どうも、DTMの講師などもしております、萩原悠です!
よく生徒さんたちから
「ミックスがよくわからない!」
という声を聞きます。
はっきり言ってミックスに正解はないのでどうやったっていいのですが、
やっぱりなんとなくセオリーってのは存在します。
なので、まずはそのセオリーをどこかから調達してきて体に、耳に覚えこませる必要があります。
となったら、めちゃめちゃオススメの教則本があります!
エンジニアが教える ミックス・テクニック99(CD付き)
エンジニアが教えるミックス・テクニック99
リットーミュージック出版、
レコーディング、ミキシングエンジニアの葛巻善郎さんによる著書、ミックス・テクニック99。
はっきり言って本当におすすめです!
というか、この1冊にミックスに使えるテクニックが網羅されてると言ってもいい!
ミックスがうまくなりたいと思うなら全員1冊持っておくべきなバイブルです。
ざっくりとこの本の構成をまとめるとこんな感じかな。
- ソース別エフェクトのかけ方
- エフェクト別の使い方
- トラックのトリートメント
- ミックスの心得
- 実際ミックスした音源の紹介
このように、必要な内容はしっかり収録されていて、それでいて見やすいです。
しかもCD付きだし!
ミックス・テクニック99の読み方
おすすめの読み方をわたしなりに考えてみました。
というか、わたしが実際にこういう風に活用した、というだけなんですけどw
まずは心得から読む
よっぽど今すぐミックスを仕上げなきゃいけなくて慌てて購入したのでないなら、
是非この葛巻さんなりのミックスの心得部分から読んでみてください。
ミックスとはなにか、どのような考えでやればいいのか、
など、これまた業界全体の唯一絶対のルールではないけれど、
ひとりの一流エンジニアなりの考えが書いてあります。
そんなに分量も多くないですし、熟読して洗脳されろとは言いませんが、
なんとなく ふ〜ん くらいに読んでからミックスをして、たまに思い出してみるといいと思います。
ソース別エフェクトが即戦力
一番即戦力になるのが最初の方のページにまとめられているソース別エフェクトのかけ方です。
ソースってのはいわゆるパートのことね、
女声ボーカルにはこんなエフェクト設定、
男声ボーカルにはこんな感じがいいよ、
バスドラムで気をつけるのはこういうところ、
シンセストリングスはこうやるといいよ、
リードギターにはこんなディレイをかけよう、
などなど、
もうそのままコピペで使えるようなセッティングが盛りだくさんです!
もちろん楽曲のアレンジやソースの音量などによってセッティングは変えていかなきゃだからどんな曲でも全く同じセッティングだけでOKというわけではないですが、
ひとつの正解として、まずは一度真似してみるといいと思います。
エフェクターを使ったアイディアがいっぱい
時間のあるとき、
もしくは逆にミックスにちょっと行き詰ったとき、
エフェクト別にまとめられてるページをパラパラとめくってみましょう。
それぞれのエフェクターのオイシイ使い方などが盛りだくさんです。
リバーブやディレイの鉄板パラメーター、
コーラスを使った広げ方など、
基本の使い方からちょっと突っ込んだ邪道な使い方まで、
ここに書かれている手法を使えばもう一段階面白いミックスになるし、
なんならアレンジ自体をこのエフェクト主体に組み替えてもいいでしょう。
こうしてプロの技をひとつずつ盗んで自分のものにしていきましょう!
全ての項目のビフォーアフターをCDで収録
この本の付属CDには、
掲載されてる全てのテクニックのビフォーアフターの音源が収録されています!
「音源が広がりますよ!」
とか
「ベースが前に出てきますよ!」
とテキストだけで書いてあってもよくわからないですからね、
自分の耳で確かめながら、自分のミックスに取り入れたいと思ったらそれを真似すればいいわけです。
エフェクトかける前の音源も収録されてるので、効果がわかりやすいですね。
ド初心者さんは注意
こんなに良さげな教則本ですが、
ミックスを全くしたことがないような初心者さんには多分使いこなせないと思います。
例えば
「ハイパスフィルターは当然インサートでかけるけど、ディレイやリバーブはセンドでかけるよね。そのときドライ音を残さないようにするのは当たり前だよね」
と言われて意味がわからないような方にこの本はレベルが高いです。
ミックスの超基礎になるボリューム、パン、イコライザーによるミックスについては全く書かれていません。
なので、少なくとも1度はミックスをしたことがある方が対象です。
この本は
自称中級者が「あ、自分てまだまだ初心者だったわ」と気づき、そして読み終わった頃に中級者になってる
て感じです。
そこからは自分なりに発展させていったりケースバイケースを嗅ぎ分ける嗅覚を磨いていったりで上級者に、
そしてプロになっていくという流れでしょう。
まとめ:”とりあえず”以上のミックスにしたいなら是非
ミックスなんて極論を言えば音量だけバランス揃えればなんとなくそれっぽくは出来ます。
しかし、いいミックスというのは曲の聴かせたい部分を適切に聴かせることが出来るのです。
ボーカルを聴かせたいから音量を上げる、
ベースもかっこいいから音量を上げる、
ドラムも大事だから音量を上げる……
これはミックスとは言いません。
そこにミックスの奥の深さがあるのです。
何気なく”普通”に聴こえる音源には、数多くのテクニックが盛り込まれています。
それらがこの本には多く収録されていて、
とりあえずここに書かれていることだけ真似していけばかなりのスキルアップになり、
プロっぽい音源になるでしょう。
最初は大変ですが、是非挑戦してみてください!
ってことで今日はこのへんで。
最後まで読んでくれてどうもありがとう!
萩原悠(Twitter→@hagiwarau)でした!