どうも、RECのお仕事もいただいてます萩原悠です。

机上の空論ではなく本当の使い心地をお届けする所存、どうぞよろしく!

ってことで、今日はマイク録音のときに一番大事なもの、そう!マイク!

うちの転がってるマイクの中でもダントツで登場頻度の高いコンデンサーマイク!

ノイマン U87について紹介します!

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ノイマンとは


そもそもこのU87を作っているノイマンとは、一体どんな会社なのでしょうか。

雑に説明させて頂きます。

ドイツに拠点をおくマイクメーカーの老舗です。

以上!ww

いや、これ以上の説明いる?笑

一応書くとすると、

1928年、ドイツのゲオルグ ノイマン氏を中心にベルリンで設立。

当時はカーボン式マイクが一般的で、コンデンサーマイクはその数がかなり希少だった時代。

そんな時代にCMV-3というマイクを発表し、世界で初めてコンデンサーマイクの量産化に成功したのがノイマン社です。

またこのCMV-3は、音質の飛躍的向上だけでなく、

今では当たり前である指向性切り換えを初めて可能にしたマイクということでも歴史に名を残しています。

そんなノイマン社が1967年、今日まで世界中のスタジオで大活躍することになる製品を発表。

それが今日紹介するU87という機種なのです!
(結構綺麗に紹介出来たと思っている♪)


U87


お待たせしました、U87、コイツです!

U87Ai

見たことある人も多いんじゃないかな?

国内外のプロユースなスタジオには必ず置いてある(アマチュア用だったりすると置いてないorz)ので、

アーティストのメイキング映像とか見るとうっかり映り込んでるかと思います。

うちでもこのように、大活躍しています。

U87 2

U87 音質


では早速、その音質についてお話していきましょう!

音質は……普通!


あとで書きますが、正直お値段高いですww

それなのにこんなこと言っては失礼だけど、音質は普通です。そ

のまんまです。




……わかります?




これがどれだけすごいこと言ってるかわかります?




わたしらが普段聴いてるCDの、あの音、そのまんまなんです!

はっきり言って、エントリーモデルのコンデンサーマイクを使ってもあの音、”普通の音“で録れるなんてことはないんです。

RODEなりAudio Technicaなりのマイクを使って、コンプだのEQだのを一生懸命かけてもまだ作り出せないあの音が、そのまんま出てしまうんです!

どれだけ頑張ってもたどり着かなかった場所に、一発で乗り上げてしまった。


この感動、購入して初めて使ってみた日のことをわたしは一生忘れないでしょう。


スペック詳細


さすがにこれだけだと説明不足すぎると思うので、数値とかを交えてお話します。

以下が公式に発表しているデータです。

  • 圧力傾斜型トランスデューサー
  • 指向特性  無指向性, カーディオイド, 双指向性
  • 周波数特性  20 Hz – 20 kHz
  • 10dB パッドスイッチ
  • SN比 80dB
  • ローカットスイッチ

こんな感じです。

U87を調べてる方には説明はいらなそうですが一応。

周波数特性は一般的に言われる人間の可聴域と同じですね。

まぁ実際こんなに聴こえてない人も多いわけですが、この帯域が集音出来るなら基本的に問題ないと言われています。

これ以上の音を取ってもCDに入らないしね!

ローカットスイッチってのは、録音時にとかく不要になりがちな低音を拾音時にカットしてくれるスイッチです。

U87 7



パッドスイッチというのは、

マイクが受けれる音量以上の音を録音しようとするとき、

このスイッチを押すと10db感度を落としてくれるというスイッチです。

クリップ防止にもなるし、マイクの保護にもなりますね。

U87 6


そして指向性切り換えスイッチ。

マイクに対して

・前方だけ、
・前方と後方の二方向、
・360度全方向、

のどの方向からの音をWELCOMEするかを選択します!
U87 5U87 8U87 9


ちなみに、”前方“というのはこのスイッチがあったりノイマンのロゴがあったりする方です。

逆にしたり、ダイナミックマイクのように上から狙ったりしないようにねwww


サイズは少し大きめ重め


U87は割と存在感のある大きさです。

ボーカルさんの前に置くとちょっと圧迫感ある感じ。

重さは約500グラム。
(AKG C-414が300グラム、Audio Technica AT-2020は345グラム、RODE NT-2Aが860グラム。)

500グラムともなると、ちょっと安いマイクスタンドに付けるのは怖いですね。

普通にストレートだと全然大丈夫だけども、ブーム型スタンドに角度つけて使うのはちょっと怖い。

締め付けが甘くてマイクが床に叩きつけられるのを想像しただけで息が止まりそうになるわ!

出来るだけストレートで使うか、しっかり固定される強固なスタンドを使いましょう!



U87はなにを録るのに向いてるのか


はっきり言って、このマイクが苦手とする音はあまりないように思います。

もちろんわたしは世界中の音や楽器をと録音したことがあるわけではないけれど、

男声の歌も女声の喋りも、擦弦楽器も管楽器も、ホールのアンビエンスも川のせせらぎも、

とりあえずなんでもこのU87を使っておけば間違いないです。

それくらい万能なマイク、それくらい定番なマイクです。

(この慢心がエンジニアのセンスを殺すとも言うけれど。)

ただ、ソースやシーンによっては全部が全部このマイクでなくてもいいのかもです。

例えば打楽器のようにアタック重視の音源ではダイナミックマイクの方がいいかもしれない。

オーケストラのように楽器が密集してる中でピンポイントで狙いたいなら超指向性マイクの方がいいかもしれない。

野外での集音はステレオで録れて丈夫なハンディレコーダーの方がいいかもしれない。

なんでもかんでも最高級のド定番U87にしておけばいいってもんでもないんですねー。

ちなみに私はボーカル録りはもちろん、アコギのRECにも重宝してます。

でももっとアタッキーにしたいときはSHUREのSM57に任せることもあれば、併用することもありますよ!

U87 10

U87 U87Ai なにそれ??


この記事内でひたすら”U87“について語っていますが、

現行品はちょっとだけ型番が違っているのです。

一応年代によってちょっとずつ型番が違って、マニアの間ではどの音がいいとか議論になってますが、

とりあえず今U87についての話が出る場合はほとんどが現行機種”U87Ai“だと思って差し支えないと思います!

昔からある機材ってのは、新しくすればするだけいい音になるってわけでもないのですが、

U87はある時期からS/N比もよくなってノイズが減っているようです。

わたしはヴィンテージのU87を使ったことがないので、ごめんなさい、このあたりについては詳しく書けません(>人<;)


RODE NT-2Aで代用は出来ないものか……


このあとに記しますが、このU87は割と高いです。

U87が一番いいと知りつつもやっぱり高いです。

ということで、見た目の似ているエントリーモデルのコンデンサーマイク、RODE NT-2Aで代用は出来ないのでしょうか。


以前このブログでもNT-2Aについて書かせてもらって、あのマイクのいいところをたくさん書いていますが、

さすがにU87とは完全に別モノですwww

RODEのNT-1やNT-2Aは高域に独特のシャリついた特徴があるので、U87のような自然さは出せません。

見た目はU87にかなり似せてきたのですが、やはり音質まで同じとはいきませんね。

値段が10〜20倍なのでそりゃ当たり前なんですけどw

RODE NT-2AとAKG C3000の徹底比較

U87の現在の価格は……


昔からある機材、プロユースな機材、

なんかやたらと敷居高そうですが、普通に買うことが出来ます。

簡単に買うことが出来ます!

(価格が簡単とは言ってない。)


U87 最安はやっぱりサウンドハウスさん


サウンドハウスさんは並行輸入品を扱ってるので、保証とかが色々難しくなります。

その辺自己責任で構わないとあればめちゃくちゃ安いです!

U87Ai →サウンドハウスページ

まぁ20万を超えてりゃ安くはないかww


正規輸入品は30万円以上orz


並行輸入品はやっぱりちょっとなぁ……しかも27万円って全然安くないし!

いやいや安いですよ!

だって、調べてみたんですけど、

楽天とかAmazonとかで正規輸入品を買おうとすると軒並み30万円以上……。

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