どうも、中古でも結構ギター買ってます、萩原悠です!
最近では中古品を扱う店舗も当たり前になってますが、
ネットの普及も手伝って、間に大手の業者を介さないで直接ユーザー同士で売り買いが出来るシステムというのも確立しています。
いやまぁかっこつけずにサービス名出しちゃいますけど、ヤフオクとかメルカリとかですね。
こういうところで買うのってどうなのでしょうか。
結論から言うと、
メルカリやヤフオクなどで買うのと楽器屋で買うのと同じ“中古”というカテゴライズですが、
実際は全然違います。
ここではそんなお話をしようと思います。
【関連】
中古とは
中古販売の定義とは、
メーカーから卸されて販売店などで一度売られた商品(この時点では新品)を、
再度値段をつけて他の使用者の手に渡すことかなと思います。
なので、正式な店舗を介さないといけないとかそういうルールはないような気がしていて、
たとえば今わたしが使っているギターを、
「これ、30万円で売りますー」
って言い出して、どなたかがこれを買うときには中古品としての扱いになります。
メルカリやヤフオクはこちらと同じ状況と思ってもらってOKです。
で、これはぶっちゃけオススメしにくい取引です。
楽器店などを挟むのに比べて
「こんなはずじゃなかった!!」
が多いような気がします。
そんな理由をまとめてみましょう。
メルカリ,ヤフオクでギターを買うデメリット
早速、ヤフオクやメルカリでギターを買うときのデメリットについてです。
ここでまず覚えておいて欲しいのが、
ヤフオクやメルカリの出品者はかなりの確率で素人である
ということです。
これがとっても厄介なんです!
正式な型番や仕様が把握出来ているのか
ここで語りたい”素人”ってのは、楽器のスキルや経験年数、愛情愛着の話ではありません。
商品として販売するための知識と、その情報の重要性についての造詣という意味です。
出品者がそのギターを買ったとき、沢山試奏して、色々店員さんに教えてもらって、一大決心して買ったギターかもしれませんが、
手放すときまでそのギターの詳細な情報を覚えているでしょうか。
わたしは覚えていません。
10年以上使ってるRAVELLEに関しては、先日ブログに書くまでは(→コチラ)正式な型番は覚えてなかったし、
TALBO(→コチラ)に関しては一度たりとも正式な型番を目にしたことありませんし、今でもなんていう型番なのかしらないのです。
こんな状態で売りに出すというのが素人です。
もしヘッドにGibsonって書いてあるからギブソンなんだと思っているなら、それは気をつけた方がいい。
ギブソンの偽物なんてたくさん出回っているし、
フェンダーに関してはネックだけ取り替えてしまえばどんなに安くてショボいギターもパッと見はフェンダーのギターに見えてしまいます。
その点大手の楽器屋ならそのようなことはほぼありません。
目の肥えた鑑定スタッフがしっかりとモノの真実と値段とを見極めていますから。
ギブソンレスポールが10万円で買えるからって慌てて飛びついて偽物だったのかきついっしょ?
状態が表記されていない
楽器というものは状態が一定ではないので、そこもしっかりと見てから買いたいものです。
ギターは結構調整する項目、箇所がいっぱいあって、
演奏が一流であっても自分で隅々まで状態の把握、調整が出来る人というのはかなり限られています。
フレットの減り具合やロッドの残量を正しく把握していて、それを正しく買い手に伝えられるとなるとまぁ厳しい。
いくら写真がたくさん貼ってあっても
[このギター(xxxのxxxモデル,定価10万)を7万で売ります!傷はありますが演奏上問題ありません!]
とかだけだと、もう全く状態がわからないですよね。
もしネックが波打ってたら、フレットが結構減っていたら、7万は高すぎます。
しかし売り手側はいじわるで隠していたわけではなく(そんな人もいるかもですが)、
ただわからなかったから書かなかったというだけです。
逆に目に見える傷やパーツのサビはとても細かく写真撮ってくれてたりしますし、
「24フレット仕様でダンカンピックアップなのでガッツリ歪ませて弾くのは最高です!」
とか、新品と同じような売り文句で熱く語ってくれてます。(サイト見れば全部わかるってのは内緒)
でも中古の場合、本当に重要なのはそこじゃないっす!!
元の持ち主は愛着と慣れで全然弾きにくさを感じてないかもしれませんが、
これを7万で買う方は相当リスキーです。
大手の楽器屋なら当然しっかりチェックをして
「フレットがこれくらい残ってるので平気ですよ〜」
とか
「フレット結構減ってるのでまぁあと1〜2年くらいで交換しなきゃかもですね〜」
とか言ってくれます。
それこそフレットは高さがガタガタになってたら擦り合わせて調整して、
ネック出来るだけまっすぐに直して、それから販売されます。
なので、その楽器のなんなら一番いい状態に調整して売ってくれるのです。
素人さんはせいぜい
「弦はエリクサー張っておきました!」
程度であることが多いですww
保証が効かない
当たり前なのですが、一般の方の所持品を他の方に譲ろうというだけなので、
それ以降のサポートなんて一切ありません。
「半年使ってたら音出なくなったんですけど〜!」
知ったこっちゃない!!
なんなら
「届いたらヘッドの角が欠けてるんですけど!」
「そうですか、でもノークレームノーリターンと書いたはずです。」
the end.
こんなもんです。
大手楽器屋なら会社により、
- クロサワ楽器:三ヶ月
- シモクラ楽器:一年
- イシバシ楽器:三ヶ月〜一年(金額次第?)
- シマムラ楽器:一ヶ月
- イケベ楽器:六ヶ月
の中古品保証がつきます。
その間だったら断線補修、ネック調整などは無料でやってくれるところが多いようです。
中古だからこそ不安ですもんね、売りっぱなし、買いっぱなしじゃないってのはとても安心です!
梱包とか発送どうすんの?
わたしはちょっとよくわからないんですけど、
素人の方って、発送するときの梱包ってどうしてるんですかね?
強度安心の段ボールとか、緩衝材とか、そういうのしっかり持ってるのかな……
レスポールタイプのヘッド角のこととか、アーム付きギターの扱いとか、
そういうの大丈夫かな……
それこそ保証もなにもないので、
軽い気持ちで急いで梱包してポーンってなってないかな……。
不安……。。
メルカリ,ヤフオクでギターを買うメリット
逆に!
メリットはなにかないかなと思って考えてみました。
そしたらまぁたしかにメリットはなくはない!
強引に3つ挙げてみました!
売り手は高く売れて買い手は安く買える
これは間になんの業者も介さないため、双方が割とお得に取引できます。
たとえば……
・10万円のギターを売りたい。(ここでは状態とかは考慮しないこととする)
・楽器屋に持って行ったら4万円で買い取ってもらえました。
・そしてそれを修理調整するのに5千円くらいかかって(楽器屋負担)、
・中古品として店頭に出るときは8万円と値札が付きました。
・楽器屋に持って行ったら4万円で買い取ってもらえました。
・そしてそれを修理調整するのに5千円くらいかかって(楽器屋負担)、
・中古品として店頭に出るときは8万円と値札が付きました。
こんな感じになります。
つまり5千円の調整費用を除いて、3.5万円が楽器屋の取り分になります。
この分が全くかからないので、
・10万円のギターを売りたい。(上記と同じモノとする)
・7万円でメルカリに出しました。
・買い手は7万円で買えました。
・7万円でメルカリに出しました。
・買い手は7万円で買えました。
これだと、売る方は高く売れたし、買う方も安く買えるんです。
あれ、双方得をしている!
お金の話なので、やっぱりみんな得をしたいわけです。
そうしたら個人でのやりとり、なしじゃないですね!
アップグレードされたギターのとき
これはどっちかと言うと売る方のメリットかもしれません。
本来ギターやバイクの買い取りって、オリジナルの状態が上限金額で、
そこから改造や修理が見られるとどんどん査定額が下がるのです。
つまり、
・10万円のギターを売りたい(上記と同じモノとする)
・このギターには後付けで15,000円のピックアップと5,000円のペグを取り付けている。
・つまり実質12万円のギターとなっている。
・楽器屋に持っていくと買い取り額は3万6千円になりました。
・これを上の例と同じように調整に5千円くらいかかって(楽器屋負担)、
・中古品として店頭に出るときは7万6千円と値札が付きました。
・このギターには後付けで15,000円のピックアップと5,000円のペグを取り付けている。
・つまり実質12万円のギターとなっている。
・楽器屋に持っていくと買い取り額は3万6千円になりました。
・これを上の例と同じように調整に5千円くらいかかって(楽器屋負担)、
・中古品として店頭に出るときは7万6千円と値札が付きました。
おやおや?
値段下がってるやん!!
モノの値段は上がってるのに!
これが中古楽器市場の常識です。
しかし、メルカリやヤフオクならこの値付けが自由です。
改造してるけどそのままで7万円でもいいし、
オリジナルから遠のいてるから6万円にしようかなもいいし、
2万円分グレードアップしてるわけだから8万円でもいいし。
それで売れればいいわけだし、売れなければ値段を下げるなり、
メルカリなら
「ピックアップ純正じゃないんですよね、5千円引いてくれたら即決します。」
みたいなコメントも入ることでしょう。
そのあたりが自由になる、いいことですね!
愛情があるかも?
これは人によって、場合によってです。
自分が愛用していたギターを誰かに譲る、
それをただの使わないものの処分と捉えるか資金の足しと捉えるか、
はたまた相棒とのお別れと捉えるかは完全に個人の自由です。
なので人によっては
「このギターを譲り受けてくれてありがとうございます。なんなら弦も1セットつけときますね」
みたいなやりとりがあるという、そういういい話も聞いたことがあります。
まぁここはあまり期待するとこではないかもしれませんねww
メルカリやヤフオクでもいいかなと思うもの
実はわたしもメルカリで買ったものがあります!
これです。
そしてヤフオクで買ったのはこちらです。
うん、つまりは、個体差の出にくいものだけなんです。
1枚目の写真はタスカムの小型マルチトラックレコーダーなのですが、
使用者が
「問題なく使えてます」
と言ったらそれが大体信じれます。
デジタル製品には個体や劣化が少なく、
使ってくうちに段々録音出来る音量が落ちていくとか、
録音出来る長さが短くなっていくとか、
そういうのありません。
むしろ劣化していくのは
- ノブが取れた
- 塗装が剥げた
- 液晶が割れた
などの物理的部分だったりします。
そしたら、まぁいいかな〜なんて思います。
なので、エフェクターとかは中古がバカ売れする市場ですもんね。
アナログエフェクターは結構個体差あるけれど、
それでもまぁ大体同じような音出るし、
ギターエフェクターはそもそもあちこち持ち運ばれて何万回も踏みつけられることを前提に作ってるのでかなり頑丈です。
自分もエフェクターはとりあえず中古を探します。
でもやっぱり楽器屋さんでしか買ったことないけれど。
まとめ:個人での売買には色々注意が必要です
さていかがだったでしょうか、メリットもデメリットもありますが、
やっぱり状態をしっかり把握出来ないのは怖いなと思います。
これは知人に譲るときも同じで、どんな状態だからいくらで売る、
というのはなかなか難しいんですよねぇ。
売るときも買うときも、本当は間にプロを入れておいた方が安心です。
楽器の状態次第で正当な判断のもとに値段がついてますし、保証制度があるのも安心です。
是非買い物の参考になったなら幸いです!
Twitter (→@hagiwarau)からもお待ちしてます!
萩原悠でした!