– これまでのあらすじ –

高校で軽音部,合唱部,演劇部に出入りして、

専門学校でギターを学び、

そして作編曲専攻として音大に通い始めるわけですが、

そんなタイミングで、久々に高校時代の合唱部の面々と顔を合わせることになります。



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母校の文化祭だか定期演奏会だか……


もうきっかけは忘れた!

久々に母校の合唱部のステージを見る機会だったと思います。

この合唱部は顧問の先生に教えていただくことはほとんどなく、

どうにか自分たちだけで練習していました。

そのせいか、ちょいちょい先輩とかが見にきてくれて、なんやかんやと教えてくれてました。

というタイミングで、実はOBが集まってゆる〜く社会人合唱サークルみたいのをやってると知ります。

へぇ、そうなん。

で、よかったら顔出してみないかと言われたんだったかなぁ。

行ってみました。


OB合唱団


行ってみると、まぁたしかに緩かったww

でもみんななんだかんだで歌が好きなんだなと。

僕は歌うのはコンプレックスだし、

ちゃんとした部員じゃなかったから先輩たちとの関わりもほとんどないし、

久々にみんなに会えて嬉しい〜みたいのもない。

なので適当に音取りくらいは手伝って(鍵盤弾ける人もあまりいなかったため。)さらっと帰ろうかなと思いましたが、

どうやら僕がここに誘われたのは、指揮者をやらせるためだったそうです。

指揮?

うん、指揮者ね…やったことないよ?


初めての指揮者


さて困った、指揮者ってなにをしたらいいんだろう、

一応始めは先輩もいたので”曲によって僕が指揮をする”という形でしたが、

腕の振り方とかもわからんし、もうどうしたもんかと。

今ほどなんでもネットで調べられる時代でもなかったけれど、

まぁ〜勉強しましたね。

そしたら、ちょっと面白いのよ。


指揮者って自由だな


Condact
中学校の合唱コンクールとかだと、指揮者なんて背を向けて適当に腕振ってるだけじゃないですか。

みんな指揮者のことなんてとくに見てなくて、伴奏に合わせて歌ってるって感じで。

そう、指揮者はピアノに合わせて腕振ってるだけww

一番惨めだなと思ってたのですが、

段々わかってくると指揮者って超自由なのよ。

楽曲を理解したら、あとはどう歌わせるか、どんなテンポでどんな強さでどんなバランスで、

それが全部自由。

もちろん歌ってくれる皆さんとの信頼関係ありきだけれど、

テンポばかり気にする必要なんてないし、

僕が笑えばみんな笑うし、僕が苦しめばみんな苦しそうに歌ってくれる。

毎回少しずつ違ってもちゃんとみんなついてきてくれて、結果ひとつにまとまるっていう。

パソコン相手にチマチマとMIDI打ち込んでベロシティ(強さ)変えたり音量変えたりテンポを入力したりってのがリアルタイムで出来る。

これすごいなwww楽しいwwwww


合唱コンクールとかに出る


なんのコンクールだったんだろ、もう忘れちゃったけど、何回かそういうイベントで大きなホールでも指揮をやらせてもらいました。

アンプを鳴らすわけでもない、MIDIでシンクしてるわけでもない、

そんな個々の歌だけがホールに響いているのはなんとも気持ちいいものでした。

まぁそんなに上手いわけじゃないから、表彰されたりってことは全然なかったんだけどね。


2年くらいで退団


意外と2年くらいやったと思いますwww

楽しくはあったんだけど、やっぱり色々大変でやめちゃいました。

みんな社会人だったりするから忙しくて。

という言い訳でなんとなく面倒だったから来なかった人とかもいただろうし。

そのために、誰が何時に来るかもわからないのに指揮者兼音取り担当だから最初からいないといけないし、

特に皆さん家で音取りしてくるわけでもないし、他に鍵盤がまともに弾ける人いなかったからそこからやってあげないとだし。

楽譜も作って練習方法も考えて、どこをどれくらい伸ばしてどこはどうやって切ってどのパートを軸にしてなんていくら考えていっても、

それで時間通りに行ったら僕と団長代理しかいないとかもザラにあって。

だけど僕がここでやめちゃったら団体が成り立たなくなっちゃうと思って行ってはいたけど……。

ちょっと辛くなっちったw

そうして、申し訳ないけどやめさせていただきました。

僕ももっと暇だったらこれでもよかったんだけど、自分は作曲家として成功するために音大に行ってて、

他にやりたいこと、やらなきゃいけないことがあったから。

その後の団体がどうなったかは知りません。

割とこの頃病んだけど、

当時のブログにそのことを書いたら誰かが匿名で僕の好きなBUMP OF CHICKENさんの歌詞をコメントで書いてくれたのが今でも忘れられません。


手に入れるために捨てるんだ 揺らした天秤が掲げた方を
こんなに勇敢な選択だ いつまでも迷うことはない
その涙と引き換えにして僕らは行ける


BUMP OF CHICKEN 同じドアをくぐれたら



めっちゃいい経験をした!


そんな感じで、この指揮者の経験は本当に有益でした。

ミックスをするのにも役に立ってるし、楽曲を分析するという勉強にもなったし、のちにミュージカルの歌唱指導をするのにもそのまま当てはまったし、

なによりセッションしてる仲間に目線だけで言いたいことを伝えられるようになったというのはとても大きな武器になって、

結果ミュージシャンとしても成長出来たなと思います。


ってことで今回はここまでです。