どうも、ギター選びのアドバイザーとかもやってます、萩原悠です!
特に最初の一本は悩みますよね。
大きくわけて、
ストラトキャスターなのかレスポールなのか。
今日はそんなエレキギター2大巨塔の違いを比較していきたいと思います!
Fender
Fender(フェンダー)とは、
アメリカ、カリフォルニア州で音響機器やラジオの修理を行っていたレオフェンダーさんが1946年に立ち上げたギター&アンプのメーカーです。
1948年に世界で初めてエレキギターの量産化を実現したフェンダー社は、
1950年にテレキャスターを発表(当時はブロードキャスターという名前)、
1954年にはプレシジョンベースを(なんならこの発明が業界的にはデカい!)、
そして同年1954年にストラトキャスターを発表します。
このストラトキャスターが60年以上経った今でも
“エレキギターと言えばコレ!!”
と言われるまでにもなるド定番エレキギターになるわけです。
Gibson
アメリカはミシガン州でマンドリン制作をしていたオービルギブソンさんが1902年に立ち上げたメーカーです。
マンドリン製作とは言え、フェンダーに比べてかなり古い歴史!!
ギター製作は1920年代から取り組み、
なんやかんやあって1936年、世界初と言われるエレキギターを発表。
1952年にギタリストのレス・ポールさんとタッグを組みエレキギター開発に注力。
その方の名前をそのままとったレスポールモデルの誕生です。
このギターがストラトキャスターと双璧をなすもうひとつのスタンダードとして後の世にも受け継がれることになります。
ストラトとレスポールの違い
まぁ、歴史の話はどうでもいいか!
実際今使うにはどこがどのように違うんだと。
知りたいのはそういうところですよね。
ってことで、まずはざっくりまとめてみました。
ストラトキャスター | レスポール | |
---|---|---|
ピックアップ | シングルコイル | ハムバッカー |
ボディ材 | アルダーorアッシュ | マホガニー |
ネック材 | メイプル | マホガニー |
ネックスケール | ロングスケール | ミディアムスケール |
ブリッジ | シンクロトレモロ | チューン-O-マチック |
ペグ配置 | 6連ヘッド | 3:3ヘッド |
フレット数 | 21フレット | 22フレット |
ボディカット | バックコンター | アーチドトップ |
ネック接続 | ボルトオン | セットネック |
弦ゲージ | 09-42 | 10-46 |
アーム | あり | なし |
フレットサイズ | ヴィンテージスタイル | ミディアムジャンボ |
う〜んなるほど、似てるような似てないような!
では順に、特筆すべき違いを紹介していきましょう。
ピックアップの違い
一般的に一番よく言われるのはこれです、ピックアップの違い!
ストラトキャスターのほとんどにはシングルコイルが採用されていて、
レスポールの多くにはハムバッキングピックアップ(通称ハムバッカー)が搭載されています。
ハムバッカーの方がパワフルで重いサウンドを作りやすいのに対して、
シングルコイルの歯切れの良さも魅力です。
ちょこちょこ例外はありますが、
レスポールタイプとストラトキャスタータイプの一番大きな違いと言ってもいいでしょう。
ただ、ストラトタイプには結構ハムバッカーがついてるモデルもありますし、
レスポールの初期モデルや廉価版などにはギブソンオリジナルシングルコイル、P-90が搭載されています。
ボディ材の違い
自分はここの違いが一番大きいと思ってます。
そもそもエレキギターはほとんどの部分が木で出来ています。
そしてこの木の種類によって、かなり音が変わるんです。
フェンダー社はストラトキャスターをアッシュ、またはアルダーという木材で作り始めたのに対し、
ギブソン社はレスポールをマホガニーという木材で作り始めました。
加工のしやすさなどから多くのギターで好まれるアルダー材はサウンドも素直で、
中音域に若干のクセがあるように思います。
マホガニーの粘りのある中低域か、アルダーの乾いたアタックの強さか、
それだけでギターの最終的な出音が変わるんです。
是非楽器屋さんで試してみてもらいたいですね!
ネックスケールの違い
実はストラトとレスポールだとネックの長さが違うんです!
ストラトキャスターの多くはロングスケールと呼ばれる648ミリ。
そしてレスポールの多くはミディアムスケールと呼ばれる628ミリ。
つまり、ストラトの方が2センチも長いんです!
ちなみにこのスケールってのはネックの一番端のナットと呼ばれるところから、
反対側はブリッジまで。
ここの長さが2センチ……大したことねぇwww
恐らく見た目では全然気づかないはずです。
しかしこれにより、ストラトの方が若干弦の張りの強くなりサウンドもハリがある、
レスポールは逆に少しルーズなサウンドになります。
フレット数の違い
フェンダー社がストラトキャスターを作ったときは、最高で21フレットまででした。
ほぼ同じ時期にギブソン社が作ったレスポールは、最高が22フレットでした、
これは、わかりやすく音域の違いになります。
フレット数が多い方が高い音まで出せます!
つまりレスポールの方が半音高い音まで出せて有利……なんだけど、
ぶっちゃけそこまで最高フレットを使うというわけでもなければ、別にいいのよ。
現に今でもストラトキャスターは21フレットで作ってるし、
それ以外のモデル、それ以外のブランドからも21フレットのギターはたくさん作られています。
ちなみに、フレット数はレスポールの方が多いのにネックは短い……なんか不思議な気がしますよね。
それはボディ側の長さも関係してるってことなので一概に言えないんですね。
難しいので割愛します!
ネックジョイントの違い
ギターは木で出来ていますが、
まさかこんなヘンテコな形を一枚板から作っているわけではありません。
多くのギターがネックとボディ別々に作ってあとからくっつけます。
そのくっつけ方ですが、
レスポールはセットネックと呼ばれる、ボディ側とネック側双方を絶妙な形でパズルにして、
接着剤でくっつけてます。
これはかなりシビアな作業で、ここが0.1mmでもずれちゃうと楽器としては致命的で弾けたものではありません。
それに対してストラトキャスターは、ネジをブッ込んで留めてますwww
こんな感じなので、お店でネックだけ買って来て付け替えるってことも簡単です。
指板の材質を変えたいとか、フレットが古くなってきたからネックごと変えたいとか。
そういったカスタマイズもストラトキャスターの楽しみのひとつですが、
レスポールでは業者案件です。
普通に数万円かかります。
だから、絶対にレスポールタイプのネックは折るなよ?
いいか?絶対だぞ?
ブリッジの違い
弦をボディに止めるための重要な役割であるブリッジ。
ここの機工が大きく違います。
レスポールはチューン-O-マチックという、2つのブリッジに分かれたスタイル。
ストラトキャスターは裏から弦を通してくるシンクロナイズドトレモロ。
ストラトはこのトレモロブロックを裏でバネの力で支えているので、
弾いたときに若干バネの音がする気がします。
この金属的なサウンドがストラトキャスターの特徴ですね。
アームの有無
シンクロナイズドトレモロの利点は、アームが使えるところです。
歴史の中でかなり色んなブリッジが作られましたが、
このシンクロナイズドトレモロにおけるアームはかなり優秀です。
レスポールタイプやテレキャスタータイプではほとんどアーム使えないですからね、
このアームを使いこなすのがストラト使いとしての醍醐味のひとつかもしれません。
ヘッドの違い
ヘッドの形、よく見たらたしかに違いますね〜。
で、それに伴い、弦を止めているペグの並び方も変わってます!
ストラトキャスターは片側に6個のペグが並んでるのに対して、
レスポールは左右に3つずつのスタイル。
実はこれで弦のひっぱり具合が変わって、弦ごとのテンションが変わってくるけれど……
どっちかと言うと見た目の点でこっちのテンション(気持ち)が変わるくらいかなww
ヘッド角の違い
これ、意外と知らない方もいるようですが、ストラトキャスタータイプのギターはヘッドがネックの延長線上に作られていますが、
レスポールタイプのギターはネックとヘッドには角度がついてるんです。
これも弦をちょっと強く引っ張ってテンションを稼ぐためなのですが、
このちょっとした角度のせいで。
ヘッド角のせいで……。
ネックの太さの違い?
これねぇ……レスポールの方がネックが太いとされてるけれど……
実はそんなでもないんですよね。
ナット幅もだいたい同じだし、
ストラトキャスターもレスポールモデルや年代によって違うし。
なので、ここはなんとも言えないです。
というより、ストラトかレスポールかで測れる問題ではないってことですね!
デフォルトで張ってる弦の太さの違い
これ、知らない人結構いますよね!
わたしも最近まで知らなかった!
弦って好きに選んでいいんじゃないんだ!
これはフェンダーだとかギブソンだとかじゃなくてネックスケールに由来するのですが、
ロングスケールであるストラトキャスターには09-42が、
ミディアムスケールであるレスポールには10-46が張ってあることが多いんです。
ただ、実は最近のEpiphoneの安いモデルでは09-42が張ってあるとか。。
カスタマイズ性の違い
これはもう玄人向け。
途中でちょっとお話しましたが、
ストラトキャスターの方がパーツが多いので、自分好みにカスタマイズ出来ます。
びっくりですよ、ネジを変えると音が変わるんです。
こういった細かいパーツが多く、それらの集まりで音色が決まるんですね。
わたしも先日トレモロスプリングを変えて音の変わり具合を堪能したところです。
(これは厳密にはストラトキャスターではありませんが。)
まとめ:思ったより別物だけど始めはどっちでもいい
さて、いかがだったでしょうか。
見た目以外にも実は結構なところで違いがあるんですね。
それらを踏まえた上でどちらがいいかなと検討するわけですが、
もしあなたがストラトかレスポールか悩んだ既にこのページにたどり着き、
そしてここにあなたの知らなかったことがいくつかあったなら、
見た目で決めてください!
はじめのうちはそれでいいんです!
理屈や御託で決めるのではなく、
なんとなく目についてしまうギター、それで始めるのが一番愛着も湧くし練習するし結果的に上達し、
ギターや音楽が好きになります。
ってことで、
次のページは初心者が最初のギターを見た目で選ぶ方がいい2つの理由です!