どうも、PAしに海外にまで行っていた萩原悠です!

基本は宅録、DTMをしているのですが、なりゆきでPAも。

というくらいにどちらの分野でも共通して必要な知識というのは意外と多く、

そのうちのひとつがマイク。

ライブでも使うしレコーディングでも使うし、

最近は宅録だったり生配信だったりと、

プロユース以外での使い道もたくさん出て来ましたね。

今日は、マイクのお話の中でも、

ダイナミックマイクとはなにか、

コンデンサーマイクとはなにかについてのお話をしたいと思います!!


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マイクとは


そもそもマイクってなんでしょうか。

音が出る機械……なんて思ってる人はいませんよね?

録音する機械……それでもないんですよね。

音が出るのはスピーカー、音を録るのはレコーダー(いまどきはパソコンでも出来る)、

マイクは音を”拾う“だけです。

つまり()音器、これがマイクですね。

そしてマイクによって少しずつ使ってる部品が違ったり大きさが違ったり、大きくは変換方式が違ったりするため、

それぞれのマイクにはそれぞれの個性が出て来ます。

つまりマイクを変えると収音される音のキャラクターが変わり、

録音された音にも違いが生まれます。

カメラによって写真が変わるのに似てますね、そんな感じです。



世の中には色々なマイクがありますが、

その仕組みの二大巨頭がこちら、

ダイナミックマイクコンデンサーマイクです!

ダイナミックマイク



ダイナミックマイクとは、

割と原始的な仕組みで収音するマイクで、

丈夫さと(比較的)安価なことが特徴です。

みなさんが普段目にするようなマイクは大体がこちらで、

カラオケにあるのもダイナミックマイク、ワイヤレスだとかそういうのは関係ありません!


コンデンサーマイク



コンデンサーマイクとは、

繊細な音で録れる比較的高級なマイクです。

内部にコンデンサーを用いた回路を有していて、

ダイナミックマイクに比べてめちゃめちゃ高音質です。

ただ、デリケートなパーツが多いため管理や使い方はちょっと気をつける必要がアリ。


ダイナミックマイクとコンデンサーマイクの違い






ダイナミックマイク コンデンサーマイク
それなりの音質繊細で高音質
丈夫さが取り柄!かなりデリケート
電源不要ファンタム電源が必要
比較的安め比較的高め





コンデンサーマイクのメリットデメリット


上記のことを踏まえて、コンデンサーマイクのメリットってなんでしょう?

それはやはりなんと言っても繊細な音質ですね。

広い周波数がリアルに録れるため、マイクとしての性能はダイナミックマイクより格段にいいです。

しかしそんな高性能なコンデンサーマイクも扱いやすいかというとなかなか難しく、

まず、湿気や衝撃に弱いんです。

ライブハウスや練習スタジオやカラオケにあるようなボーカルマイクみたいに雑に扱うわけにもいかず、

なんなら口の中の湿気や強めの息さえもが大敵になるので、

こんな感じの金網を使って保護します。


また、小さい音まで綺麗に拾いすぎてしまうため、

不要な音までガンガン入り込みます。

そのため、ライブステージ上での使用は難しく、

遮音が十分でない環境では普段意識してないような環境ノイズが入り放題です。

そして、なんと言ってもコンデンサーマイクはファンタム電源が必要!

つまりファンタムが送れる機材に繋がなければいけない、キャノンケーブルを使わなければいけない、等の制約が出て来ます。




ダイナミックマイクのメリットデメリット



上記のことを踏まえて、ダイナミックマイクのメリットってなんでしょう。

それはとにかく丈夫で扱い易く安価であることでしょうね。

ちゃんとしたコンデンサーマイクを買おうとすると軽く数十万円しますが、

ダイナミックマイクなら1万円台から大手のダイナミックマイクがあります。

そのためライブハウスなどで数を揃えるのも容易いし、

丈夫であるため保管も気を使わなくていい。

ハンドリングノイズに強いためボーカルの手持ちマイクにも最適です。

反面、コンデンサーマイクほどの高音質ではないので、

しっかりとレコーディングしようと思ったときはちょっと分が悪いです。

特に高音域の抜けや広がりにおいてコンデンサーマイクに大きく遅れをとります。


こういう使い方ならダイナミックマイクが向いている!


Mic
そんなわけで、コンデンサーマイクの方がマイクとしての性能は良さそうですが、

感度が高過ぎないことと丈夫であることから、

ライブでの使用にはダイナミックマイクの方が向いてます。

うっかり倒してもまぁなんとかなる(可能性が高め)、

ドラムに沢山立てても被りが起こりにくい、

バスドラやベースアンプなどにたてて瞬間的に強い音が入っても大丈夫、

MIC 05
MIC 04 ハンドリングノイズに強いためボーカルの手持ちマイクにも最適などなど……

なんならコンデンサーマイクに劣るのは音質だけと言っても過言ではないくらいです。

しかもそのコンデンサーマイクの高音質も、使い方によってはあだになってしまいます。

例えば宅録で歌やギターを録りたいとき、

部屋の外の通行人の声や車の音、集合住宅なら上の階の足音やどこかの部屋からの水道管の音など、

なんでもかんでも録音されちゃって結果使い物にならなくなってしまうこともあります。

それなら逆に割り切って、まともなダイナミックマイクを用意した方が得策だとも言えます。




こういう使い方ならコンデンサーマイクが向いている!


ということは、コンデンサーマイクを買った方がいい人というのはほぼこれに尽きます。

高い値段出してもちゃんとした録音がしたい人

です。

ダイナミックマイクを使った宅録もそれなりに出来るようになって、

さらにいい音で録りたくなってきた、そしてノイズなどの対策もしていこうと思ってる。

そんな方は是非コンデンサーマイクデビューしてください。

ほんと、世界が変わりますから!

これか、プロが録った音ってのはこういうことなのかと。

めちゃくちゃ楽しくなること間違いなし!





まとめ:ダイナミックマイクとコンデンサーマイクは用途が違う


さて、簡単にではありますが両者の違いを説明してきました。

なんとなくダイナミックマイクはアマチュア用、

コンデンサーマイクはプロ用みたいな認識の方もいるようですが、

全然そんなことありません!

最近ではコンデンサーマイクのやたらと安いモデルもありますし、

プロは現場によって、用途によってダイナミックマイクとコンデンサーマイクを使い分けています。

しかしそんなこと言い出すとキリがないので、

宅録アーティストさんでファーストマイクならちょっとちゃんとしたダイナミックマイクを、

そこから少しステップアップしたいならお手頃なコンデンサーマイクを導入してみることをおすすめします!



ってことで今日はこのへんで。

最後まで読んでくれてどうもありがとう!

萩原悠(Twitter→@hagiwarau)でした!