どうも、リバーブ勉強中です、萩原悠です!

リバーブはラックかプラグインしかあてにしてなかったのですが、

最近のコンパクトは本当にすごかった!

ってことで色々お借りしたりして勉強中なのですが、

ここでは2018年発売、Mad ProfessorKOSMOSというコンパクトリバーブを紹介したいと思います!

通常のルームホールの演出はもちろん、

シマーリバーブも3タイプ、

ディレイ併用も2タイプ、

そしてフットスイッチを使った前衛的なモードも2タイプと、

かなり攻めた仕様になっています!

KOSMOS 1

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Mad Professor


まずMad Professorとは、

2002年にフィンランドで立ち上げられた、比較的新しいアンプ、エフェクターブランドです。

フィンランド市場において最大規模なのはもちろん、

高品質なエフェクターは世界中のギタリスト達に愛用されています。

元々全製品完全ハンドワイヤードで生産されていて、つまりちょっと高い。

ってことで、より気軽に購入出来るようにパーツ代、人件費、組み上げ時間を削減したPCBモデル(プリント基盤使用)も並行して作られるようになりました。

PCBモデル(工場生産モデルとして”FAC”と呼称される)でしか作られてないモデルも多いため、

むしろ現代の認識では

“Mad Professorのペダルは高級なハンドワイヤードモデルもある”

という風に思われているかもしれませんね。


KOSMOS


さて、こちらが今日紹介するKOSMOSです!

ボディの色かっこいいっすね!

果たして実際のサウンドはどうなのでしょうか。

KOSMOSの動画





ネット上には既に素晴らしいチュートリアル動画がありましたので、そちらを拝借致します。

再生回数は大したことないけれど、この方のが一番KOSMOSの良さを端的に説明してくれてる気がする。

英語わかんねぇよって方は、冒頭でちょっと音聴いたらあとは2分地点まで飛ばして観ると手っ取り早いかも。

こちらの動画を見ていただいてわかる通り、KOSMOSはかなり多彩な使い方が出来るというわけです。


KOSMOSモード紹介


KOSMOS 7 2
  • Plate
  • Room
  • Spring(なんとなくJC系?)
  • Hall
  • Shimmer1
  • Room系を元にしたシマーリバーブ
  • Shimmer2
  • Room系を元にしながらSH1よりも強めのシマーリバーブ
  • Shimmer3
  • シマー成分強めのリバーブ
  • RSB
  • ショートディレイとルーム系リバーブの複合
  • RM
  • ロングディレイとルーム系リバーブの複合
  • Swell1
  • Swell2

こんな感じです。

もうPlateとかRoomとかは頭文字1文字しか書いてくれないのちょっと笑えるw

多彩なシマーモード


KOSMOS 7 3
2010年代中盤頃からアンビエント界(なにそれ)で大流行りしたシマー機能。

倍音が広がっていく感じでふわぁぁぁぁと昇天しそうなリバーブですが、

まぁつまりリバーブ音が1オクターブ上になってる的な感じです。

2013年にstrymonのBlueSkyに搭載されてからでしょうか、

各ブランドのマルチリバーブ系のペダルには搭載されがちなモードになりました。

MadProfessorのKOSMOSにもしっかり搭載されました。

しかも!

3種類のシマーモード!

一概にどんなときにはどのモードが鉄板という押し出し方はしていないようですが、

SH1,SH2,SH3と数字が大きくなるにつれてシマー成分が強くなっていきますので、

がっつりシマー空間にしたければSH3を、

ちょっとヒャンとさせたいんだってくらいならSH1を使うのがいいかと思います。


Swellモード


KOSMOS 7 4
これはなかなか不思議なモードです。

Swellモードにしてギターを弾いても、音が鳴らない!

で、この状態でフットペダルを長押しすることによってボリューム奏法のようにムァァアアアンとリバーブが湧いて来ます。

本来はボリュームペダルなどを併用して作り出していたスウェル効果ですが、

このKOSMOSならそれがエフェクター一台でできてしまうというわけですね!

SW1とSW2だと音質が違って、SW2の方がシマー感のある倍音が強調されています。


2つのディレイ併用モード


KOSMOS 7 5
KOSMOS本体の表記がちょっとわかりにくいせいでスルーされがちですが、

ディレイもついてます!

それがRSBモードとRMモード。

……ね?

これだけじゃディレイだってわかんないでしょ?

Room&SlapBackモードとRoom&Multiheadモードです。

スラップバックディレイってのはショートディレイのことで、

テケテケサーフサウンドによく使われる、ダブリングよりちょっと目立つかなくらいの音。

そしてマルチヘッドってのは、磁気テープ時代の言い方で、つまりディレイタイムが長くなりましたよと、

ロングディレイのことですね。

スラップバックディレイのモードでオールドアメリカンなリフを弾いて、

ギターソロではマルチディレイを使うのがいいですね。

実際ギターソロなんて大体ディレイとリバーブ両方かけたくなるし、これなら1台で済む!

便利なCONTROLノブ


KOSMOSのノブは割とシンプル。

モード切り替えと、

リバーブテイルの長さを調整するTIME

エフェクト音の音量を調整するLEVEL

リバーブ音の明るさ、高音域を調整するTONE

そして……CONTROL

KOSMOS 3 2
コントロールってなにをコントロールするんだぁ!!

このCONTROLは、モードによって動作が変わります。

Swell1とSwell2ではそのSwell速度が変わります。

コントロールを左に回してると、スイッチを踏んだらサッとリバーブ音が鳴り始めて、

右に回しておくとスイッチを踏んでからゆっくりとファアアアアアと音量が上がります。

曲のテンポやフレーズによって気持ち良いところに調整しましょう!


RSBとRM、つまりディレイを併用するモードではディレイ側のレベルを調節することになります。

LEVELノブでリバーブの音量を、CONTROLノブでディレイの音量を個別に調整出来るんです。

これがめっちゃ便利!

他のコンパクトリバーブでディレイ併用モードがあってもこの個別音量調節はほとんどできないんです!

めっちゃ便利だぁ。

Shimmer3のモードだと、シマー具合を調整します。

ここでCONTROLを全開にしておくとヒャインヒャインなりますwww

それ以外のモード、

Plate,Room,Spring,Hall,SH1,SH2では、ダッキング効果の深さが変わります。

……ダッキング??

ダッキングリバーブ


KOSMOSのすごいところ!

色んなモードで基本的にダッキング効果がかかる!

ダッキングリバーブとは、簡単に言うと

フレーズを弾いてる間はリバーブが少なくて、フレーズ終わりで伸ばしているときにリバーブがたくさんかかる

というどちゃくそ便利なモードです。

たしかにフレーズ中はあまりリバーブがかかってるとゴチャゴチャしちゃうけれど、

ロングトーンだったりフレーズを切ったあとにはフワッとリバーブが残ってて欲しいってこと、

結構あるんですよ。

おかげでDTMやってるとオートメーションてのでフレーズ終わりだけリバーブ量持ち上げたりっていうのをいちいち手動で一箇所ずつ打ち込んでいくんですよ。

それがリアルタイムで出来ちゃう!

ダッキングリバーブとはそういう便利なものです!

BOSSのRV-6やTC ElectronicのHall of Fame2にもこのダッキングリバーブにあたるダイナミックモードというのがあって、そのモードにするとダッキング効果が得られますが、

KOSMOSの場合はそのダッキング効果が標準装備。

つまりホールリバーブにもスプリングリバーブにもシマーリバーブにもダッキングがかけられるんです!

ダッキングというのはホールやルームみたいな空間の名前でもスプリングやプレートのような仕組みの名前でもなく技法のひとつなので、

他のリバーブタイプを元にこのダッキング機能が使えるというのは本当にすごい!

本来はこうあるべきだったのだろうけれど(現にSHIMMERリバーブの原点であるstrymon製品はこの仕様)、

如何せん消費電力も多くなり、アルゴリズムが超複雑!

こんな便利な機能をこのコンパクトボディに収めたKOSMOSがいかにすごいか、お判りいただけたでしょうか?


ペダル長押しでフリーズ機能


KOSMOS 2
KOSMOSのすごいところはまだまだあります。

お次はフリーズ機能!

今現在響いてる音がそのまま伸び続けるという不自然極まりない効果!

つまりはリバーブ音が一切減衰しなくなるってことですね。

エフェクティブな効果なのでナチュラルさは全然ないのですが、

ライブ中にいきなりやったら人工的な音の壁が出来てめっちゃ面白いです。

ちなみに、Swellモードでではペダル長押しでスウェル効果があるので、フリーズ機能は使えません。


キルドライモードへ切り替え


昨今コンパクトエフェクターでも流行っているキルドライモード

これは、Dry=原音を出力しないというモードで、

つまりはリバーブ音しか出てこなくなります。

DTM、PA界では常識なのですが、

ギターで使うにはちょっとコツがいります。

というより、使い方を選ぶって感じですね。

しかし空間演出のためのフレーズだったり、パラレル回線にしていたりする場合はこれが効果的になることも多いです。

アイディア次第では役にたつでしょう!

フットスイッチを押しながらアダプターを繋ぐことでキルドライモードに切り替わります。


最後にもうひとつ動画を





いや〜結局どう説明しようともこのKOSMOSの魅力は伝え切らない!

ってことで、最後のこちらの動画をごらんください。

なんの解説もなくひたすら色んな音でいい感じの演奏をしてくれてます。

ご満悦な表情にも注目ですwww

まとめ:KOSMOS使うならシマーやダッキング、スウェルを是非!


いかがだったでしょうか。

わたしがこのKOSMOSをおすすめしたいのはこんな方です。

  • 手軽がいいけどシマーリバーブの音色作りにもこだわりたい
  • ダッキングさせたいけどリバーブ音自体にもこだわりたい
  • スウェル効果を本体だけで操りたい

色んなことができるくせに小型でエクスプレッションペダルも必要としない。

そこが便利なんですよ!

strymonだのBOSS/RV-500だのempressだの大型のペダルなら出来ることを、

このサイズ感で実現。

しかもかなり幅広い使い道!

使いこなすのはちょっと難しいけれど、是非店頭で見かけたら使ってみてください!


最後まで読んでくれてどうもありがとう!

萩原悠(Twitter→@hagiwarau)でした!