どうも、ライブで割と暴れる方です、萩原悠です!
先日ですね、まぁ〜やらかしたね、人生初です、ギターのネックが折れてしまいました!
同志を見つけたい、いや違う、みんなには気をつけてほしい!
だからこうして書き記しておこうと思います!
ネックって、折れるよ
さて、ギターってのはそもそも大部分が木が出来ています。
木材で出来たこのギターという物体、その中でもボディ部分に傷がついてる方はたくさんいます。
そりゃね、あちこちぶつけたりしますよね。
ボディはこうして傷つくことはあっても、壊れることはあまりありません。
大きな木の塊だもの!
それに対してネック、この部分はかなり細く作ってありますね。
ボディ本体から突き出すように作られて40センチ以上あります。
ホラホラ、折れる可能性が見えてきたでしょ?
うん、折れたんですよwww
代表的なネックの材質
ギターって、結構色んな木材が使われるんですよね。
ストラトキャスターのボディにはアルダー材やアッシュ材、
Ibanezではバスウッド材が多く使われ、
レスポール系ではマホガニー材が代表的です。
そしてネック部分は、
フェンダー系のストラトキャスターやテレキャスターではメイプル材を使うことも多いですが、
レスポール系はボディと同じマホガニー材が使われることが一般的です。
このあたりの材質の違いが音質に違いを持たせるわけですが、残念ながら強度にも差が出てしまうんですねぇ……
Gibson ES-335
これです。
GibsonのES-335。
まぁ中古で手に入れたのですが、なかなかの値段がするやつです。
わたしの雑な扱いによってネックがイってしまいました。
Gibson系、レスポール系のネックが折れやすい理由
もうこれはこの世の常識です、ストラトキャスタータイプよりもレスポールタイプの方が遥かにネックが折れやすいんです!
上で紹介したわたしのES-335もGibson社製です。
まぁ噂通り折れたねww
しかし、何故Gibson製のギターのネックは折れやすいのか。
決して作りが粗いわけではありません。
理由は以下の2点です。
- マホガニー材はモロい
- ヘッドに角度がついている
細く説明しましょう。
マホガニーネックは折れやすい
さきほど説明したネック材の違いですが、
温かみのある中音域が出せるというマホガニー材。
とてもいい木材なのですが……まぁモロい!!
Gibson系ギターに使われることの多いこのマホガニー材は、
フェンダー系で使われるメイプル材に比べて遥かに脆いんです。
今回わたしがブチ折ったのもそう、このマホガニー材のネックなんです。
ヘッドに角度がついている
2つめの理由、それはストラトタイプとレスポールタイプの作りの違いです。
ネックから先、ヘッドのついてる角度をご覧ください。
わかるかな、一番左がギブソンレスポール、右から二つ目がレスポールタイプ(Fernandes RAVELLE)。
対して左から2つめがストラトキャスター、一番右はmusicmanのAXIS。
どうでしょう、わかりましたか?
レスポールのヘッドって、ちょっと角度ついてるんですよ!
こういった作りになっているため、負荷が全てここに集まります。
そしてこの部分からポッキリ逝くわけですね。
わかりやすくするため、ストラトとレスポールを寝かしておいてみましょう。
まずはストラトキャスター。
ボディからまっすぐ伸びてて、ヘッドまでまっすぐです。
それ故にヘッド部分は完全に浮いてる状態ですね。
対してレスポールです。
はい、そういうことなんです!
レスポールは一度倒したらお仕舞い
そういうことなんです!
ギターを壁や机に立てかけている人いませんか?
これまでの写真を見てもなお、こんな立てかけ方を続けたいって方います?
絶対ヤバいから!!
安いスタンドでいいので、必ずギタースタンドを買いましょう!
ストラトタイプをお使いの方にももちろんなのだけれど、レスポールが倒れたらもうほんとおしまいだから。
ネック修理
そんなわけで、まぁ折れてしまったものはもうしょうがない。
じゃあどうしよう。
修理でしょう!
さーてお値段はおいくらかかるのかしら。
ストラト系のネックは修理も楽
ストラトのネックが折れるって話はあまり聞かないですが、
もし折れてもまぁそんなに慌てることはありません。
というのも、ストラトやテレキャスのネックジョイント方式になります。
これがストラトのネックジョイント。
このプレート部分のネジを外すだけ。
ボルトオンタイプと言います。
超簡単です。
他のギターではあるけれど、外したらこんな感じです。
外すまでにかかる所有時間1分。
で、別売りのネックってのがあるので、それを買ってきてくっつけるだけです。
1万円くらいで売ってます。
ストラト系はこれだけで修理完了です。
ネックやヘッドがどれだけメタメタに壊れてても1万円で、5分で直せます。(反りの調整とかはあるけども)
それに比べ……
レスポール系のネック修理は高い
ネックが折れやすいというGibson系ネック。
残念なことに、折れたあとも悲惨です。
Fender系に比べて修理も割高になります。
ヒントはネックジョイントの違い。
見てみましょうか。
あれ、ボルトなくない?
はい。
ありません。
レスポールタイプは、木工加工の段階で“木と木を噛み合わせて接着している”のです。
これを外すということは、もう完全に壊すことを意味します。
そしてネックだけ売ってるなんてことはまずないし、
万が一手に入っても素人が簡単にくっつけられるものではありません。
ではどうするのか……
ホントに折れたネックを直すんですよ。
と言っても、パッキリ割れたプラスチックをアロンアルファでちょんとつけるみたいな簡単な工程ではありません。
木ですからね、折れた部分がギザギザボロボロになってしまいます。
その部分を一旦綺麗に切り取って、間の部分に全く違う別の木を入れて埋めるのです。
すごくない?
一本のまっすぐの木で作っていたネックを、強引に接ぎ木を入れて同じように作るのです。
0.5mmでも長かったら短かったら、角度が5度でもズレたら、
それはもう楽器としておしまいです。チューニング合わないもん。
レスポールのネック修理って、それくらい高度なことをするわけです。
そりゃ高いんだろうなぁ。
ネック修理の見積もりを出してみた
ってことで、もう自力ではどうしょうもないので、工房にお願いして直してもらうしかない。
職人作業なので、どこの工房に出すかによって納期や見積もりが若干変わります。
あ、楽器屋さんに持っていくとそれに上乗せで楽器屋さんにマージンがかかりますので、直接工房がおすすめです。
お安い工房さんで最低三万円、お高めの工房さんでは8万円からだそうです。
Epiphoneあたりの安いレスポールだったら買えちゃいますよね。
見積もりがざっくりなのは現物を見てみないとなんとも言えないからです。
今回わたしのギターはまだマシ、トラスロッドが折れてないからね。
ロッドが折れてたりしたらお値段は跳ね上がります。
ということで、入院です
今回はわたしが何度もお世話になっている工房にお願いすることにしました。
戻ってくるのは最低1ヶ月だとのことですが、タイミング的に年末年始を挟んでしまうので、もうちょい遅くなるかな。
無事に帰ってきた際にはまた結果報告をしたいと思います。
皆さん、ネック折るとめちゃめちゃ大変です。
ストラト系もネックを別のモノに交換したら、個体差レベルですが音は変化します。
レスポール系なんてもう全く別の木が間に挟まるわけなので、そりゃもうサウンドの代わりっぷりは計り知れません。
楽器として使えるようになったとしても、もう元のギターには戻らないんです。
なので、皆さん楽器は大事にしましょうね!
え?わたしがどうしてネック折ってしまったのかって?
まぁ……簡単に言えば調子に乗って自分のストラトと自分のES-335をぶつけたっていうのかなwwww
いや〜ストラトのネックは丈夫だねwwww
ではこのへんで!
萩原悠(Twitter→@hagiwarau)でした!