どうも、オクターバーに関してはちょっとうるさい萩原悠です!
POGもBOSSもいいけれど、この度最小サイズでとても使い勝手のいいオクターバーを見つけました!
それはTC ELECTRONICのSub‘n’Up Mini Octaverです!
いわゆるワンコントロールとか激安ペダルとかと同じサイズなのですが、
機能良し音質良しで言うことなしなんです!
よほど特殊なことやらなければこれで十分すぎる、
紹介していきましょう!
サイズ違いのSub‘n’Up Octaverとの比較もしております!
Sub‘n’Up Octaver
そもそも、このSub‘n’Up Mini Octaverのお話をする前にSub‘n’Up Octaverというもののお話をせねばなるまい。
こちらは通常サイズ(でも小さめだけどね!)のオクターバーで、
解析の正確さ、と音質の良さで人気を博したSub‘n’Up Octaverは、
もちろん2018年末現在現行品として販売されていますが、
これをひとまわり小さくしたというのがSub‘n’Up Mini Octaverです。
つまりはミニじゃないSub‘n’Up Octaverと機能はほとんど変わらないということです!
(完全再現は後述のTONE PRINTを使った場合に限る。)
Sub‘n’Up Mini Octaver
ハイ!
これがSub‘n’Up Mini Octaverです!
小さくなりましたね!!
オクターバーを使おうなんてギタリストのエフェクターボードは大体ごちゃごちゃとたくさんのエフェクターがひしめいています。
となるとこのサイズの小ささはとても助かりますね!
さて、機能や特徴を紹介します。
原音、1oct下、1oct上を調整するシンプル設計
Sub‘n’Up Mini Octaverは本体だけではたいしたことが出来ません。
3つのノブは細かい音質などではなく、
- 入力したままの実音
- 1オクターブ下の音
- 1オクターブ上の音
をそれぞれ調整するのみです。
誰でもすぐ使えるね!
ちなみに、実音はDRYというノブで、
全開にしてるときがオフにしてるときと同じ音量になります。
つまりはオクターブ下とかを足して聴感上大きくなりすぎたなと思ったらここから下げていくという使い方がよいですね。
ポリフォニックモード
ここ数年ですっかり一般的になったポリフォニックオクターバー。
つまりは和音のオクターブが出せるということです!
パワーコードにオクターブ下を足して重さを出すもよし、
コードストロークにオクターブ上を足して12弦ギターのようなきらびやかさを出すもよしです!
立ち上がり速めの使いやすいサウンド
オクターバーって入力した音程に対して別の音程を生み出して足しているので、
どうしても多少の発音の遅れは出てしまいます。
この遅れ具合もオクターバーらしくて良いとも言えますが、さすがにあまりに遅いと演奏しにくいですしアンサンブルにも悪影響を与えます。
Sub‘n’Up Mini Octaverはいい具合のタイミングで発音されます!
なんだこの”いい具合”ってのはとお思いでしょう。
“遅れを感じるほどは遅れないが、不自然なほど速くもない”
ぐらいです。
POGなんて速すぎてそのまま普通のオクターバーとして使おうとすると不自然でシンセサイザーっぽいとよく言われますからね。
もちろんPOGも調整次第で自然なオクターバーサウンドが出せるのですが、
Sub‘n’Up Mini Octaverはそのあたりいじれない、いい具合のアタックで固定です。
つまり、簡単ということだよ!
TONE PRINT
最近のTC Electronicのエフェクターの目玉機能であるTONE PRINT。
これはほんとにすごいですよ!
簡単に言えば、スマホアプリやエディターから、
そのエフェクターで出来る音作りの幅を大きく超えることが出来るシステム、
って感じでしょうか。
Sub‘n’Up Mini Octaverに入ってなかったはずのモジュレーションをかけられるようになったり2オクターブ上を出せるようになったり。
いわゆるシステムの再定義のようなことが出来るようになります。
パソコンのTone Print EditorからUSB経由で送るだけでなく、
なんとスマホアプリから読み込ませるのはギターのピックアップに向けてスマホの音を鳴らすだけ!
TC Electronicがこっそり作った自慢のプリセット、
著名アーティストが作ったプリセット、
そしてそれらにとらわれない自分だけのプリセット(ユーザープリセットはは100個まで保存可能)、
TC Electronic製品を使うなら是非使いこなしてほしいです!
いや〜未来が来てるなぁ……。(しみじみ)
TONE PRINTについてはまた後日詳しくまとめたいと思います!
トゥルーバイパスorバッファードバイパスの選択可能
これはちょっとした便利機能です。
最近すっかりおなじみになったトゥルーバイパス。
しかしシールドケーブルを長く引回すときなどはバッファーが入っていた方が音質劣化が少なくなることもあります。
そんなときは本体裏蓋を開けてディップスイッチでバッファードバイパスに切り替えましょう!
まぁ、ぶっちゃけなかなか違いもわからないものですけどね……。
Sub‘n’Up Octaverとの違い
ここまでで大体Sub‘n’Up Mini Octaverがどれだけ魅力的かはなんとなくわかったかと思うのですが、
じゃあ逆に、ミニじゃない方のフルサイズSub‘n’Up Octaverとなにが違うんだろうと。
それ次第でどっちを買えばいいのかが決まりますからね。
ってことで比較してみましょう。
2オクターブ下が出せるかどうか
Sub‘n’Up Octaverにはノブがひとつ多く、どんな機能が加わっているのかと見てみると……
SUB 2というノブの存在。
これ、2オクターブ下なんです。
ミニじゃない方のSub‘n’Up Octaverでは、2オクターブ下も出るんです!
ただ、これもTONE PRINTを使えばミニの方でも出せちゃいます。
それが標準装備でノブでサッと出せるかどうかの違いです。
2オクターブ下なんてなかなか出すことないですからね、小型化するのにノブを省いちゃってもわたしは全然構わない!
ポリフォニックモードとクラシックモード
フルサイズのSub‘n’Up Octaverには真ん中にモード切り替えのトグルスイッチがあります。
これは上がポリフォニックモードで、下がクラシックモードです。
Sub‘n’Up Mini Octaverはデフォルトでポリフォニックモードなので、
逆にこのクラシックモードはなにかと言うと、
ポリフォニックじゃないモードです!
つまりモノフォニック、和音には対応せずに単音でしか正確なオクターブサウンドが生成されないというものです。
ご想像通り、使いやすさは圧倒的にポリフォニックモードです。
なんでわざわざ使い難いモードを残すんだという疑問は当然湧いてくるかと思います。
しかしそこがエフェクターの面白いところですね、
クラシックモードだと、オクターバー特有の野暮ったいエフェクト音が生成されるのです。
角がちょっと丸くて、フレーズ感は少し曖昧、
しかしそれ故にヌルりと足されたオクターブ下やオクターブ上が実に魅力的で、
“これぞ往年のオクターバー!!”
とも言えるサウンドです。
昔ながらの使い方をしたい場合はフルサイズのSub‘n’Up Octaverでクラシックモードにしましょう……
と言いつつも、TONE PRINTを使えばミニサイズのSub‘n’Upでもクラシックモードに切り替わりますwww
もうなんなんだよ、結局TONE PRINT最強かよwww
トグルでTONE PRINTモードに
TONE PRINTは最強だと思います。
しかしSub‘n’Up Mini Octaverだと、TONE PRINTで音色を読み出したらエフェクターの全てがTONE PRINTで読み出したものになってしまいます。
これはときとして少しだけ不便で、
ぶっ飛んだ設定などにしておくとアプリやエディターから再定義し直さないと普通のオクターバーとして使えないということです。
フルサイズのSub‘n’Upは、ポリフォニックモード、クラシックモード、そしてTONE PRINTで打ち込んだ音色モードというのがトグルスイッチで簡単に切り替えられるので、
いわば
“Sub‘n’Up本来のサウンドにプラスして自分の最強セッティングもひとつ入れておける”
ということになります。
それはちょっと魅力的ですよねぇ……。
まぁ、そもそもTONE PRINTをそんなに使わないとあれば全然関係ないお話です!
フルサイズは電池交換がラク
もしSub‘n’Upを電池で使いたいとあればちょっと便利かも。
フルサイズの方のSub‘n’Upはコインなどで一箇所クリクリ回せば簡単に裏蓋が外せます。
なんならちょっと緩めにしておけば手で回して開けることが出来ます。
ミニサイズの方は四隅のネジをドライバーで回さないといけないので、そこはちょっと面倒。
アダプターを使うなら全然関係ないっす!
ミニの方がそもそも音が綺麗
これはなんでだったんだろう……
Sub‘n’Up Mini Octaverの方が、同じポリフォニックモードで比べたときに音がよかったんですよね。
特にコードを弾いたときの反応の良さ、低音もしっかり、高音もはっきり。
コードを広げる感じで使いたいなら迷わずミニを!
まとめ:Sub‘n’Up Mini Octaverオススメ!
さぁそんな感じで、Sub‘n’Up Mini Octaverをゴリ推してみました。
すごくいいぞコレ!
BOSSのBC-2ほど太くはない、BC-3みたいに歪みも入ってるなんてことはない。
POGシリーズみたいにスーパー最速ジェネレーターでもないしアタックタイムやフィルターやデチューンなんてもちろんない。
ただ、普通にシンプルにオクターバーとして使いたい場合はこのミニペダルでこれだけやってくれるのはとても便利!
しかもTONE PRINTでさらに広がる使い方!
オクターバー探しに悩んでいる方は是非Sub‘n’Up Mini Octaverを!
それでは、最後まで読んでくれてありがとう!
萩原悠(Twitter→@hagiwarau)でした!