どうも、VT-3ユーザーの萩原悠です!
ROLANDさん!!
いきなりですね、突然ですがVoice Transformer VT-4がリリースされました!
前モデルのVT-3とは全然違う、使い勝手が爆上がりしてそうです!
いやすごいよ、こんなん絶対欲しいもん。
特にボコーダーとしての機能、そして流行りのケロケロボイスを簡単に作り出せるというところに特化しています。
VT-3との違いも合わせて紹介していきましょう!
VT-3
今回リリースされたVT-4の元になったのがこちら、ROLAND VT-3です。
わたしは割と発売してすぐくらいに買いました。
ちなみに、このVT-3の前身、初代ボイストランスフォーマーはコチラ。
BOSSのVT-1!
これはBOSSブランドで出てたんですね〜。
この系譜の最新版が今回のVT-4というわけです。
VT-4
割と似たような見た目な気がしますが、
より実戦的に使いやすいようになっています。
基本機能はスライダーで
まず、VT-4の使い方で一番頻繁にいじることになるのが、この意外と大きめなスライダーです。
一番左のがピッチをコントロール。
上げていくと最大1オクターブ上がり、
下げると最大1オクターブ下がります。
あれっすね、テレビでプライバシー保護にモザイクかかってるときのあの声がこれだけで出せます。
左から二つ目がフォルマント。
これはちょっと説明が難しいのですが、声調、エフェクトボイスの明るさのようなものが変化します。
ピッチをいじったら当然変な感じの声になります。
いやその変な感じも割とアリなんだけども、
そこからこのフォルマントでいい感じに調整するってわけです。
声の不自然具合を調整したり、音抜けや滑舌を調整するって感じですな。
個人的には、ピッチを上げたらフォルマントはちょい下げ、
ピッチを下げたらフォルマントちょい上げくらいがちょうどいい気がします。
右から二つ目のスライダーがバランス。
WET/DRYと言うとわかりやすいですかね?
一番上まであげるとエフェクト音だけが出て、
一番下まで下げるとダイレクト音だけが出ます。
つまり真ん中にしておくと地声とエフェクト声(例えばピッチを調整)が半々で再生され、
これだけでハモってくれます。
エフェクトをかけすぎると音程感とか何言ってるかとかがわからなくなるので、ほどよく芯を残すことが出来ます。
一番右のスライダーはリバーブ。
これに関しては次の項目と合わせてお話しましょう。
エフェクトタイプが5x4種類
最初はちょっとだけわかりにくいですが、
VT-4には5種類のカテゴリーのエフェクターが、
それぞれ4つずつ搭載されています。
一覧で紹介しましょう。
ROBOT
MEGAPHONE
VOCODER
HARMONY
REVERB
- Normal
- OCTAVE Down
- Octave Up
- Feedback
MEGAPHONE
- Megaphone
- Radio
- BBD Chorus
- STROBO
VOCODER
- Advanced
- VP
- Talk Box
- Spell Toy
HARMONY
- +5
- +3
- +3,-4
- +3,+5
REVERB
- Reverb
- Echo
- Tempo Delay
- Dub Echo
しかもこれ、カテゴリーごとの重ねがけが出来ます!
なにそれ、音作りの幅が無限大じゃないですか!
ロボットとメガホンは左上のボタンを押すことにより発動。
ボコーダーとハーモニーは中央付近のボタンを押して発動。
そしてリバーブは一番右のスライダーでかかる仕組みです。
なんで一箇所にまとめないんだよともお思いかもしれませんが、
これが実によく出来てます。
そもそもリバーブだけは他の4つと違って残響付けなので、オンオフではなくスライダーだけでよいので一番端です。
ロボットとメガホンは音質変化系として左上。
そしてボコーダーとハーモニーは音程が変わるちょっと複雑なものなんですね。
ちなみに、それぞれのボタンを押しながら真ん中上の1、2、3、4のボタンを押すことによって先ほど紹介したエフェクトのタイプが変わります。
MEGAPHONEボタンを押してから2番を押すとラジオボイスになるってことで、
その状態からハーモニーを押して4番を押すと3度上と5度上になり、
ここらでバランスをいじって元の声と合わせて、
そこにリバーブをかけていく、という使い方です。
なんだそれ便利かよ!!
……ん?
リバーブはボタンがないけど、どうやって変えるの??
調べておきます。
(ちなみに、エフェクトのボタンを長押しすると、今何番のエフェクトが選ばれているかがわかります)
真ん中の大きなつまみでピッチのかかり具合を調整
これめっちゃべんり!
いわゆるケロケロ系の声って、ピッチを強引に動かしてる故に起こることなんですね。
あんな感じのケロり具合を調整出来るのがこの真ん中の超存在感あるノブです。
左に回しておくと割と自然めにピッチが動かされ、
右に回していくにつれて徐々に強引なピッチ矯正になり、どんどんケロケロします。
こんな簡単にライブでケロケロボイスが出来ちゃうなんて……便利だなぁ、いいなぁ。
右上でキーを選ぶ
さきほどちょろっと、3度上だとか5度上だとか言いました。
5度上なら完全五度だからいいなと思ってたんだけど、3度とかの場合短三度が欲しいときどうすんねん。
そう思ってたら右上にキーセレクトを発見!
ここでキーをCにしておくとドを歌うと3度上でミが、
キーCmにしたいなら平行調のEbにしておけばドを歌うとミbが鳴ります。
こういうところのおかげでVT-4はめちゃめちゃ実用的になってると言えます。
メモリー機能
あれこれいじってお気に入りのセッティングが決まったら、
メモリーボタン長押しで登録しておきましょう!
そうすると次回使うときワンプッシュで読み出せます。
ライブでもサッと使える便利さです。
ちなみに、ボタンは4つしかありませんが、その隣のMANUALボタンを押しながらそれぞれのナンバーを押すとまた別の設定を保存することが出来ます。
つまり、登録出来るプリセットは実質8つです!
ノイズゲート、ローカット、エンハンサー搭載
このMANUALボタン、他になにに使うんだろうと思って調べてみたらなんと!
ノイズゲートとローカットフィルターとエンハンサーを発見!
ノイズゲートは小さい音はカットする、ローカットフィルターは低音をカットする、
このふたつはVT-4の誤認識、誤発信を防ぐ機能です。
ステージ上ではどうしても周りの音もマイクに入ってしまうので、
マイクの前で歌う自分の声以外を極力カットするというのがノイズゲートです。
また、バスドラムなどの低音はどれだけでかくてもカットする、それがローカットフィルターです。
精度はどこまでかわからないけれど、まぁかけておくと少し安心でしょう。
エンハンサーは高域を強調して目立たせるもの。
ちょっと試し忘れちゃったのでなんとも言えませんが、これで高域強調したらちょっと耳障りになっちゃわないかな……
アンサンブル次第で選択って感じでしょうね!
MIDI入力
これだよ、VT-4がVT-3と比べ物にならないくらい頼りになる最大の理由がコレ。
MIDI端子でMIDIキーボードと繋がります!!
つまり、本当に鍵盤タイプのボコーダーになるわけですね。
ボコーダーはMicroKORGとかで大ヒットしましたが、鍵盤で弾いた音程をマイクに入れたフォルマントで演奏が出来ます。
めっちゃよい。
悔しい。
欲しい……。
電池駆動
なるほど!
これは便利ですね。
充電式ニッケル水素電池で最大約7時間とのことです。
ステージ上での自由な配置が可能になり、
なんなら野外とかでも使えるやんwww
XLRアウトならず!
VT-3はVT-4に比べてかなり使い勝手にクセがあったけれど、
でも不満と言えばただのひとつだけでした。
出力がTSフォンアウトのみ。
これがXLRアウトだったらどんなによかったか。
そしたらD.Iいらずで直接卓に繋げたのに……。
VT-4でもその願いは叶わず、結局ラインアウトです。
しょんぼり。
ファンタム電源送れる
VT-4はコンデンサーマイクにも対応しています!
ライブでの使用はちょっと難しいかもですが、
うまくハウリングせずに使える、もしくは自宅環境での使用なら絶対コンデンサーマイクの方がおすすめ!
綺麗に入力すればそれだけ内部エフェクトの検知精度もあがりますからね。
ちなみに、ご親切にもカッコ書きでこっそり書いてありますが、ファンタム電源が送れるのはリアパネルにあるコンボジャックにXLR接続した場合のみです。
そっちにフォン端子で繋いでもファンタム電源は送れないし、
こっそり手前にミニ端子でマイク入力ついたけれど、ここに挿してもファンタム電源は送れません。
これ、ファンタム電源の常識よね?
ちなみに初めてにオススメのコンデンサーマイクもまとめましたのでご覧ください。
初心者におすすめ!初めてのコンデンサーマイク選び!【おすすめ紹介!】 | 萩原悠.com
ヘッドフォンアウトがついた
これもVT-3にはなかった配慮。
本体全面にモニター用のヘッドフォンアウトを搭載!
これにより、ライブ中など自分の音を正確にモニター出来るし、
ここから聴けるということはモニタースピーカーから返す必要がなくなり、
ハウリングを防げますよね!
すごいなぁ〜。
ただ、端子が標準サイズではなくミニサイズなので注意!
そもそもサイズが小さい
今更ですが、VT-4はVT-3に比べてかなり小さくなりました!
本当に手のひらサイズです。
持ち運びにめっちゃ便利ですし、
使ってみても全然小さくて困るような感じではありません。
よくこのコンパクトさにまとめたなぁ。
VT-3にだけある機能
VT-4は割とVT-3の正統進化な感じがしますが、
やはりVT-3にしかない機能もあります。
SCATTER
VT-3の中で一番謎な機能だったSCATTER。
これがVT-4ではなくなってしまいました。
まぁ、謎だったからねwww
割と他のエフェクトが音質変化や音程変化の効果なのに対して、
SCATTERだけは異次元でした。
歌では使い物にならないけれど、ちょっとカッコいいMCや煽りに最適なパッチでした。
なくなっちゃったのかぁ、残念。
Synth,Lead,Bass
これらのエフェクトもなくなりました。
まぁこのあたりはそれぞれ特殊な効果というよりは、
ピッチやフォルマントをそれっぽく調整したプリセットという感じでしたので、
なくなったとしても似たようなことが出来るには出来ます。
ただ、VT-3の方が簡単だったかなぁ。
フットスイッチ非対応
VT-3をわたしはライブでも使っていました。
そしてフットスイッチでオンオフを制御していたのです。
それが出来なくなっちゃったので、
もうこれは確実に手元に置いておく用になったなと。
足で踏めるってことはギターボーカルの方もコンパクトエフェクター感覚で使えたし、
ボーカルさんも足元のフットスイッチをこっそり踏むだけだったから使いやすかったんですけどね〜。
まとめ:VT-4はボコーダーに特化している
いかがだったでしょうか。
VT-3に比べて大幅に使いやすくなった点と、
惜しくもなくなってしまった機能があります。
そしてそこからVT-4がボコーダー機能に特化させている という面が見えてきました。
VT-3の方が簡単にインパクト重視、
VT-4は作り込んでより実戦的に使うための新ガジェット。
そんな印象を受けました。
正直、わたしは結構欲しいです。
より音楽的に使えるから。
普通のバンドにも取り入れやすいから。
みなさんも是非VT-4でもっと新しいアンサンブルを試してみてください!
最後まで読んでくれてどうもありがとう!
萩原悠(Twitter→@hagiwarau)でした!