どうも、PAやったり録音やったりもしてます、萩原悠です!
このページでは、名前が似てて紛らわしい
- ギターアンプ
- プリアンプ
- パワーアンプ
- アンプヘッド
- ヘッドアンプ
- ヘッドフォンアンプ
- スピーカーアンプ
- リアンプ
の違いを書いていこうと思います!
そもそもアンプとは
「アンプ」とは、英単語 amplifier(カタカナ読みするとアンプリファーもしくはアンプリファイア)の略で、
意味は増幅器です。
基本的には小さな音を大きくするというお仕事をする物になります。
じゃあどこから来た何用の音を大きくするの?っていう、その用途や目的に応じて違う製品が作られ、違う名前がつけられているというわけです!
ってことでここからは、主にギタリストがよく聞く「なんちゃらアンプ」についてちょっとずつ説明していきます。
ギターアンプ
まずはギターアンプとはなにか、についてのおさらいからしましょう。
これはエレキギターを大音量で鳴らすための機材と思っていてよいでしょう。
ポイントは2点。
①エレキギター本体から来た微弱な電気信号を増幅する
②エレキギターらしい音色に変化させる
この①が本来の「アンプ」の役割なのですが、
ことギターアンプにおいては②も非常に重要で、
だからこそ世の中には色々なギターアンプがあり、
Marshallに繋ぐかFenderに繋ぐかRolandに繋ぐかで大きな違いが出るというわけです。
アンプヘッド
次はアンプヘッドという言葉について。
これはエレキギターのアンプのアンプ部分のことです……は?
ギターアンプと一言で言ってしまうこの機材は実はアンプとスピーカーの組み合わせのことを言っています。
アンプは音を増幅する機材、スピーカーは音を出す機材です。
家庭用の
そのなかでも、スピーカー部分ではなくつまみのあるこのあたりのことです。
逆に、下はキャビネット、ただアンプヘッドが作った音を出すだけのスピーカーです。
なので、アンプのサウンドキャラクターを決定づけているのはこのアンプヘッドの方なんです!
ギタリストがみんな大好きMarshallアンプは、
アンプヘッドとキャビネットに分かれているものが多いですね!
ここでおさらい:実は音を出すのにアンプが必ず必要
スピーカーやイヤホンから音を出すためには、必ずアンプが必要です!
テレビの音を流すにも、ラジカセでCDかけるにも、iPhoneでYouTubeの音を聞くにも。
え、でもみなさん、自宅でアンプなんて持ってなくないですか?
持ってなくても使えてますよね?
これが世の中の便利さが故にわかりにくくなっているところです。
もう一度言います、アンプは必ず必要です!
実はこれらの機器にはアンプが内蔵されているんです。
だから存在に気付けていないんです。
ちなみに、アンプには必ず電力が必要なので、充電なり乾電池なりコンセントが必要です。
そういえばスピーカーってコンセントの必要なモノと必要じゃないモノがありますよね。
スピーカーにもコンセントが必要な機種は、つまりスピーカー側にもアンプが内蔵されているというわけです。
本来純粋なスピーカーはコンセントいりません。
ギタリストのみなさんはマーシャルアンプのヘッド(上段)にはコンセント繋ぐけどキャビ(下段)に繋いでないってことを思い出してみてください!
そゆことです!
ってのがわかっていただいた上で、「なんたらアンプ」の説明に戻ります。
プリアンプ
マイクやギターなどの微弱な信号を増幅させるための機材で、
さらに分けるとマイクプリアンプというものもあれば、ギター用のプリアンプもあります。
どちらもつまりは小さな音を大きな音に変換して次の機器(スピーカーとかイヤホンとかレコーダーとか)に渡す機能ってのは一緒です。
それぞれちょっとずつ説明しますね。
マイクプリアンプ
これはマイクの信号を他の楽器などと同じように扱うために増幅する役割を持つアンプです。
多くのミキサーにはインプット直後に内蔵されてたりするので、絶対に個別に買わないといけないわけではありません。
ただ個別に購入出来る製品には各社各モデルにはそれぞれ個性があるので、
そのときどきにあった色んなマイクプリアンプが試されることが多いです。
ギター用プリアンプ
逆にギター用のプリアンプはアンプヘッドの中に入っていますが、
こちらは実は増幅させることが一番の目的ではなくなってきています。
むしろ音色を作るためのセクションです。
マーシャルらしい音とかフェンダーらしい音とかはの大部分がこのプリアンプの違いと言っていいでしょうね。
しかし、プリアンプであまり増幅させないならば、ギターアンプから出る音はどうなるのでしょう。
ってことで、登場するのはコイツです。
パワーアンプ
つまりギター用のアンプヘッドのなかには、プリアンプとパワーアンプの両方が入ってるってことなんですね。
そのため、プリアンプで音を作ってから、パワーアンプで音量を上げていく……
あれ、たしかアンプってボリュームのつまみが2つありませんでしたっけ?
もしや……
そういうことなんです!
歪みが変わる方のVolとかGainがプリアンプ、
音量だけが変わるVolとかMasterとかがパワーアンプだったんです!
なのでアンプシュミレーターとかからアンプに通すときはアンプ裏のリターン端子から使うんですね。
そうするとプリアンプ(1つめのGAINとかイコライザーとか)は全く無視して、出来上がった音色をパワーアンプだけ通して増幅しているというわけです。
スピーカーアンプ
スピーカーアンプと呼ばれるものもこれになります。
これは名前の通り、スピーカーから出すための音を増幅する機材です。
ライブハウスとか会議室にあるデッカいスピーカーを鳴らすために音を増幅しているのがこのスピーカーアンプですね。
逆に言えば、あのデッカいスピーカーはデッカい口を開けているだけで、音を作り出しているのは肺とか喉とか、つまりスピーカーアンプがやっているというわけです!
ヘッドアンプ
これまたややこしいのですが、アンプヘッドとヘッドアンプは全然違います!
ヘッドアンプは主にミキサーに入ってます。
つまり、ミキサー等の初段に内蔵されたプリアンプと思っていただければ間違いないかなと思います。
入力端子の近くにあるTRIMというもの、ここにヘッドアンプが入ってます。
端子から入力された音声をどれくらい増幅してトラックに流すかを決めるためのアンプで、
これを大きくしすぎると入力の許容量を超えて増幅してしまい、つまりは音割れしてしまいます。
ヘッドフォンアンプ
もー名前がややこしい!
これはヘッドフォンで聴くための音量を稼ぐためのアンプです。
単体で超高級機があることもありますが、
だいたいミキサーやオーディオインターフェイスの内部、ヘッドフォンアウト端子の直前に内蔵されています。
まぁ、考え方はスピーカーアンプとほぼ同じですね!
リアンプ
これはレコーディング技術の話で、厳密に言えばモノの名前ではなく”手段”や”行為”の名前です。
一度録音したギター音を再度レコーダーやインターフェイスからラインアウトしてギターアンプに入力する。
そしてそれを改めてマイク録音する、
というのがリアンプです。
しかしギターアンプに入力するにはインピーダンスがあまりにも低すぎて音質が変わってしまうので、
リアンピングボックスというものを使うことが多いです。
【関連】
リアンプの仕組みと効果について
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まとめ:アンプは難しい……
さて、いかがだったでしょうか。
皆さんの疑問は解決出来たでしょうか。
正直なかなか難しいですよね。
どれも増幅させるのが目的のアンプリファーに違いないのですが、
逆に言えば音楽ってこんなに途中途中で増幅させないと楽しめないってことなんですね。
考えた人すごいな……。
ってことで、今日はこのへんで!
最後まで読んでくれてどうもありがとう!
萩原悠(Twitter→@hagiwarau)でした!
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