どうも、昔からエフェクター大好き、萩原悠です!


今日はコンパクトディレイの決定版!

BOSS DD-3のお話です!

初めてディレイを使う方にもおすすめな超シンプル設計。

是非みんなも使うといい!

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BOSS デジタルディレイ


BOSSのDDシリーズといえば、

誰もが大好き!

ではなく(間違ってはいないのだけど!)、

デジタルディレイ

DDです。

世界初のコンパクトディレイであるDD-2が発表された1983年当時はまだまだデジタル技術は発展途上で、

特にディレイのような複雑なシステムの小型化は難しかった時代ですが、

まさかオーバードライブ等と同じサイズでリリースするとはね!


そんなDD-2DD-3になり、

その後もDD-5DD-6DD-7と進化していくギタリストにとっての定番ディレイです。

DD-3






1986年にリリースされたモデルがこのDD-3です。

一見前身モデルDD-2となにも変わってないような気がするのですが……




DD-2となにも変わってない期


1983年、世界初のコンパクトサイズのデジタルディレイとしてDD-2が発売されました。

爆発的にヒットしたDD-2は3年後廃盤になり、DD-3という後継機が発売されます。

見た目も機能も全然違いがない気がするけれど、

それもそのはず、DD-2と全く同じなんです!


当時DD-2を製作を始めた頃はデジタルチップがまだまだ高価だったため、

定価が3万円近かったDD-2。

今でさえブティーク系ペダルで3万円ってざらにあるけど、

当時はなかなかそんな高いエフェクターがなかったんですね。

しかし数年経ってパーツの原価が安くなってきて粗利率が上がってきて…

BOSSはなんと販売価格を下げる方向に動きました!

中身はDD-2と同じで、DD-3という機種を2万円以下で発売したのです!

IMG 2063
「DD-2を値引きします!」

とするやり方もあったでしょうに、新しい型番で出すというのは、

価格が下落してるという印象を持たれないためでしょうか、

それとも3万円近く出してDD-2を買ったユーザーへの配慮でしょうか。

こうしてDD-3はDD-2と全く同じ回路を持った機種として名前だけ変えて、

つまり世界初のデジタルコンパクトディレイとして今に続いているというわけです。


台湾製期


DD 32
実は名前をDD-3に変えてから、時期によって少しマイナーチェンジしています。

DD-2から名前だけ変えた初期のDD-3は日本製であるのに対して、

いつの間にシレッと台湾工場製に変わっていたようです。

日本製と台湾製で音が違うとか言う話も聞きますが、

どうだろう…わたしは聴き比べたことがありませんが、

DS-1の日本製と台湾製ほどの違いはないんじゃないかと思ってます。

デジタルだもの!

(エフェクターマニアの間ではどうやら音が違うともっぱらの噂です)

機能


さて、ようやくここからDD-3の機能のお話です。

機能面を見ていきましょう!

ディレイタイム


DD 13
このDD-3は、ディレイタイム12.5msから800msまでと、

現行のモデルにしては狭い範囲です。

1983年時にはもうこれで限界!

しかしショートディレイにしてダブリングっぽくするとか、

スプリングリバーブみたいな古めかしさを出すとか、

付点8分でテケトコやるとか、

ロングディレイでギターソロに広がりを出すとか、

普通に思い付く使い方は全然カバー出来ます!

そのディレイタイムの調整の仕方もとても使いやすく、

1番右のMODEノブでザックリなディレイタイムを調節。

  • 12.5〜50ms
  • 50〜200ms
  • 200〜800ms


そしてそのそれぞれのモードの中の数値を隣のD.TIMEノブで調整します。

これは今でも多くのコンパクトディレイが真似する、とてもいい仕組みですね。

ワンノブだけで12.5〜800msとか、1mm回したら大きくディレイタイム変わっちゃうもんね。

HOLDモード


DD 13 2
このホールドモードが、BOSSがDD-2を作った際のアイディアの結晶だと思います。

HOLDモードは、踏んだ瞬間のディレイをひたすらループするという変わった機能で、

簡単に言うとフレーズループ機能なんです!

今でこそルーパーという専用のエフェクターがありますが、

DDのホールドモードこそがその元祖でしょうね。

まぁ、ループ出来ると言っても所詮は最大でも800ms、つまり0.8秒なので、

ホントに2拍程度のフレーズしかループできませんけどねww

でもこれがめっちゃ面白くて、

自分もよくブライアンメイごっこしたなぁww



ダイレクトアウト

DD 8
DD-3にはアウトプットが2つついています。

後発のDD-5ではPANNNING OUT

DD-6とDD-7ではOUTPUT A,Bという名前で実装されているアウトプットと同じかと思いきや、

DD-3では普通のOUTPUTDIRECT OUTという2つ。

つまり、ステレオパンニングとかではなく、

原音とエフェクト音で別のアウトプットという面白い仕様です。

わたしは結構使いやすいと思いましたね、いわゆるミキサーのセンドと同じ使い方ですから。

この仕様のおかげでアンプ2台でのダブリングが容易になっているとも言えます。

音質


デジタルディレイの最大の特徴は、

アナログディレイと比べて音質が劣化しないという点です。

繋いだだけで音がこもってしまうというのがアナログ機材の残念な点ですが、

DD-3はデジタルやで!

しかし、あれから数十年、

今となってはこのDD-3、そんなに高音質でもありませんww

自分は長らくDD-3を使ってたので気がつかなかったですが、

先日DD-7(DDシリーズ最新作)と弾き比べてびっくりしました。

「今のDDってこんなに高音質なの!!???」

ディレイ音のクリアさはもちろん、

原音のスピード感とかも全然違います。

これが現代のデジタル技術!

当時はきっと超高音質だったのかもしれませんが、

今では正直そうでもないです。

しかし!

そこがいい!

音楽の世界って本当に不思議で、

綺麗であればあるほどいいってわけでもないんですね。

程よい劣化具合が実に音楽的。

奥行きを広げるためのディレイも自然な広がりだし、

付点ディレイでテケトコするのも分離が良くて気持ちいい!

難しい設定をしなくても、簡単にいい具合のディレイ音になってくれるってことですね。

DD-3のこの特有の劣化具合はしばしばアナログとデジタルの中間だという表現もされます。


他のDDとの比較


DD 21
そもそもおかしな話よ!

BOSSのデジタルディレイシリーズは

DD-2(1983〜1986年)
DD-3 (1986年〜)
DD-5 (1995〜2002年)
DD-6 (2002〜2008年)
を経て最新機種は
DD-7

となっていますが、

今尚DD-7と並んでDD-3は新品で作られ続けているのです!

DD-5やDD-6はとっくに廃盤になってるのに!

ということからもわかるように、

DD-3はBOSSのデジタルディレイの中でも完全にスタンダードの地位を確立したと言えるでしょう。

ちなみに、DD-3が残っている理由は恐らく

1番シンプルで使いやすいから

だと思います。

DD-3からDD-5への進化は、

新しい機能とかがドカっと増えたんです。

リバースモードだとかタップテンポだとかパンニングディレイだとか…

そうしてコンパクトディレイの新しい挑戦を図ったDD-5ですが…

ちょっとわかりにくかったんでしょうね。

結局DD-3の方が人気だったようです。

後継機のDD-5が出たのにDD-3が売られ続けたってことは、

BOSSもある意味狙い通りだったのがしれません。

そしてDD-5は後にDD-6へ、

そしてDD-7へと進化していく最新多機能系ペダルへ、

その傍らDD-3は名機DD-2の系譜を受け継ぐシンプルペダルとしてロングセラーになっている、

そういう形になっています。



わたしがDD-3を買った理由


DD 4
実はこれ、東京都立川市のとある質屋で買ったんですw

つまり中古ですね。13000円くらいだったかなぁ。

そして、そこにはDD-5も売ってたんです、たしか14800円とかそんな感じ。

当然迷うじゃないですか!

しかもわたしの性格的に、多機能である方が好き。

じゃあなんでDD-3の方を買ったかというと、

答えは単純。

GLAYのHISASHIさんが当時使ってたからですw

GLAYのTAKUROさんはDD-5を使ってたのに、

より多彩なサウンドを出す必要のあるリードギターのHISASHIさんがDD-3を使っていたので、

それがなんかカッコよくて、大した理由もなく真似しましたw

そんなもんですよね?ww


カッティングシール貼ってるw


DD 1
まぁ見ていただいてわかるように、

わたしの持ってるDD-3はちょっと可愛いんですよねwww

これ、当時わたしが中学生だったときに、

なんとなく思いつきでやったのです。

ダイソーでカッティングシール買って来て、

貼り付けました。

MT-2、メタルゾーンと共にww

DD 3
当時は使ってたストラトキャスターにもシール貼ってたし、

今では考えられないくらい大胆だったなぁ。


まとめ:DD-3はこれからもずっと現役



最新モデルのDD-7は、

もしかしたら近々DD-8とかに生まれ変わるかもしれません。

しかし、おそらくDD-3はこれからも作られるでしょう。

それはギタリストが求め続けているから。

今尚新しいギタリストたちがこのDD-3を使いたがるからです。

ジャンルによってはこれでは音が奥まりすぎてしまうかもしれませんが、

DD-3の音、味は永遠にギタリストたちに愛されるんでしょうね。

もしこれからディレイを初めて使いたいとあれば、

このDD-3がイチオシです!

ってことで今日はこのへんで。

最後まで読んでくれてどうもありがとう!

萩原悠(Twitter→@hagiwarau)でした!





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