– 前回までのあらすじ –
勢いでエレキギターを手に入れ、よくわかんないけどアンプというものも必要だったらしい。
中古で20ワットのギターアンプも手に入れ随分と楽しいギターライフを送っていました。
そしてぼくにあるとき、持ち合わせていた“情報収集癖”が発動するのでした。
月刊GIGS
シンコーミュージックさんが刊行している音楽情報誌です。
キャッチコピーは
すべてのバンドマン&プレイヤーを応援するロック・マガジン
公演情報やリスナー向けのインタビューではなく、バンドマン向けの、機材や演奏法などについての月刊誌です。
“初めての◯◯”や、”◯◯とXXの徹底比較”など、初心者層への企画も多く、そのとき旬の国内アーティストを取り上げているので、
「バンド楽しいかも」
と思い始めたあたりの子のハートを鷲掴みしています。(多分)
そんな僕はモロに鷲掴みされたキッズのうちの一人。
多分4〜5年くらい毎月欠かさず買ってたと思うな。
月刊GIGSとの出会い
初めて買ったのは2000年2月号。
PIERROTのアイジさんと潤さんが表紙でした。
二人のツインギターのこだわりがその号の目玉で、
他にストラトキャスターとレスポールのサウンドの違いをわかりやすく紹介してくれてるCDや、
GLAY、LUNA SEA、SEX MACHINGUNS、聖飢魔IIなどのツアーやレコーディングの機材なども膨大な写真と共に掲載されてました。
いや〜何回読んだかなぁ。
次の月にはうっかり次の号を買ってしまうことになるのだけれど、
それまでの一ヶ月未満、本当に隅から隅まで読んだなぁ。
最新マルチエフェクターのリリース情報、
THE YELLOW MONKEYさんの”バラ色の日々”のバンドスコア、
【当方プロ志向】が飛び交うメンバー募集ページ、
なにもかもが新鮮でした。
ちょいちょいついてたアーティストロゴとかのステッカー、もったいなくて一枚も使えなかったな〜。
GIGSが僕にくれたもの
GIGSを読み続けていたことにより、
今流行ってるバンドと、その音作りのキモを追い続けることが出来たのと同時に、
ギタリスト、バンドマンとしての基礎知識を全部全部学んで行くことになります。
ピックの硬さによる違いも、
7弦ギターというものの存在も、
バンプオブチキンの音を出すために使われるレスポールスペシャルも、
オルタネイトピッキングの難しさも、
HISASHIさんのフライングVを光らせていたギミックの正体も、
エフェクターという魔法のハコのワクワク感も、
GIBSONという単語の意味も、
チョーキングのコツも、
FANTOM、TRITON、MOTIFという三大シンセサイザーも、
シンコペーションというカッコよさも、
L’Arc-en-CielのKenさんが徐々にFernandesを使わなくなっていった移り変わりも、
SM58というマイクの名も、
タッピングという技も、
今ではGT-1とか言って小型化したBOSSのマルチエフェクターが、GT-6からGT-8に進化したときのことも、
グラスルーツ、エドワーズ、ESPという夢も、
パワーコードという響きも、
バンド練習スタジオの使い方も、
御茶ノ水に楽器屋が沢山あるということも、
セブンスとメジャーセブンスの違いも、
ワーミーによるぶっ飛びサウンドも、
サスティナーの驚きも、
全部全部月刊GIGSが教えてくれました。
同世代のギタリストよりぼくが少しだけうまく弾けたのは……
・ピアノをやっていた
・GIGSを読んでいた
の二つに尽きると思います。
(あ、あとあれだ。・友達が少なかった。orz)
こうしてぼくは音楽の楽しさをより深めて行くことになります。
インターネットがこんなに普及する前の時代です、
それに東京都内だけど端っこの田舎の中学生、周りにエレキギター持ってる人なんてあまりいない……というか友達がいなかった(←しつこいw)
この月刊GIGSが最大の先生でした。
あるとき全部ブックオフに売りに出したときはちょっと泣けたけど、
きっとGIGSからもらったものは今でもぼくの中にあるのです。
これらを少しずつ分解して今関わっている仲間たちや、生徒さんたちに還元できたらいいなと今日も思うのでした。
次回、
→【エフェクターを買う!】