– 前回までのあらすじ –
エフェクターを手に入れたことによりエレキギターがさらに楽しい。
そしてシンコーミュージックの月刊GIGSを購読していたので段々と知識も増えていく。
今日お話するのは、そんな中で知った、新しい世界のこと。
アップライトピアノ
ギターをやることによって、コードを知ることによって、ピアノがもっと楽しくなってきました。
抑え難い和音も意味不明なフレーズも、コードとキーの理解が深まることによって楽しいものになっていきました。
そして僕と妹がある程度ピアノを弾けるようになってきたところで、ピアノの先生からうちの母にこんな話があったそうです。
「この子らにはそろそろクラビノーバじゃダメ、ちゃんと生のピアノが必要よ。」
なにがどう違うのかよくわからなかったけど、なんかそういうことらしい。
そして晴れてうちに今のピアノ(クラビノーバ。電子ピアノ。)とは違うもう一台のピアノが来ることになりました。
なんか今までのピアノよりすごい!
祖母が買ってくれました。
可愛い孫のことを思ってか、自身も好きな音楽を孫たちが楽しんでいるのが嬉しかったのか、そんな感じなのでしょうか。
我が家にYAMAHAのアップライトピアノが来ました。
音が全然違う!
弾き心地が全然違う!
先生のところで弾いてるピアノと同じだ!
(違います。)
感動のピアノ体験。
しかし感動するポイントはそこだけではなかったのです。
電子ピアノにもなる
なんとペダルをちょっと操作するとピアノの音は鳴らなくなって、代わりにスピーカーから音が出るようになったのです!
生楽器としての構造を考えるとこれって実は結構すごいことなのですが、それに気づくのはもう10年くらい経ってからです。
このときは単純に
「このピアノは音が大きいから、夜はこっちのスピーカーモードにしよっと。」
くらいなもんでした。
多重録音できる
クラビノーバでも録音は出来たのですが、このピアノは上に乗ってるなんか謎の機械によって、結構たくさんのパートが追加録音出来るのです!
え!
すごい!
楽しい!
そして極め付けは……
ピアノ以外の音も出せる!!
なにこれすごい!
ギターの音とかヴァイオリンの音とかトランペットの音とか、尺八とかドラムとか電話とかピストルの音も出るじゃん!
のちに知ることになる、これがMIDIであると
そう、これが今思えばMusical Instrument Digital Interface、
MIDIだったんです。
正しくMIDIというものを理解したのは二十歳の頃だったかなぁ。
電子ピアノモードで出せた128の音色(+ドラム)はGeneral MIDI,通称GM音源というものであるということ、
使い方が難しいけど頼っていたリズム補正モードがクオンタイズというものであるということ、
多重録音出来る10番目のトラックだけ何故かドラムしか鳴らない理由、
その他色々を勉強したときに
「うぁぁああああああ!!!それ俺がやってるやつだぁぁああああああ!!!」
ってなりましたねw
録音に没頭
そんなわけで当時13歳、これが初めての宅録体験です。
GLAYのバンドスコアを元に全パート打ち込むみたいなこともやったけど、
なんかギターの音とかがショボい、ギターの打ち込みが面倒くさい(実際ギターは打ち込みが特に面倒な楽器のひとつです)という理由で、なかなか完コピをすることはありませんでした。
でもだからこそ、ピアノアレンジの楽譜から必要な音を拾って、あとは自分で加えて組み立てて、アレンジをしていました。
歌謡曲をメタルっぽくしたり、
オーケストラの曲をバンドっぽくしたり、
バンドの曲を吹奏楽アレンジにしたり、
今思えば当然アレンジと言えるものでもないです。
それぞれの楽器の音域も大して知らなかったし、今みたいにネットで簡単に調べられるものでもなかったし。
でもなんか、すごく楽しかったんだよな〜。
学校で授業受けてても、プリントの裏にアレンジの設計図を描いてたりしたし。
アレンジを設計図に
そう、設計図ね。
中学卒業するまでに多分30〜60曲くらいは打ち込んだかなぁ、正確には全くわからないけれどこれくらい。100曲はさすがに行ってないだろうなくらい。
あまり行き当たりバッタリでいきなり録音することはなかったので(まぁ当たり前だけどw)、
ちゃんと録音に取り組む前に設計図を描くんだよね。
自分がわかるように、それでいて朝学習の小さなプリントの裏に1曲書き終わるように自分なりの略称とかマークとかを書いて、それはもう僕にとっては設計図、だけど周りからみたらただの奇人だよねw
でも楽しかったなぁ。
頭の中で沢山湧いてくるアイディアを一枚の紙にまとめていくのが。
ここのAメロを持って来ようかなぁ、
サビはクラリネットにしてみようかなぁ、
ここで急にリズムを止めたら面白いかなぁ、
もういつもそんなことばかり考えてて、部活でバスケットボールやってたんだけど、
頭の中で設計図のためのラフを描いてることがボール追っかけてるよりよっぽど楽しくなっちゃって。
そうして出来上がった曲たちは誰に聴かせるでもなかったけれど、
完全に没頭してた。
どんどん新しいアイディアが湧いて出てきたけどちゃんと1曲ずつ仕上げてから次に取り組んでた気がする。(えらいw)
こうして、実は僕は作曲よりも先に編曲を始めることになります。
今でももしかしたらメロディを生むことより、そのメロディに解釈を与える、その周りを作る、つまり編曲の方が好きかも知れないなぁと思います。
もしよかったらみなさん、僕と編曲について語り合いましょう!
ってことで今日はおしまい。
次のページはビジュアル系にハマるです!