという愛着効果もあり、なんだかとっても嬉しかったのを覚えてます。
SH-4って当時はこの倍くらいの値段がした気がするなぁ。
光線銃サウンドを埋め込む
これはGLAYのHISASHIさんの影響なんだけど、
HISASHIさんのギターには”ボタンを押すとおもちゃの光線銃の音がする”というものがあって、どうしてもそれをやりたかったんですね。
ダイソーでおもちゃの光線銃たくさん買ってきて、
どこが光の線でどこが音の線でどこが電源だかを一本ずつ切りながらたしかめて、
音の基盤と電源部分だけを残してフライングVの内部に埋め込みました。
専用スイッチをつけるにはピックガードに穴をあけなければいけなかったから、
ボリュームノブをプッシュ出来るものに変えて、それを押すと光線銃が鳴ると。
出来た!
すごい!
わたしのギタリスト人生の中であんな冒険をギターに施したのはあれが最初で最後だなww
しかし、電池もピックガードの下に埋め込んでしまったので、電池交換の度に弦を全部外してピックガードを外さなければならないのが面倒で、たしか数ヶ月でその基盤自体を取り除いてしまいました。
ちなみに光線銃サウンドはこの動画のギターソロの後半で聴けます。
カメラワークがあまりにも引きだからなにやってるかは全然わからないけど、この音はHISASHIさんのギターから出てます。
間奏が全体的にかっこいいので入り部分からどうぞ。
(該当箇所は2:53から)
ピックホルダー
初めてのライブにこのギターを使ったわけで、そのとき用だったのかな。
フライングVの股の部分にピックホルダーを貼り付けてました。
こういうやつ。
(なんかBLEACHに出てきそうなデザインww)
自分こういう便利グッズとか好きなんだよねwww
とっくに剥がれてしまって忘れていたけれど、こうして痕が残ってるのはなんか嬉しい。
貼ったときのドキドキ感とかが蘇ってきました。
ストラップピンの位置
これも見るまで忘れていたけれど、ほら、こうしてこんなところにもストラップピンを付けた痕がありました。
フライングVはやっぱり重心バランスがよくないので(ボディが軽すぎることと、ネックがボディから飛び出しすぎてるため)、それを改善させるために試行錯誤してました。
この位置にストラップピンを付けると少しマシになるって話を信じてやってみたんだけど……
どうだったんだっけな、たしかあんまりよくなかったのかな。
元の位置に戻してますね。
ちなみに元の位置ってのはここです。
これは多分好みの問題なのだと思う!
壊したとことか
あとは……まぁ改造というか、壊れてますねwww
ピックアップセレクターの頭が取れてたり、
あとはなんとなくぼんやりとしか覚えてないんだけど、
ペグがひとつだけ交換されています。
多分どこかにぶつけたんだろうなぁ。
それで楽器屋(おそらく宮地楽器立川店さん)に持って行ったけど全く同じパーツってのがなくてひとつだけ色が違っちゃってるんだろうなぁ。
希少材 コリーナの真実
さて、話がわたしの思い出話に大きく逸れてしまいましたが、
前半の方で“コリーナ材が割と希少で、それゆえにコリーナ材を使ったギターが希少である”というお話はわかってもらえたかと思います。
フライングVを1958年にGibson社が作った時点で既に割と希少な材でした。
マホガニー材と似た音がする、だけどもっと軽いので中〜高音域の抜けがよいとされるコリーナ。
よくよく考えたら、廉価版のEpiphoneモデルで、
中学生でも買えるレベルで、
まぁ正直に言えば6万円くらいだった。
そんな価格帯で本当にそんなレアな木材で作ったギターが作れるのでしょうか?
これには諸説あり、
コリーナの中でも下等な素材を使っているだとか、本当はコリーナじゃないだとか色々言われますが、
わたしが一番信憑性あると思ってるのは
コリーナ材を表面に貼ってるだけ
という説です。
これ、正直かなり有力な話だと思ってます。
コリーナの美しい見た目はしっかり継承しながら、それは表面(と背面)だけという説です。
いやいやそんな詐欺みたいなことがあるかいなwww
………………
…………ん?
……お??
これトップだけ明らかに色違うな……
ってよく見たらあれ、背面も…………
……は……貼ってる??
ちなみに、トップにだけ別の木を貼り合わせるなんて驚く方もいるかもですが、
ギター界ではかなりの常識です。
なんなら多くのレスポールがそうです。
うちのこいつとかも、表面がメイプル材でそれより後ろはマホガニー材です。
→Gibson ヒストリックコレクションを買った!
こうした技術があるにはあるのです。
コリーナモデルとして売り出されていて、実際トップ以外がコリーナでないってことが許されるのかどうかはわからないけれど、でもなんだかそんな気がするんですよねぇ。
ではコリーナでない部分は何材で出来ているのか。
それはもう一般のユーザーにはわかりません。
特性が似てるからマホガニーなのか……でもそれにしては軽い。多分違うな。
軽いってことはポプラやバスウッドなのか……フェンダー系じゃあるまいし……
トップ材だけがコリーナなのか、それともバックも一応コリーナだけどツギハギだらけなので木目を綺麗に揃えるために表面だけ別のコリーナを貼っているのか、それはちょっとわからないけれど、
僕なりに根拠のない結論は、
内側はもっと細かいコリーナ材
もっと端材のような細切れコリーナが使われてるんじゃないかな〜と思ってます。
ただでさえコリーナ材は稀少だし、それをコストの安いエピフォンのモデルにはつぎはぎコリーナかなぁ。
全然わからないけれど、なんとなく!
まとめ コリーナ材は幻想なのか
わたしはこのエピフォンのフライングVを買ってからずっと
“希少な材であるコリーナで出来てるんだ!”
と思ってましたが、実は最近はあんまり信じてなかったりします。
でもわりとそんなことはどうでもよくて、
わたしの初めてのライブもこいつと一緒だったし、
それ以降もこの軽さと格好良さとでわたしと一緒にいてくれました。
正直ここ10年以上ほとんど弾く機会がないので、
人生初めて手に入れたギターを最近手放したのと同じように→(初めてのエレキはFernandes)、
こいつも手放そうかと思っています。
そのために最後にお別れ会というか、しっかり写真撮ってやって、ネックの調整オクターブチューニング、ポッド洗浄ネジの増し締め、ピックアップの高さ調整までして最後にちょっと感傷に浸りながら弾いてみようかなと思ったら、結構いい音で、これはちょっと面白いぞと思って急遽ライブで弾くことにしました!
わたしはライブ中わりとちょこまかと動くので、ちょっと軽すぎて使いにくいところもありましたが、もうそんなのは問題じゃない!
こいつと一緒にいれたら楽しい!
それだけでいいかなと思いました。
きっとそのライブが終わったらまた出番もなくなるのでそのときが本当にお別れのときかなと思いますが、また次のオーナーに大切にしてもらえたらいいな。
ってことで今日はおしまい!
最後まで読んでくれてありがとう!
萩原悠(Twitter→@hagiwarau)でした!
えっと、若気の至りですね、2009年、ニコニコ動画でこのフライングVが活躍(?)してますのでよかったら見てくださいm(_ _)m
【関連】
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→初心者が見た目でギターを選ぶべきである2つの理由