– 前回までのあらすじ –

ギターを手にいれた!

でもいかんせんなにをしていいのかわかんない。

もはやギターってなに!?状態よ。

そんなもやもやの中にいた当時小学6年生のわたくし、萩原悠

う〜んなんか面白くないなぁ。

そんな空気を、先生である親戚のおじさんは感じ取ったのか、

こんなことを言ってきました。


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お前の弾きたい曲を弾こう!


おじさんの趣味……というか世代?

いわゆる歌謡曲的なのはいくらでも教えてくれようとしたんだけど、

それじゃつまらないだろうと、好きな曲で練習するのがいいだろうと、

そう言ってくれました。

これ、とっても有難いですよね。


僕も今や教える側に回って痛感してること。

教える方はどうしても自分でノウハウ持ってるしつまずくポイントや大事なことなどを熟知してるつもりだから自分の型にハメてしまうけれど、

音楽や美術などの、手軽に趣味として始めれる芸術関係は特に

「なにをやりたいか、そのためにはどうするか」

の順序でやるのはとてもいいと思う。

いい先生でしょ?

しかし、実はこの流れは僕にとってめちゃくちゃ苦しいものでした。


自分の意見があまりない


いや、ないことはないんだけども、

言い出せないんだよねorz

自己紹介ブログScene.1でも少し書いたけど、

自分のやりたいこととか意見とかを口にするのが本当に苦手で、

特にそれに人様を付き合わせるのとか本当に本当に無理で、頭痛くなってくるんですよ。

ちなみにこれは今でも治ってないので、

これを読んでくれてる人で僕とご飯食べに行くことになっても

「なに食べたい?」

って聞かないでください。

申し訳ないけど、それだけで本当に体調不良になります。

あと、カラオケで自分が歌う曲決めるのもホントに無理なんでよろしく!!

(めんどくせぇヤツwww)

曲が決まらない


ってなわけで、このときも本当に困りました。


幸いちょっと前からJ-POPをピアノで弾くってのが楽しみのひとつだったので、

ポップスの楽譜は数曲持ってました。

でもどれにしたらいいのか全くわからない。

これは母にも相談したのを覚えてる。

深刻に悩んでると悟られるのが恥ずかしかったから、

「好きな曲持って来いってさ〜」

って他人事のように。

好きな曲かぁ……

ぶっちゃけ手持ちの楽譜の中で一番好きだったのはKinKi Kids“愛されるより愛したい”だったけど、


ギターの先生にジャニーズの曲を持っていくのはなんだか失礼な気がして……

そうなるともちろんV6、WAになって踊るものダメだ。

果てしない星の光のようなSPEEDもダメだ。

ル・クプルや奥田民生の曲は楽譜を見たところ、難しそうなコードが沢山だ。

おじさんのところに行くのは明日だ。

うわーん!決まらない!!

もういいや、一番コードが簡単そうなこの曲にしよう。


翌日、僕は知りもしないアーティストの、聴いたこともない曲のページを開いて、

「これがやりたいです!」

と言いました。



後から思えば、その曲はキーがCだった


選んだ理由は本当に単純。

コードが簡単……というか、見たことあるコードが多かったからです。

C Em7/B Am Am/G F G Csus4 C

そう、キーがCだったんです。

キーがCである=ハ長調、ギターのチューニング上、全体的に簡単に押さえられるコードが多いんです。

初心者が最初に覚えるコードはほとんどこのキー=Cの上で使われるコードと言ってよいでしょう。


たまたま選んだキーCの曲、それがこれです。

GLAY / HOWEVER


 


この適当な選択もまた、僕の人生の中でとても大きなターニングポイントでした。

GLAYの登場です。

その後音楽にドハマりするきっかけになる、

ギターを弾きたくなり、

エフェクターが欲しくなり、

ライブをしたくなり、

曲を作りたくなり、

自分で歌いたくなり、

生きていたくなる、

そんな原動力になるアーティスト、GLAYとの出会いです。


当時はもちろんそんなこと知る由もなく、いやむしろその曲自体も知らなかったくらいだから。


事後報告的に母に”HOWEVERって曲にしたよ”って話をしたら、

なんとうちのリビングでかかってたテープが実はHOWEVERを収録したGLAYの青ベスト、REVIEWだったと聞かされました。

早く言ってよね〜!笑

そんなわけでその次に行くときに

「どうやらこれらしいw」

てな具合にテープを持ってったとさ。


僕はすっかり忘れてたその日のエピソードとか


これは最近母から聞いた話。

母もその親戚のおじさんには会うの久々で、そこで僕の話も出たそうな。



「あいつあのときGLAYやりたいなんて言って……

俺ぁGLAYなんて流行ってることくらいは知ってたけど聴いたこともなかったんだわ。

それで曲聴きながらチャチャっと弾いたら

「おじさんなんで知らない曲なのに弾けるの!?」

ってテンション上がってて、

「こういうのは大体慣れでどんな感じかわかるもんなんだよ」とか言ったもんだなぁ。」

 


だそうです。

もう随分昔のことだってのにおじさんそんなに覚えててくれたんだね……。


ぶっちゃけ僕はこの辺のこと覚えてなかったんだけど、

その流れの中で唯一覚えてること、印象に残ってることがあります。


HOWEVERのサビの頭のコードはCなんだけど、

おじさんはなぜかしょっちゅうAmを弾いちゃって

「あ、違うや」

って慌ててごまかしてました。

そのときは

「サビの前のコードがE7だからよ」

って言われてもなんでそれが間違える理由になるのかまるでわかりませんでした。

てかわかるわけねーじゃん!!www


でもおかげさまで僕もそこから音楽をずっとやってきて、当然その理由もわかるようになりましたし、

あれから10年以上経ったあるとき、『リクエストもらった知らない曲をいきなりギターで弾く』っていう曲芸めいたニコ生をやるに至ります。

実は色んな曲をコピーして理屈もわかってくると割と簡単なことで、神でも鬼でもなんでもないんよww


僕もいつの間に作曲の講師をやるようになりまして、

ようやくおじさんと手加減ナシで音楽の話が出来そうです!


初めてギターで1曲弾けた!


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おじさんのおかげでそのHOWEVERはどうにか弾けるようになるわけですが……

弾けたって言ってもね、もうショボいもんですよ!

4分音符に合わせてダウンストロークをジャンジャンってして、

コードチェンジの度に音は途切れリズムは遅れ、Fなんてほとんど鳴ってなかった。

2サビ後のクリシェラインはガン無視で気分だけストローク!


それでもね、ギターで曲を弾けたんだっていう達成感はすぅぅうううっごく嬉しかったんだよね。

しばらくは毎日ギターを持ってハウエバる日々ww

弾けてないのにだよ!?

あの光景は絶対ダサいよな〜もはや騒音?

でも、弾けたつもりになって毎日弾いてると、段々本当に弾けるようになってくるんだよね。

Fの音がちゃんと6本弦鳴るように、

GからCのコードチェンジがリズムに間に合うように、

適当にお茶を濁してた(音も濁ってた)2サビ後のクリシェとかも段々音を終えるようになってくるんです。

そうすると更に楽しくて楽しくて。

その頃になると手持ちのJ-POPの楽譜の全曲を弾いてみちゃうんだよね。

このときの楽しさが本当に忘れられなくて、もうテレビゲームやってる場合じゃなくなってきちゃったよねw

この先は今に続くまで、ずーっと音楽の魅力にとりつかれっぱなしでございます。

おじさんほんとありがとね。


次回予告


そんな感じで、ついに始まってしまった萩原悠のギター生活。

テープに合わせて音を鳴らしてるだけで最高に楽しい時代です。

ここから、自分の好きな音楽を選んで行くことになります。

好きな音楽ってなにかって?

この流れですから、決まってるでしょ、


GLAYですよ!

次回、GLAYにマジでハマる!

【関連】
ギターのFが弾けなくたっていいじゃない!


萩原悠(Twitter→@hagiwarau)でした!