どうも、あまりテレビを見ないで育った萩原悠です。
男の子はみんなスーパー戦隊シリーズやら仮面ライダーやらウルトラマンやらを見ながら育つのかもしれませんが、
僕は周りの子よりも見てた期間が短いようです。
子供の頃に見た、リアルタイムで見たのはこのジェットマンと、その翌年のジュウレンジャーだけ。
つまりもう何十年前だって話になるんだけど…子供のころの記憶って恐ろしいもんで、まだうっすら覚える!
先日たまたま特撮ヒーローマニアの知人がDVD持ってると知り、
全部借りて全部見ました!
スーパー戦隊ヒーローって子供向けの番組かもしれません。
しかし、めちゃめちゃ面白かったぞぉ!!
ってことできょうはそんなお話をします。
鳥人戦隊ジェットマン とは
1991年〜1992年にかけて一年間放送された、スーパー戦隊シリーズ第15第目。
前の年のファイブマンはあまりにも人気がなく、玩具の売り上げも超絶不振、
なんならスーパー戦隊シリーズ打ち切りの危機にまで陥ったとのこと。
そんな状況を打破すべく、特撮経験のない監督さんを筆頭に、
数名のスタッフさんを入れ替えました。
(つまりファイブマンまでのスタッフさんたちは飛ばされたってことっすね。怖っ…。)
その甲斐あってこのジェットマンは大成功を収めたわけですが、
秘訣は”人間らしさ”の部分でした。
このジェットマン、それまでのスーパーヒーローの型をアレコレと破っており、
僕が今回改めて見直して「すごい面白い!」と思ったのはそういう部分だったりします。
少しポイントを整理して紹介します!
まずはジェットマンのあらすじ
頑張ってまとめます!wikipediaは見ないぞ!
(書いたあと単語だけwikiで確認して訂正しました)
地球の平和を守る”地球防衛軍スカイフォース”が宇宙空間にありまして〜
そこで働くリュウさん、リエさん、他数名。
つまり大規模自衛隊って感じ。
スカイフォースは超人(鳥人)になれる光線を発明。
自衛隊員の中から成績優秀な者を5名選出し、
鳥人戦隊ジェットマンとしてさらなる地球の平和を目指そう!
リュウさんが早速その光線を浴びて、晴れて一人目のジェットマンに。
(レッドホークって名前だけど、分かりやすさ重視で赤レンジャーって呼ぶねw)
同じく成績優秀であり、リュウさんともラブラブファイヤーなリエさんたちも順々に光線を浴びようとしたそのとき、
次元戦団バイラムの攻撃を受けて宇宙に浮いてたスカイフォースは大破。
リエさん死亡。
超人になれる光線は地球上に降り注ぎ、完全にランダムな一般人が浴びることになる。
- 世間知らずなお嬢様、鹿鳴館香(ロクメイカンカオリ。すげぇ名前w/白レンジャー)
- 戦いは好きじゃない農家のぽっちゃり、大石雷太(黄レンジャー)
- お調子者のJK、早坂アコ(青レンジャー)
- 酒、タバコ、女、ギャンブルにハマるやべぇ奴、結城凱(ユウキガイ/黒レンジャー)
メンバー探し出したものの、
白「わたし、機械の操作は苦手ですの。だから操縦の訓練は拒否しますわ!」
黄「僕は野菜が作れればいいんだ!戦いなんてしたくない!」
青「で、いくらくれんの?世界の平和を救うってなったらそりゃ重労働なわけだし♪」
黒「そもそも人間なんざぁいっぺん滅んだ方がマシだぁ。」
とっても自由ですねww
しかしなんやかんやあって徐々に結束を高めていきます。
が。
序盤of序盤で黒レンジャーが白レンジャーのことを割とガチで好きになるんです。
ぶっちゃけ黄レンジャーも白レンジャーが好き。
しかしその頃すでに白レンジャーは赤レンジャーLOVE。
赤レンジャーは
「ジェットマンに私情を持ち込むな!俺たちはヒーローなんだ!自分の感情は犠牲にしろ!」
とか堅物っぷりを発揮するも、ぶっちゃけ死んだリエさんのことを想いめそめそする日々。
しかもそのリエさんが実は死んでなくて、敵(バイラム)の4幹部のうちの一人になったと知ってしまってさらにモヤモヤ。
その後も適当に敵を倒しながらも、ジェットマン内の泥沼恋愛模様は止まらないという、
なんともトレンディなお話です。
……あらすじこんなんでいっかww
ジェットマンの魅力
僕のあらすじまとめが下手すぎて
「これって戦隊モノ?恋愛モノ?わけわかんねぇw」
ってなってるかもしれません。
が、
これが僕の今回の記事の狙いでもあり、むしろジェットマンの作品の狙いでした。
それまでの戦隊モノのマンネリを打破するためにもいろいろ趣向は凝らされていたし、
“5人の人間としての物語”をフューチャーするというのもジェットマンのコンセプトだったそうです。
そんなところを含め、僕が面白いと思ったジェットマンの魅力をまとめます!
ジェットマンのメンバーは一般人!?
あらすじのところで書きましたが、
赤レンジャーは地球防衛軍の中でもエリート、
運動能力はもちろん、リーダーシップも常に発揮していたし、
作中でちょいちょいメカを改造したり、自分のアンドロイドを作ったり(1991年だぞ!)、
そういうメカニック的な部分にも長けた超万能さんです。
しかしそれ以外の人はたまたま光線を浴びちゃっただけなので、
「今日から地球のために戦え!」
と言われてもそんな覚悟もないし、体を鍛えてたわけでもないし、
はっきり言って序盤では白黄青は使い物にならないお荷物でした。
(黒は喧嘩好きなので強かったですww)
そういうところがとってもよかった。
剣なんて当然使ったことない黄レンジャーの必殺技は、
「岩石落としぃぃい!」
はい。
岩投げるだけです。
むやみに変身しない
ぶっちゃけ30分枠のヒーローモノって、パターン決まってますよね。
ちょっと平和なシーン
↓
事件発生
↓
変身
↓
苦戦
↓
いい話(冒頭の平和シーンとの関連アリ)
↓
本領発揮
↓
勝利
↓
敵巨大化
↓
味方ロボ召喚
↓
勝利(ドカーン!)
↓
事件発生
↓
変身
↓
苦戦
↓
いい話(冒頭の平和シーンとの関連アリ)
↓
本領発揮
↓
勝利
↓
敵巨大化
↓
味方ロボ召喚
↓
勝利(ドカーン!)
みたいなのがパターンだと思うんだけど、
ジェットマンは割とそのまま戦います。
変身する人としない人がいたり、素顔のまま巨大ロボに乗ったりします。
これも監督が
「人としてのヒーローのかっこよさを出したい」
と言った狙いらしく、なかなか面白かったです。
変身しちゃったらマスクだもの。
ぶっちゃけ中の人はスーツアクターさんに変わっちゃってるわけだし、
それに比べて変身せずに戦ってくれるのは表情も見えるのがいいね。
最終回近くでは黒レンジャーのマスクが壊れて中の結城凱の顔が見えるっていう熱い演出もありました。
でも変身しなくてもそこそこやりあえちゃうってことは、なんのために変身するんだろう…
(答え.変身スーツや武器のおもちゃを作ってるスポンサーさんのためです)
変身しても本名で呼び合う
これよ。
普通変身したら赤レンジャーとか黒レンジャーとか呼び合うのがなんか鉄則じゃない。
プリキュアもそうでしょ、中学校のお友達同士がプリキュアになったのに第2話からちゃんとキュア◯◯で呼び合う空気の読みっぷり。
ジェットマンはぶっちゃけほとんどレンジャーネームを使うことなかったね。
敵とかが
「覚悟しろ赤レンジャー!」
みたいな感じで言うけど、メンバーはみんな本名で呼んでて……
むしろ逆によく敵さんたちは全員のレンジャーネームを覚えたな。
僕はこの記事の中で便宜上赤レンジャー青レンジャーとか言ってるけど、正式には
レッドホーク、ホワイトスワン、イエローオウル、ブルースワロー、ブラックコンドル、だぞ。
しかもメンバーがそれで呼び合ってないのに覚えてくれる敵さん、優しい!ww
恋愛にうつつを抜かす
あらすじのとこにも書いたけど、とにかくドロドロです。
改めて全部書いてみますね。矢印は片思いです。
その辺の女子
↓
黒レンジャー
↓黄レンジャー
↓ ↓
白レンジャー
↓
赤レンジャー
↓
敵幹部B
↑↑
↑敵幹部A
敵幹部C
↓
黒レンジャー
↓黄レンジャー
↓ ↓
白レンジャー
↓
赤レンジャー
↓
敵幹部B
↑↑
↑敵幹部A
敵幹部C
マジなんなんだし!!!
トレンディだな!!
黒赤は白レンジャー絡みでしょっちゅう衝突、殴り合い、それが原因で黒が現場に来ないこともしばしば。
とにかく黒は赤のことが本当に嫌いみたい。
しかし中盤では、赤のことを悪く言うメンバーに対して
「赤の悪口を言っていいのは俺だけだ!」
と怒ってみたり、終盤では
「頼りにしてるぜ、相棒!」
とか言ってたりしますがそれは大分後半の話。
基本的には火花バチバチな二人。
あるときは黄色も入れて三人で取っ組み合いの大げんか。
変身しなくても次元戦団とやりあえる超人同士の殴り合いです。
ちなみに、青はいつでも蚊帳の外。
敵幹部Aはリエさんを敵幹部Bとして変身、洗脳させた張本人らしく、
「お前は俺のモノだ!」
とか歪んだ愛を発揮、
敵幹部Cはロボットながらも敵幹部Bを愛す。
しかしBが体調不良で寒がってるときに抱きしめたら「寒い!」とか言って弾き飛ばされる可哀想なやつ。ロボットだからね。
ジェットマン以外にも正義の戦士がいっぱいでてくる。
実はネオジェットマン、裏次元ディメンシア戦士、裏次元ベルセルク戦士、などちょこちょこいっぱい出てきます。
がしかし、一時的な参戦だけで1回か2回だけの出演で終わり。
ネオジェットマンに関しては、クソな上官とチームワークで、ジェットマンのかっこよさを引き立てるだけの役割で退場。
ちなみにネオジェットマン赤レンジャーの中の人は翌年公開のジュウレンジャー赤レンジャーの人。
敵が魅力的
BAKUMANの中でも言ってました。
ジャンプ漫画がヒットする秘訣の一つに
「魅力的な悪役を描くこと」
と。
ジェットマンの悪役は4人の幹部と毎週出てくる使い捨ての部下。
4幹部を改めて紹介します。
- 幹部A(ラディゲ) なんかよくわかんないけどジェットマンへの憎しみが一番強い。
- 幹部B(マリア) ジェットマン候補のリエさんがスペースシップ大破時に幹部Aに連れ去られて敵幹部入り。
- 幹部C(グレイ) ロボット。タバコとワインが好き。
- 幹部D(トラン) 子供。
というより自分が一番でないと気がすまない。
幹部Bを自分のモノとして考えてるのも、歪んだ愛情なのかそれともなんなのかがちょっと微妙な線でした。
リエさんはピアノが得意だったようで、その頃の記憶をなくしてからもなぜかピアノは弾ける。
幹部Bのピアノに聞き惚れる。
なんだけど、中盤でジェットマンにやられ、他の幹部からも馬鹿にされ、
どういうわけか急成長して大人になる。
そして幹部ABCを自分の支配下に置く。
って感じでこの4人、そのときどきでちょっとずつ威張り散らす人が違うけども、
絶対的ボスがいないんです。
仲がいいわけでもないし(C→B以外)、なんとも絶妙な関係で成り立っていました。
あるとき、裏次元から元ボスである女帝ジューザがやってきました。
名前は面倒なんで便宜上、敵幹部Xで。
4幹部たちは従いたくないけどしょうがない、力でも敵わないし。
そんなラスボスXが出てきたと思ったら、
なんと2週で倒されてしまいましたwwww
しかしさすがは女性です。
身籠り育てていましたよ、王になる存在を。
(ハンターハンターみたいですね。)
女帝Xは倒れましたが、幹部Aがその子、敵Zを育てます。
そしてついにその最強Zが成長しジェットマンを苦しめます……
が、これまた2週間で死にますwwwwwww
ラスボス候補が中盤に2体連続で2週ずつでお亡くなりになるというスピーディーで先の読めない展開!
その後はDが成長してABCより強くなったり、
Aがそれを気に食わなくてジェットマンと協力してDを倒したり、
更なる力を手にいれるためにAがBを魔獣へと変身させるのをCが止めたり。
Cは黒レンジャーと一騎打ちの末に死亡。
BはAの洗脳から立ち直りAに刃を向けるも、返り討ちにあい死亡。
結局幹部Aがラスボスとなる展開でした。
どれも世界をどうするとかじゃなくて、
仲間内で好きだの嫌いだのやった末の結末ってところに、
敵幹部たちでありながらも人間性に溢れていました。
恋愛模様の結末
中盤を過ぎたころ、黒レンジャーの猛烈アピールが実って白レンジャーは黒と付き合い始めます。
しかし、縛られるのが嫌いな黒、礼儀とか作法とかも全く持ち合わせていない。
そして最後の戦いが終わってから3年後(最終回にありがちなやつ!)、
白レンジャーは結婚します。
赤レンジャーと。
驚きの最終回
最終回の驚き、今ひとつ言ってしまいましたね。
結局赤白の結婚です。
そんなことはどうでもいいんだ。
結婚式当日、黒レンジャーこと結城凱がなかなか来ない。
やっぱり祝福はしてくれないかぁ。
と思ったら、彼はそのちょっと前、こんなことがあったようです。
お花屋さんいんて、めっちゃ花束を購入。
おっとー、
これはなんなら花屋の店員さん口説いちゃうんじゃね的な空気を出しましたが…
「今日はめでたい日なんだ。親友が結婚する。」
とか言ってんの!
しかしそのときひったくり犯に出くわし、
持ち前の正義感(結局持ってたのよ)でひったくり犯からバッグを取り返すも、
ひったくり犯が隠し持ってたナイフで結城凱の脇腹をブスリ。
傷を隠して結婚式に遅刻参加。
赤レンジャーこと天堂竜にすげぇ顔色悪いのを指摘されるも、
いつもの二日酔いだとか言って誤魔化す。
「綺麗な青空だ、目に染みるぜ。リュウ…………ありがとな。」
白レンジャーにも遠目から祝福し、タバコを吸くわえ……息絶える。
ぎゃあああああああ!!!!
結城凱が死んだ!!!
結城凱 (ゆうきがい)
酒とタバコ、女とギャンブル、孤独と自由、バイクとサックスを愛する結城凱。
唯一赤レンジャーをサポート出来る戦闘力に加え、実は秘めていた正義感を持つ結城凱。
実らぬ恋をする白レンジャーに「俺に惚れろ!似合いだぜ、俺たちなら。」と言い放つ結城凱。
白レンジャーを助けて欲しいと敵幹部に土下座する結城凱。
中盤白レンジャーを庇って敵の光線を受け、死の恐怖に震えながら一度死亡する結城凱。
「俺は地球の平和より惚れた女の方が大切だ。カオリ(白)の方がずっとな!」と堂々と赤に宣言する結城凱。
敵幹部Cをマンツーマンで倒し、幹部Bのことを思って死ぬCに、はなむけとしてタバコをつけてやる結城凱。
赤レンジャー天堂竜の親友として、相棒として、世界を救った結城凱。
そんなわけで当時の小さい子から親御さんたちまで、絶大な人気を誇っていた結城凱。
大人の視聴者からジッポライターやらブランデーやらが沢山のプレゼントが届いた結城凱。
今のようにSNSもなかった時代、届いたプレゼントをさらっと小道具として使い感謝を表す結城凱。
ああなんてかっこいいんでしょう……
こうしてなんやかんやで世界を救ったブラックコンドルこと結城凱は
最終回にて通りすがりのひったくり犯、ただのチンピラに殺されます。
結城凱 ゴーカイジャーに出演
彼はこの人気っぷりゆえに、
2011年放送のゴーカイジャーに登場することになります。
ゴーカイジャーは今までのヒーローがちょこっとずつ出てくるという豪華な作りでしたが、
普通に考えて各戦隊の赤レンジャーが出てくることが多いのです。
しかしジェットマンからは赤ではなく黒、この結城凱が登場。
しかも死んでるのにだよ!
幽霊として出てきて
「ジェットマンの仲間は今は普通に平和で幸せな暮らしをしてるんだ。あいつらを巻き込むわけにはいかないから俺がブラックコンドルとして一人で戦うんだ」
みたいなこと言ってるんです。
カッケェ……カッケぇよ……。
スーツアクターさんの卒業
このジェットマンを最後に、ふたりのスーツアクターさんが引退するということだったようです。
ひとりは歴代の赤レンジャーの中の人。
もう一人はジェットマンでは黒レンジャーの中の人、結城凱の変身後の人だそうです。
最後ということで、
赤の中の人は赤と白の結婚式の神父役として、
黒の中の人は結城凱を刺したひったくり犯として、
それぞれ顔出しで俳優出演してます。
お二方には最高の引退でしたね。
しかもこの計らいは結城凱を演じた俳優、若松俊秀さんのアイディアだとか。
中の人もイケメンかよ!
エンディング曲 こころはタマゴ
さぁ長々書いてきたジェットマン特集、これが最後です!
曲がね、めっちゃいいのよ。
当時から思ってたんだけど、すげーーーいいの。
こころはタマゴ、
当時のヒーロー曲としては特に珍しく、戦隊の名前や示唆する言葉が全く出て来ない。
しかも曲調もガチなJ-POP。
影山ヒロノブさんの声、若いっすねww
是非みなさん、大人こそジェットマンを見るとよい!
そんな感じでね、なんか後半怒涛の結城凱推しになっちゃったけど、すごい面白かったんですよ!!
このブログの文字数を見てもらえればわかると思うんだけどww
是非TSUTAYAとかでDVDを借りて見てください!
……ぶっちゃけこういうのもネット上のどこかに上がってるのかなぁ。
興行の未来を考えるとやっぱりせめてレンタルで借りて欲しいって思うところはあるけど…
でも個人的にはこの僕のジェットマン熱を共有してくれる人が欲しいので、
どうやって鑑賞するかはお任せします!
みなさん感想やらなんやらはコメントでもLINEでもいいので教えてくださいね!
それでは、最後まで読んでくれてありがとう!
萩原悠(Twitter→@hagiwarau)でした!