どうも、ライブ中にちょこちょこトーンつまみいじります、萩原悠です!
ギターの講師をやってて思うのが、
結構弾けるのにトーンの役割がわかってない子が多いなぁと。
もったいないぞよ!
このページではトーンの使い方を紹介します!
(基本的に初心者さんに向けて書いてます。回線の話やコンデンサーの話は出てきませんのであしからず)
TONEとは
まずはTONEって言葉の意味から考えてみよう!
ちょいと調べてみた。
すると、
“TONEとは、音の調子”
だそうです。
なるほどわからん。
だからもういいや。
答えを発表します。
ギターやベースについているTONEは、ずばり明るさ調整フィルターです!
明るさ調整フィルターとは
この“明るさ調整フィルター”ってのはわたしが勝手に言ってるだけなのですが、
かなりわかりやすく的を得ていると思ってます。
トーンが調整しているのは、音量でも音程でもなく、明るさなんです。
日常会話では、たまに話し声がうるさかったりすると
「ちょっとトーン落として!」
って言われることがありますが(古い?)、
そんなときは普通音量自体を落としますわな。
でもギターやベースについてるトーンはそうではなく、明るさです!
もうちょっとだけ正しく説明するならば、
どれだけこもらせるかフィルターです。
全開にしている状態で一番明るく、そこから絞っていくと徐々に暗くなっていきます。
音量はそのままに、高い成分から徐々に落としていっているのです。
わかるかな〜。
図解でわかる!明るさ調整フィルター!
絵心のないわたしが必死に伝えます!
でも今回ちょっと自身あるので是非見てくれ!
そもそも、トーンが全開の状態(TONE=10)で音がこんな感じになってるとします。
横軸が周波数(音高)で、縦軸がその周波数がどれくらいの音量になっているかです。
見慣れてる人にはわかりやすいはずなんだけど、これ初めてみる人には難しいですよね。ごめんねぇ。
青く塗りつぶしている部分が音になってる成分ってこと。
つまり、この状態だと高い音も低い音も均一に出てます。
で、上の方に赤い線が引いてありますよね。
これがとても大事です!
トーンのつまみはこれを操作するためにあるのです。
では、トーンを全開(=10)ではなく、8くらいに絞ってみましょう!
そうするとこうなります。
おや、赤い線が途中で曲がりましたね。
そして、その赤い線より右、つまり高い成分がなくなりました。
これはつまり少し音がこもった、ということになります。
言い換えると、少し暗い音になったってことですね。
では、トーンを4くらいまで絞ってみましょう!
そうするとこうなります。
おや、赤い線が折れ曲がる部分が移動しました!
折れ曲がるポイントが左へ移動、つまり、さっきよりも多くの高い成分が失われたことになります。
で、このトーンを0まで絞るとこんな感じです。
かなりの部分が削られて、ここまでくると音は結構暗くなって、キンキンした部分やトゲトゲした部分もなくなります。
こもったからって悪い音になったわけではなく、これがまた絶妙に音楽的なんです!
こうやってこもらせ具合を変えること、それがトーンつまみも役割なのです!
もうちょっと正しく言うと、
TONEで操作しているのは削り始めるポイントの横移動なんです!
ここまで説明すればDTMやシンセサイザー、DJをやってる方は気づくことでしょう。
ギターのTONEは、ローパスフィルターなんです!
わかりやすかっただろ!(褒めてください。)
ひとりで出来る!トーンごっこ!
もうちょっと具体的に、しかもなんの道具も使わずトーンの仕組みを体感してみましょう!
まず!
“あーーーー”って声を出します。
このときちょっと大きめに口を開けてください。
で、“あーーー”と伸ばしながら、途中で口をすぼめて“うーーーー”に変化させてみてください。
ほら、ちょっと音こもったでしょ?
これがトーンの仕組みです。
“あーーーうーーーあーーーうーーー”
ってやってると、“あ”のときに明るくなって“う”のときに音がこもります。
つまりトーン全開のときが“あ”でトーンを絞っていくと“う”です。
“あ”から“う”にスムーズに移行しようとすると段々口をすぼめたり開いたりすることになるでしょ?
それがトーンつまみをいじってる状態でっす!
ちなみに、これを足元で調節出来るようにしたのがワウというエフェクターです。
仕組みがわかれば“ワウ”って名前、もうそのまんますぎますよねww
ぶっちゃけ理屈はどうでもいい
と、ここまで割と熱く語ってきましたが、うん、理屈はどうでもいいなw
これをいじるとどうなるかってことだけはわかってもらえたらOKです。
そしてそしてそんなことよりももっと大事なのが、
いつどうやって操作すればいいのか
ですよね。
ぶっちゃけ理屈が全くわかってなくてもトーンつまみをうまい感じに使ってかっこいいプレイができてればそれでOKなんですもん。
ってことで、お教えしましょう。
とりあえず全開にしておけばよい!
頭悪そうな発言かもしれませんが、トーンはとりあえず全開にしておきましょう!
それが一番普通の状態なんです。
さっきのわたしの下手な図を見てもらえばわかるかもしれません。
トーン全開のときが一番通常の音なんです!
ここからどれだけこもらせていくかということなのですが、まずは全開の状態でギターを楽しめばよいのです。
一番明るくて瞬発力もあって派手で音量も大きく聴こえるので、なんなら一番いい音です。(←語弊ありまくりの表現ですが)
なので、まずはトーンは全開でいいのです!
ちょっと耳にうるさいな、ちょっと前に出すぎだなと思ったら少し絞る
もしトーン全開にしてる状態で、
ちょっとペキペキとした部分が耳に痛い……
ちょっとボーカルを邪魔してる気がする……
そんな風に思ったら少しずつ絞ってってみましょう。
ちょうどいい感じにマイルドになるポイントがあります。
特にフェンダー系のギター、つまりストラトキャスターやテレキャスターなどは全開にしておくと底抜けに明るい音がします。
それがいいところでもあるのですが、ちょっと高音域ばかりがうるさいと感じることがあります。
そんなときはちょっとだけトーンをしぼって御覧なさい。
あれあれ、音が太く聴こえるぞ?
マイルドで色っぽい音になったぞ?
もしそう感じるときが来たなら、ようやくあなたは“トーンはとりあえず全開”からの卒業です。
実はアンプやエフェクターのイコライザーとも密接な関わりが
そうそう、つまりはこれ、イコライザーなんですよ。
高音域しかいじれないけれど。
なので、例えば耳に痛すぎるなと思ったら、最初はギターのトーンを絞るんじゃなくてアンプのTREBLLEを絞るのがいいとおもいます。
エフェクターで歪ませたときにピーピー高音域がうるさいと思ったら、エフェクターのトーンとかハイとかを絞ればいいのです。
あれ、じゃあギターのトーンっていつ調整するの?
……そのうちわかるよwww
トーンつまみがコンデンサに高音を落としていることによって減衰しているものなので、
独特の丸みを帯びるんですね。
この角の取り方がギターのギターらしい音作りのひとつで、ここにわたしたちギタリストは表現力を求めているわけですね。
まとめ:トーン操作でギターがより面白くなる
さて、トーンつまみのことわかってもらえたでしょうか?
最後にもう一度だけ言いますが、
全開にしておく状態が一番いい音です。
これはある側面においては理論的にもそう言い切ることが出来て、
別系統に高音域を吸い取られない、一番素直な状態のサウンドと言えるので、その点ではとりあえず全開にしておくでよいと思います。
むしろトーン回路を使わないからと言って線を自分で切っちゃう人もいるくらいですから!
でもね、せっかくのエレキギター、実は1本で色んな音が出せるわけですよ!
手持ちのギターに飽きて他のが欲しくなる気持ちもわかるけれど、
その前にトーンをいじくり倒して今までと違う音を出してみてはいかがでしょうか。
ってことで今日はここまで!
最後まで読んでくれてありがとう!
萩原悠(Twitter→@hagiwarau)でした!
P.S.
フリクションペンがこんなに役に立ったの初めてやわー。
みんなもレッツフリクション!!