高校一年生の夏、4月生まれなので16歳になっての7月。

高校では帰宅部の部長のような存在だった萩原悠は、ついにアルバイトを始めるのです。


ここではそんなお話!


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ローソン


近所のローソンでアルバイトを始めます。

最低賃金法ギリギリで本来高校生は採用しないことを貫いてきたこのお店、

なんかタイミングがよかったのか雇って頂けました。

このお店で働かせてもらったことが僕の人生にとっていかに大きかったことか!

働いてお金をもらうということ


それまでの収入源と言えば、毎月親からもらうお小遣い。

もしくはお年玉などの臨時収入の切り崩しでした。

でもここでもらうお金は違います。

時間を切り売って、絶対的主従関係の元に成り立つ労働の対価です。

それは誰にも後ろめたくならずに使える自分のお金でした。

なんかそれがすごく大切で大それたもののように思えて、

しかも毎月のようにそのお金が入って来て、

なんだろう、なんだか不思議な気持ちになりました。

バイトに入る日を増やせばお金もたくさんもらえて、

ちょっと面倒だなとか疲れてるなとかで日にちを減らせばお金も減る。

なるほど……たくさんお金をもらうためには、たくさん働かなきゃいけないんだ。

(当たり前だよー!)

お金をもらって働くということ


逆に、ここでレジ打ってる時間、品出ししてる時間、掃除をしてる時間、

これは遊びでもプライベートでもないんだなと。

自分の家の掃除とかはどんなタイミングでやってもいいし、なんならやらなくてもいいし。

学校のテストは出来なくても別に誰にも迷惑がかからない。

でもこれは仕事なんだ。

お金の計算を間違えちゃいけない、言葉遣いを間違えちゃいけない、

なんだこれ、今までとちょっと違うぞ。

遅刻とか、そういうの、適当じゃいけないなぁ。

正直、“店の金に手をつける”以外の思いつく限りの悪いことはこのお店でした気がします。

だいたいのことはバレて、怒られました。

あ、その後流行ることになる”冷凍庫に入って写真を撮る”とかはやってないよwww

社会の色んなことを知る


それまでは家族がいて近所の方々がいて友達みたいな人たちがいて、

あとは学校だとか塾だとか習い事だとか、その程度の社会しか知りませんでした。

もちろん買い物に行ったりで社会に触れることもあったけど、

それら全てにおいて、自分はお客様として関わっていたんだと知りました。

お客様として、おもて面しか見れてなくて、

そのお客様に綺麗で便利なおもて面を見せるために裏に色んな工夫や努力、仕組みがあると知りました。

だって、24時間営業ってことは、夜中でも誰かが働いてるんだよ?

日曜日なのに遊びに行けばそこのスタッフが働いてるんだよ?

宅配便って勝手に届くんじゃなくて、誰かが運んでるんだよ?

いつ行ってもちゃんと商品が並んでるのは、需要に合わせて誰かが発注してるんだよ?

発注されたら誰かが運んでるんだよ?

運ぶその品は誰かが作ってるんだよ?

これって本当にすごいなぁと気付きました。

つまり、自分もなにかしら働かないといけないのかなぁと、うっすら思いました。

まぁ、思っただけでなにか行動に現れたかと言われたらそれまでだけどwww


こんなにも人と話すのか


東京都内の西の方の、割と田舎な地域だったけど、

家にいるよりはるかに人と話す機会があります。

しかも知らない人!

コンビニの店員とお客さんなんて、

そのときだけ気持ちよくやりとりが出来ればいいだけの薄すぎる関係ではあるけれど、

だからこそ気持ちよくやれた方が自分が気持ちいいなと思って。

人付き合いの苦手だった僕だけど、このときの経験から“初対面に強い萩原悠”が完成しました。

今でも初対面得意です!


教育


そんなわけで、実はこのローソンには10年近く在籍しました。

途中引っ越しを機に一回やめたはずだったのにいつのまに引き戻されたり、

後半は週一で夜勤だったりしたけど。

そんななかでいつのまに僕の仕事のうちのひとつになったのが、

新人教育。

人を育てるってのをやらせてもらったのはこれが初めてだったかなぁ。

自分が特例で若く入ったから後輩もそこそこの確率で年上だったけど、

わからない人に物を教えるって大変だなぁと実感。

しかも、人によって理解度や受け取り方が違う!

これ面白かったなぁ……いや、イライラしたっけかww

同じように教えてもダメなんだ……

これは今現在講師をやってる僕にとってもとてもいい経験になりました。


飾りつけ,ポップ作り


こちらのお店にお世話になってる期間の後半はもう週一の夜勤だけだったわけで、

なんのためにやってたかというと……

飾り付けとかポップ作りです。

美的センス的なのは全然ないと思っていたけれど、なんか物を創るというのは好きだったので。

コンビニって意外と季節物の販売があったり、イチオシの製品があったりで、

「これを売りたい!!」

ってのが本社指示決まってるんですよね。

そんなものを売るための技術や工夫、そしてそんな工夫をしているということを本社にアピールすることのためにも、

僕は毎週夜中にお店でポップ作りをしてました。

クリスマスケーキのコーナー作ったり、

ボジョレーヌーボーの予約取るために飾り付けたり、

バレンタインっぽい演出したり、

新商品のデザートをパワープッシュしたり。

ここで気付いたのが、

「まず見てもらわない始まらない」

ということ。

どんなにいい商品もコンテンツも、消費者の目に止まらないことにはなんの意味もないなと。

そのために自分で作ったのが立体ポップ。

こういうやつ。

こんなこと言うと恥ずかしいんだけど、これを最初に作ったの俺なんじゃないかと思ってるんだよねwwwww


“最初”ってのは盛った表現だけど、

こんなに当たり前のように本社が作って店舗に送ってくるような時代じゃなかったわけよ。

それを僕はあまった紙とかプラスチックとかで作って、程よく視界に邪魔になるように、目に留まるように作ったってことがあります。

店長に聞いたら、本社の人も大喜びで写真撮ってたみたいだけど、それを全国展開させたんじゃないかと勝手に思ってますwww


あ〜恥ずかしいww

ちなみに、当時は社内でこういう飾り付けにはインセンティブが出てたので、

ちょっと稼げてましたw

これとか、頑張ってね?

IMG 0005 (PSPは見ないでwwww)

これ自分で作ったのかな……本社から資材来たのかな……

でも多分黒い紙もプリントアウトして余白を切ってるし、多分自作!

形整えるために中心に商品である缶コーヒー入れちゃうあたりもDIYな感じ出てるww


とにかく人に出会った


今までは家族、近所の人、学校、塾、習い事あたりの人としか関わりがなかった僕にとって、

なんて色んな人がいるんだろうと思いました。

それは例えば性格的なところで、

僕「お弁当温めますか?」

客「あらご丁寧にありがとうございます、大丈夫ですよぉ。」

みたいな人もいれば、

客「……たばこ。」

僕「えーと……すみません、どちらですか?」

客「いつものだよ!決まってんだろ!」

僕「ひぇ〜すみません、どれでしたっけ?」

客「マルボロだろぉがよぉ〜」

僕「ぎゃ〜んスミマセンこちらですね」

客「マルボロって言ったら普通メンソールだろ!」

僕「なんだそれぇ〜」

客「3個だよ!!!」

なんて方もいる。

なんだかんだで初対面に強い僕はお客さんと遊びに行ったり、

洋服もらったり、

シンセサイザーを修理してもらったり、

舞台の仕事をもらったり、

エロいゲームもらったり、

あれ、もらってばっかりwwww

恵まれてますねぇ。

閉店していた


最近母から連絡をもらって知ったんだけど、

ここのローソン、いつのまに閉店してるそうです。

僕の今の生活圏内とはそこそこ遠いので困りはしませんが、

なんとなく寂しい気持ち。

オーナーたちはお元気かなぁ。

一時期オーナーが自分の家に近いところにもう1店舗オープンさせたいって言ってたから、

そっちだけに移転したとかならいいなぁ。

でもまぁコンビニ経営なんてめっちゃ大変だしな、引退かな。

その他のバイト


なんだかんだで人生初めてのバイトで、一番在籍していたローソンに一番思い入れがあるのだけれど、

僕結構色んなバイトしたと思うんですよね。

一時期1週間に9回とかバイトしてた気がするし。

ってことで、せっかくなのでいくつか思い出して書いてみます。

居酒屋


舞台を一緒にやってた奴に1日だけと言われて行った居酒屋。

閉店前にマネージャーに

「で萩原君、次いつ入れるの?!」

ってな感じで強制的にそこそこ働くことになりました。


そこはちょっとお高めの居酒屋だったので、バカっぽい大学生とかは来なくて静かなお店。

まかないの美味さにはびっくりしたよね。

僕が梅酒好きになったのもこのお店です。





ライブスタッフ


結構やったのがこれ。

日雇い単発バイトのうちのひとつなんだけど、

めっちゃ好きでけっこう 現場に出向きました。

主にさいたまスーパーアリーナ日本武道館、あたりの大きな会場を担当する会社で、

富士急ハイランド東京ドームにも行きました。

富士急ハイランドの現場は新宿から朝みんなでバスで行くんだけど、

中でもよく覚えてるのが、僕の大好きな氣志團さんのライブのときの話。

(→どれだけ氣志團さん好きかについては別ページに書きました)

2006年氣志團万博のとき、帰りの高速が渋滞しすぎて新宿からの終電をなくし、人生初のタクシーチケット。

新宿から自宅まで27,000円のタクシー代が会社持ちwwww大赤字wwwwヒィィ



また、年末のカウントダウン時にはジャニーズのイベントの現場、

6万人くらいで

「あけましておめでとぉぉぉぉぉ!!!」

と年を開けるってのを3年くらい経験しました。

なんか清々しかったなぁ。

2時くらいの電車でひとり家路につきながら

「また新しい一年だなぁ……むにゃむにゃ」

とかするの。

ホットペッパー めざまし


これも単発バイト。

サンプリングのお仕事ってやつで、駅前とか表参道とかでひたすら雑誌を配るというのも経験しました。

精神力鍛えられましたね、あんなん基本もらってくれるわけないんだから!

ホットペッパーくらい大手のだったらまだしも、もっとマイナーな情報誌もいっぱい配りました。

今あまりそういうのないよね?ネット時代だもんね。

ガラケー時代はもう雑誌に電話番号がいっぱい載ってるんだぞ!

雑誌めっちゃ重いんだぞ!

こんなん配れるかよ……

配りましたね。

1日 3時間x3セット みたいな仕事。

しかも割と成績あげて、エリアチーフみたいなのになっちゃってwww

そしたら面白くなってきますよ。

若い子たち数人をまとめて(当時僕も若かったわ!)、このエリアでこの時間いかに効率よく配れるかを考えるゲーム。

駅からの動線、信号待ちの人の溜まる場所、

声の通るスタッフ、一度に多く本を持てるスタッフ、それらを見極めて配置して、

あとは僕はフラフラしてるだけwww

お茶とかキットカットとか買っておいて、いいタイミングでスタッフに配るというあざとさ。

ある朝は品川駅で某番組の雑誌を鬼のように配りまくってまさかの足りなくなる事態、

本社に連絡して慌てて追加を持ってこさせたときなんかは帰社が誇り高かったです(アルマゲドン的な達成感)。

やばいタンクの掃除


単発バイトで1日しかやらなかったやつシリーズ!

高尾だか八王子だかにあったヤバそうなタンクの掃除。

あれはなんの工場だったんだろうか。

全身防護服でガスマスクみたいのもして、直径10メートルくらいのタンクをいくつも掃除するっていう大人数現場。

どっかの駅からバスで移動だったから覚えてないけれど……あのときのみんなまだ無事かな?www


パチンコ


1日しかやらなかったシリーズ!!!

場内スタッフだったんだけど、

自分パチンコやったことないから確変とか言われてもわからんのよ!

いやわからないってのはいいんだ別に、覚えていけばいい。

ただ、耳が死んだ。

片耳ずっとイヤモニつけてて、もう片方の耳にはずーっとホールのノイズにまみれてて……

たしか6時間くらいの勤務だったと思うんだけど、

終わってから駅までまっすぐ歩けなかったもの。

このあとローソンでバイトだったんだよな……。


事務所移転


1日しかやらなかったシリーズ!!!

というか一番最初にやった単発バイト!

新宿の某ビル内の事務所移転。

こっちのフロアにある全ての机や椅子をこっちのフロアに移動せよ的なミッション。


途方も無い作業量だと思ったけど、

大人数でわぁぁぁぁぁっとやったから意外と早く終わった。

コンビニとか居酒屋でしか働いたことなかった当時の僕にはとても新鮮で、割と楽しかったです。


家電の配送設置


1日しかやらなかったシリーズ!!!

引越し屋ではなく、おそらく店舗からの配送だったんだろうなあれは。

新品の家電をお客さんのところに届ける仕事。

冷蔵庫を2人で5階まで……エレベーターなしですか……この階段、聞いてたより狭いじゃないですか……

そんな案件を一日中こなし、まぁなにが辛かったかというと……

一緒に組んだ社員さんが怖かった。

割とトラウマで、もう無理っすってなった。


小田急デパートの朝入荷


これは割とレギュラーでしょっちゅうやりました!

新宿の小田急デパートの開店前の入荷作業。

朝6時集合で物産展の商材とかがドサドサ入ってくるので、それをコンテナに乗せてブースまで運ぶ仕事。

代々木の学校に通ってた時代はよくこのバイトをしてから学校、帰ってから居酒屋かローソンで働いてましたね。

ただ、こういう日雇いバイトの派遣会社って、家を出るタイミングで会社に連絡するってのが決まりなんだけど、

6時に新宿の現場ってことは、自分4時台の電車に乗らなきゃいけなくて、

会社に電話しても誰も出ないのよwww

たしか遅刻もなかったので連絡免除してもらってたけど、それを知らない社員さんとかがその日の担当だとその度に怒られてましたorz

派遣のコンビニ


コンビニ専門の日雇い派遣ってのもありまして、それもやってました。

なんせ時給が違いますからね。

都会ってすごいのね、常に客がいるお店もあれば、

12時になった途端一気に混むお店もあればで、

地元のローソンとは比べものにならない人の多さでびっくり。

ホームであるローソンで学んだのは初対面に強くなろうということともう一つ、

それとは真逆かもしれないけれど、

お客さんはコンビニごときで時間を取られたくないと思っている

ということだったので、スピードには割と自信がありました(ピアノとギターやってたのでレジ打ち速い)。

こんなことも重宝され、こっそり引き抜きしてもらって、間に派遣会社を通さずに直接働かせてもらってました。

遠いから長続きしなかったけどね。

釜飯屋


本格的にキッチンの仕事したのはここのお店だけだったかも。

揚げ物とか焼き物とかも一通りやったので、その後も料理に苦手意識がないのはここでの仕事のおかげ。


クイックガスト


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クイックガストって知ってますか?

牛丼屋みたいなスタイルのガストです。

食券を買ってもらって、

ハンバーグ定食なら40秒で提供しなきゃいけない的なスピード勝負。

あまりいい条件とは言えず……というか、マネージャーさんの仕事がちょっと不慣れだったせいで、

ここでは書けないような条件で働かされバイトがみんなブチキレてやめてく中で僕は出遅れたのでさらに劣悪条件になって辛かったっていう過去もありますが、

こっちだって謝らなきゃいけないことはある。

勤務中にモンスターハンターやっててごめんなさいwwww

この先はもうちょっとまともなお仕事


ここまでがまともじゃないとは言わないですが、

まぁバイトらしいバイトだなっていうところで。

のちに大学職員、

KORGの商品課、

楽器屋店員などをやるってことになるんだけど、

まぁそれはまたそのうち書こうかなと思います。


次のページは!

いよいよ!

本格的(!?)にバンドを始めるです!