こんにちは萩原悠です。
先日、12年越しにアニメ 明日のナージャ を1話だけ見まして、
そのときにオープニング曲がめちゃくちゃ神懸かってると気付いてしまったので今日はその曲のレビューです。
ナージャ!!
昔のアニソンにありがちなそのまんまなタイトルですね。
特撮系には脈々と残ってるけど、主人公の名前をそのままオープニング曲のタイトルにするやーつ。
まぁまず聴いて!
多分今年出逢った曲の中で一番いい曲だ…
去年1年間でこんないい曲に出逢ったっけな……
それくらいいい曲。
本田美奈子さんの歌が抜群に上手い!
もはや大前提になってしまうけれども、
本田美奈子さんの歌すごいな!
音程の当て方とかビブラートとかもそうなんだけど、サビと平歌の歌い分けがすごい!
この曲はイントロの後にエンジンかける前のサビがついてるから、つまり1分半のテレビサイズの中では
サビ→A→B→サビ
というアニメの王道展開なんだけど、
そのサビとそれ以外の歌い方の差よ。
Aメロはミドルボイス……というよりこれもはやフルファル?(←完全なファルセット、裏声のことね。造語だよ!)
サビよりも音階の跳躍が広いからこうなったのか、それともこうやって歌ってもらうために狙ってこの音域にしたのかわからないけど、(まぁ後者だろうな)
この作品のちょっとレトロクラシカルな感じにすごくマッチしてますね。
Bメロ終わりからサビに向けて、
「うしろ向かない 夢が叶う日まで」
のところで段々ノドの音を足してサビの歌い方に近づけていくとことかすごい滑らかでカッコいいと思う。
おいしいコード進行
さて楽曲について。
この曲は打ち込みちっくなドラムとベースの上にエレピとアコギとエレキ、
その他に弦楽隊ティンパニ、ホルン、フルート、ハープ、その他シンセサイザー
とよりどりみどりな楽器編成です。
特にホルンの活躍っぷりが特徴的かと思います。
サビ始まり
ド頭から少し静かなサビが始まります。
(わたしはこういうの1サビより前のサビってことで、0サビと呼んでます)
サビがⅥマイナーから始まりⅡマイナーに進むからどんだけ暗くなるんだと思いきや
その後がⅤメジャーからⅠメジャーに解決して安心。
つまりは
Ⅵm→Ⅱm→Ⅴ→Ⅰ
という4度進行を行うというクラシカルな作り。
あまりコテコテに色々詰め込まずにサラッとイントロへ。
イントロはホルンとストリングスが広い大地と空とこれから始まる冒険を雄弁に語ってくれてます。
Aメロ
Aメロではいきなりの
C-D-G7-C(0:43〜0:49)
ってコードがめちゃくちゃオイシくて驚いた。
メロディもイヤミのない程度に大事な音拾っててしかも美しくまとめてるし、
1分半しかないテレビサイズなのにAメロを2周、16小節もやるのに相応しいとてもきれいなメロディです。
後述しますがAメロは映像も合わせて素晴らしい。
歌詞と曲と映像と、果たしてどれが最初に出来てたのか本当に気になるところです。
Bメロ
Bメロはサブドミ、Fメジャーから始まってちょっと空気変えてますね。
歌詞も一瞬ネガティブ入る展開なので奇麗にハマってます。
そして一瞬だけm7の音が入って暗くなったかと思ったらそのまま半音落ちたところが6メジャーのコードで広がりがある。
歌詞のネガティブ明けのタイミングと完全にリンクして美し過ぎて溶けるわ!!
サビ
やってきました、4度進行に乗せた美しい旋律のサビです!
いやもはやメロの美しさは全編通してなんだけどね!
冒頭でもサビはやってましたが、0サビと1サビで「ナージャ」って歌詞のリズムが違うんですね。
0サビでは打ちっぱなしの静かな伴奏だったのに対して本サビでは8ビートのリズムに変わってるので
伴奏のことを考えればこれがベストだけどなかなかやる曲ないよなぁ。
なぜなら、サビ頭ってのはとても大事でキャッチーであるべきなので、そんなに気軽に変えていい箇所じゃないんですよ。
「あ、サビ来たここなら俺も歌える!せーの!ナージャ♪っておいなんかリズム合わねーしorz」
ってなるのは恐いもんねぇ。サビはわかりやすさがモットーです!
絶対2周繰り返しそうなサビだけど、どうやらこの曲では最後まで繰り返すことはないんですね〜サッパリしてます。
腹七分目、もっと聴きたいぞ!
映像との合わせが天才的すぎる
上に貼ったのはアニメのオープニング映像ですが、
とにかく曲調と歌詞と映像のマッチングが素晴らしい!
当然映像が最後に付けられたんだろうけども、
それにしては芸術的な流れだなと。
サビってのはテーマを華々しくやる義務があるので、
その辺り自由の利いてるAメロBメロ部分ですよ。
Aメロ前半では曲調に合わせて歩いてるナージャが段々スキップしてそのうち走り出してついには跳ぶっていう流れ。
Aメロ後半は歌のフレーズに合わせて走ったり跳んだりするナージャ。
みんな笑顔で会えたら争いもきっとなくなる
の歌詞に合わせて微笑んでるみんな、
そのあとも歌詞に合わせて
いつかまた出逢える人たちに手を振る
ところとか情緒的ですよねぇ。
Bメロは歌詞に合わせて画面がブルーになります。
そんでもって後ろ向いたら無数の薔薇が背中押してくれて夢の世界に行くっていう完全に歌詞をなぞりながら”明日のナージャ”してるという。
もはやこれだけで映像作品として成り立ってます。
すんばらし。
まとめ
いや〜素晴らしい!
最高ですね。
美しいメロディライン、儚くも力強い声質、完璧にリンクした映像、
どれをとっても素晴らしい!!
映像を観てほしかったがためにテレビサイズの動画を引っ張って来ましたが、
フルサイズVer.では2サビの後に本気の4度進行フレーズが来ます。
多分みんなここ好きだと思うので聴いてみて! (2:33〜)
- サビが毎回8小節しかない
- 間奏が極端に少ない
- イントロアウトロがほぼない ということにより、これだけの満足感で3分25秒!!
とってもいい曲ですね〜!
もう自分の人生
「いい曲を探すだけ」
に費やしたいわww
そのうち”明日のナージャ”作中のBGMについても分析していきたいと思ってますので宜しくですー!
そんな感じで今日はおしまい最後まで読んでくれてありがとう!
萩原悠(→@hagiwarau)でした!
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