どうも、正直久々の上野!萩原悠です!
以前は結構頻繁に行ってたんですけどね、最近はご無沙汰。
しかし今日は行ってまいりました!
上野の森美術館にて、
生誕120周年、ミラクルエッシャー展!
エッシャーとは
マウリッツ・コルネリス・エッシャーMaurits Cornelis Escher 1898〜1972)はオランダの画家、
主に版画での製作に打ち込んだ方です。
しかし単純な版画だけでなく、
幾何学模様や結晶体を活かした作風や鏡面に映された作品、
そしてだまし絵のような現実には不可能な構図を表現した作品が特徴です。
現に、皆さんもエッシャーと言ったらこういう作品を思い浮かべませんか?
エッシャー展が明日からじゃないですか!これは行くしかないね。https://t.co/sBheq2jv6t pic.twitter.com/waoFxvzPaE
— 萩原悠 (@hagiwaraU) 2018年6月5日
ミラクルエッシャー展
2018年である今年はエッシャー生誕120周年だそうで、
それを記念してイスラエル博物館に所蔵されているエッシャーの作品がドカドカっと上野に上陸!
わたしがそれを知ったのは6月5日。
6月6日開幕……その翌日6月7日。
行ってきました!
空いてる!
最初はドカッと混むのかと思ったら知り合いが初日に行ったらすごい空いてたと言っていて、
その翌日、わたし突入してきました!
ガラガラとは言えないけれど、どの作品も無理なく見れて不快に感じないレベルでした。
内容をざっとレビュー
まず、エッシャーと言えばみんながみたいのはだまし絵だと思いますが、
今回の作品展にはシレッと副題がついてました。
“奇想版画家の謎を解く8つの鍵”
8つの鍵とはなんだろう……ってこれサイトに書いてありました。
- 科学
- 聖書
- 風景
- 人物
- 広告
- 技法
- 反射
- 錯視
この項目ごとにコーナーがまとめられている感じでした。
なので、単純な年表順にはなっていない感じですね。
一応ざっくりな年表が一番最初にあったのですが、
生まれたところからじゃなくて最近の方から、つまり順路に沿っていくと年齢を遡るように見ることになるため、
正直ちょっとわかりにくかったです。
そういうのは宇宙の始まりとかそういう”現状との相違”がわかりやすいものでやってほしいなぁ。
これも錯視や反射の技巧ということだったのでしょうか……
各コーナー覚えてる限りでちょっとずつ解説します。
(内部では写真が撮れないので、アマゾンからの画像を代わりに載せます。)
科学
最初のコーナーは科学。
紙の上は二次元や逆に四次元などは、
三次元を活きている我々にとっては所詮幻想。
そうした上で、紙の上で立体を表現しようとしたエッシャーの興味と挑戦のお話でした。
いわゆる魚眼レンズみたいな作風、一部が膨らんで見えるような作品を作るために何度も計算し直して描かれたバルコニーという作品が代表的です。
聖書
カトリックであるエッシャーなりの世界の始まりの作品などがありましたが、
わたしが一番面白いと思ったのはバベルの塔という作品。
天に近づくために塔を建てた人間に怒りを覚えた神が、
人間たちの言葉をバラバラにしてしまったというお話ですが、
よく見ると白で描かれたひとと黒で描かれた人が。
これが言葉のバラバラになった状態を現しているんだとさ。
そう思って見ると、
たしかに意思の疎通がとれてないように見えてきた。
風景
エッシャー20代後半から30代は、友人ふたりと一緒の旅の時期だったそうです。
決して優雅な旅ではなく、険しい山道を歩き、
眼に映る風景を描く。
……その友人ふたりは絵描きさんなのかな?よく一緒に来たなww
わたしはカメラ(趣味)やレコーダー(一応本職)を持って遠出したら、出来るだけ一人でいたいと思っちゃうな。
一緒に行く人に絶対迷惑になるもん。
ちなみにこれはどこにも書いてなかったし説明されてもいなかったけれど、
エッシャーの卓越した遠近法への造詣の深さは恐らくこの風景がによって培われたんだろうなと思った。
忘れないように度々言っておきますが、
これ、版画ですからね。
人物
なかなか人物は描かないと言っていたエッシャーは、
描くとしたら妻や家族でした。
自分を描くってのは当然難しく……
これは後述します。
また、第二次世界大戦以降はエッシャーがダウナーモードに突入したことも関係してか、
特定の人物を描くというのは更に少なくなり、
ヒトをモチーフとして捉えるに留まった作品が増えることになります。
これは向かって右側がエッシャー自身、左側が妻。
深いなぁこれ。
たしかこの作品も”人物”コーナーにあった気がする。
タイトルは”出会い”。
深ぁ。
広告
エッシャーの人気が出るのは彼が50歳を過ぎたころです。
20代後半には結婚して子供もいたエッシャーは、ぶっちゃけ両家の親からの援助を受けて生活していました。
でもさすがに少しは仕事せにゃならんので、
父の勧めで広告会社で働くことになります。
そのときの作品などが展示されていました。
引っ張ってこれそうな画像がないので紹介は割愛orz
技法
急に“技法”という、今までと違うカテゴライズになりましたが、
ここで版画作品製作の細かい手順などが見れました。
この作品“表皮”(空を舞うのはリボンでもなく、人の顔のカワ)に至っては、
- 濃い雲
- 薄い雲
- 顔
- 顔の赤い部分
の4つの木版が全て展示してあって、
それぞれ
“ホントに自分でやったんだぞー”
というサイン入り。
日本の版画家葛飾北斎とかだと、実は木の削りは自分でやってないみたいですからね。
反射
エッシャーは鏡面の反射などにも興味を持っていたようで、
例えば自画像。
自分を描くには鏡を見るしかないが、
その鏡ごと描く、そしてその曲面さえも作品にしてしまうというやつです。
また、わたしが今回一番気に入った作品はこの”反射コーナー”にありました。
それがこれです。
タイトル“3つの世界”
水面の葉っぱと水底の魚と反射している木。
なんて美しいんだ……
これのポストカードがあったら買おっと……
(買ったかどうかはあとで書きます)
錯視
さぁお待たせしました。
最後にみんなが大好きな“錯視”コーナーです。
説明不要の代表作などが並んでいました。
実在しない構図というのは当然不自然になってしまう。
でもパッと見は自然なのによく見るとおかしい。
それが遠近法を極めたエッシャーがたどり着いた作風です。
エピローグ
そして最後に、メタモルフォーゼの作品が飾られていました。
横4メートルにも及ぶメタモルフォーゼ。
聖書にもあるように、”世界は言葉から始まる”。
METAMORFOSEという文字から少しずつ変化していって色んな絵に姿を変えていく。
そして最後はまたMETAMORFOSEという文字に戻っていく。
この作品は超拡大印刷されて壁面にドドーンとプリントされていたのもあって、
こちらは大迫力でした!
音声ガイド
今回、最近の博物館でよくあるヘッドフォンで聴く音声ガイドが550円で借りれるとのことなのでレンタルしました。
ナビゲーターはバカリズムの升野英知さん。
頭良くて性格が悪い、大好きですww(褒めてます!!)
ところどころの作品に番号が振ってあって、そのトラックの音声を再生すると1分くらいの解説が聴けるというものです。
あまりこういう音声ガイドって使ったことないのですが、なんかものすごいオンマイクで喋ってる感じがしてビックリしました。
Twitterに上がってた収録風景を見る限りポップガードがスクリーンタイプじゃなくてウレタンかぶせるタイプなので、
これにギリギリまで近付いて喋ったのかな。
【escher×バカリズム】
— ミラクル エッシャー展 (@escher_ten) 2018年6月4日
「ミラクル エッシャー展」いよいよ6月6日(水)開幕です!
展覧会ナビゲーターのバカリズム(@BAKARHYTHM)さん、音声ガイドにも初挑戦です。収録直後に感想をお聞きしました。バカリズムさんの「よい声」ぜひ会場でお聞きください。https://t.co/2g0JV2nT0j pic.twitter.com/c58AxtbqZ0
というのはまぁどうでもいい話ですが、
やっぱり博物館ってどうしても文字が細かくて……いや、文字の真ん前で読むわけにはいかないから離れたところからみんなで見てってのが結構苦痛だったりするのですが、
音声ガイド、なかなかいいな。
サカナクション バッハの旋律を夜に聴いたせいです。
“エッシャーの螺旋とバッハの旋律と似ているのかもしれない。”
そう言ったのはサカナクションの山口一郎さん。
そんな彼の作品“バッハの旋律を夜に聴いたせいです。”が今回の展覧会の公式イメージソングになっているよたようです。
ってことで、ワンコーラスではありながらこの楽曲が音声ガイドに収録されてました。
もうこれは聴きながら巡ってくれってことでしょ?
当然聴いちゃうと作品の細かいところも見れないし他の音声ガイドも見れなくなっちゃうので、
これは最後にととっといたのです。
17時閉館の10分前、
全てのコーナーを見終わったわたしは、途中4人のスタッフさんに
「おかえりは出口方向からお願いします。こちらは入り口に向かってしまいます。」
的な静止をされたのを振り切って最初のコーナーへ。(大迷惑。)
もう誰もいなくなった最初のコーナー(30分前が最終入場だから当たり前)でちょっとだけ深呼吸をしてからサカナクションを再生。
そして全部の作品になんとなく目を通しながら誰もいない博物館を練り歩く。
なにこれめちゃめちゃ気持ちいい。
額に入れられてた様々な版画、日本初公開の名作150展あまりを4分あまりで歩いて通り抜けることにとんでもない快感を覚えたのでした。
お土産買った!
博物館と言えばお土産コーナー。
思い出を持ち帰るのに最適ですが、わたしはそんなに物で保管するのは好きじゃないタイプ。
しかし、買ってしまいました。
まぁ当然クリアファイルは買っちゃうよね”
これはもうしょうがない。
そして……
全部入り作品集買っちゃったwww
いぇーいwww
暫くみんながどれ買ってるのか隅っこから見てたんだけど、
誰も買ってないぜーwww
てかエッシャーの作品でもなんでもない
“エッシャー展開催記念グッズ”みたいなの買ってる人が多くてびっくり。
あ、うん、いんだけどね。
とか、エッシャーの作品となんの繋がりもないエッシャーロゴの入ったTシャツとか。
そんなんだったらアマゾンでどこのなんだかわからないプリントTシャツ買うわ!
あれ……これ欲しいなw
そんなわけで、今回買ってきた作品集はたまに夜寝る前とかにパラパラと見ていきたいと思います。
つまりこの本を写真撮ればもっと色んな作品の紹介とかも出来るんだけど……
出版物ですからね、中身は買った人だけのものです!
ミラクル エッシャー展 7月29日まで!
結構楽しかったです!
人によってですが1時間で無理なく見終わるくらいの内容。
ただ、多分これは今だけです。
段々口コミで広がっていって、
7月にはめっちゃ混むんじゃないかなと予想。
なので、皆さん今の内です!
早めに行くのです!
ちなみに、わたしは電子チケットを取っていきました。
スマホで事前購入しておくことにより、
チケット売り場で並ぶこともありません!
まぁ……今日はチケット売り場も全然並んでなかったけどwww
ちなみにその横に反射球体があって、みんなのフォトスポットでした。
てことで、
自分も頑張って、写真撮ってきました。
あ、そういえば、帰りに会場を出たところでお土産もらえましたww
右の小さいのはあぶらとり紙のようです。
うちわの裏面は、今回エッシャー展の特別協賛として協力している東京ミネルヴァ法律事務所の広告でした。なるほどそういうことか。
夏ですしね、季節にあったお土産ですこと!
ってことで、今日はこのへんで。
最後まで読んでくれてありがとう!
萩原悠(Twitter→@hagiwarau)でした!