どうも、主にギターを使って作曲してます、萩原悠です!

今日はギターのスケールについてです。

スケールってちょっとややこしくて、音階のことと混同してしまいがちですが、

ここでお話するのはネックスケールネックの長さについてです。

それぞれの違い、メリットやデメリットなど、

また、”ショートスケールは初心者や女性におすすめ“という噂についてのお話していきましょう!


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ネックスケールとは

NeckScale 2
そもそもネックスケールとは、

ネックの長さ……という意味になりますが、

実際はネックだけの長さのことではありません。

日本語では”弦長“と言い、これが正しいです。

ギターのナットから、

NeckScale 7
ブリッジまでの長さのことです。

NeckScale 5
そう、実はギターによってこの長さが違うんです!

そして意外とこの長さ、規格があるんです!

つまりギターによっててんでバラバラなわけではなく、

いくつかのタイプにわかれます。

それが
  • ロングスケール
  • ミディアムスケール
  • ショートスケール

と呼ばれる長さです。

このページではそのそれぞれのスケールによる違いを紹介しようってわけです!


スケールによる違い


まずは表にまとめてみました。


ロングスケールミディアムスケールショートスケール
長さ長い中間短い
ミリ648ミリ628ミリ610ミリ
インチ25 1/2インチ24 3/4インチ24インチ
フレット間隔広い中間狭い
弦の張力強い中間弱い
推奨弦ゲージ09-4210-4610-46※

まぁこういうことです。

当たり前なのですが、スケールが長いということは弦を強く引っ張ることになり、

それによって演奏性や音色に差が出てくるのです!


押弦時の硬さ


ギターの弦って結構強く張ってあるので、

それを横から押さえようとしたときに少なからず力を加えることになります。

で、スケールが長い(=より弦が強く張ってある)ギターの方がより多くの力が必要ってことはなんとなく想像出来るかな?

言うほど”力が必要“なわけではないのだけれど、

特にチョーキングしたときなどにちょっと弦の反発を感じるかなと思います。

また、弦がそもそも緩いのでチョーキングしたら軽々2音とか上がってびっくりしますww

(ロングスケールやミディアムスケールだと1音半上げるのも結構大変)

フレットの間隔

NeckScale 11
これは一概に言えないのだけれど、

ネックスケールを短くなるにつれてフレットひとつひとつの間隔も短くなっています。

NeckScale 12

とは言えロングスケールとミディアムスケールでは1mmくらいしか違わず、多分実際に触っても気づかないレベルです。

しかしショートスケールだけは圧倒的に違います!

NeckScale 10
まず見て違いがわかる、持つともっと違いがわかる感じです。

手の小さい人にはとてもよい!


近い


ショートスケールはネックの長さが短いので、

つまりギターを抱えたときにヘッドまでの距離が近くなります!

4センチくらい。

これはかなり大きな差になります。

だって、普通にコードを押さえるときって1フレット付近なので、

一番遠いところじゃないですか。

そこがロングスケールのギターよりも4センチも近くなるので、

体の小さい方にはこれだけでかなり持ちやすくなるはずです。

とか言ってるけれど、身長が130センチ以上あればロングスケールでも全然余裕で届きます。


音のハリ


NeckScale 9
これは輪ゴムとかでやってもらえるとわかるのですが、

同じ長さの弦を、ネックスケールが長いほど弦がピンと張られることになり、音色も芯の強いしっかりとした音になります。

ショートスケールはこれよりもかなり緩い張りになるため、

音色にもそれが表れていて、ちょっとだけルーズな音になります。

このあたりもレスポールがレスポールらしい音色になるひとつの要素ですね!


一般的なスケールのメリットデメリット


それでは、ここまでのことを踏まえて、

それぞれのスケールのメリットデメリットをまとめてみましょう。


ロングスケールのメリット/デメリット




フェンダー社のギターを始め、ストラトキャスタータイプのギターに多く採用されているネックスケール

なんならフェンダースケールとも呼ばれるほどで、

848ミリ(25 1/2インチ)、つまり比較的長めのネックですね。

パリッとした音の張りが最大のメリットだけど、

逆にちょっと張りが強すぎるという意見もあり、速弾きをするときにはちょっと手強いかも。


ミディアムスケールのメリット/デメリット




ロングスケールでないギターのほとんどがこのミディアムスケールだと言っても過言では…

さすがに過言かw

ギブソン系を始め多くのブランドのギターがこのミディアムスケールをしていて、

レスポールタイプならばほぼこのミディアムスケールで作られています。

ロングスケールに比べて2センチだけ短いこのミディアムスケールは、

見た目ではほとんどわからないしロングスケールと持ち替えてもほとんど違和感のないのに、

弦のテンションもその分少しだけゆるく軽い力で弾けるので快適です。


ショートスケールのメリット/デメリット




そんなに数は多くないのがこのショートスケール。

フェンダーのムスタングやMUSICMANなどに使われているスケールで、

ロングスケールの1フレットをまるまる切り落としたくらいの長さで、これは誰が見ても違いがわかるほどに違います。

1フレットごとの間隔がロングスケールに比べて狭く、手の小さい人でも比較的楽に押さえられるでしょう。

しかしさすがにちょっとネックが短すぎて、チューニングがとてもシビアになります!

力を入れて押さえたらシャープしちゃうし、ちょっとしたした緩みで大きく音程が落ちます。

ただ、ミディアムスケールよりさらに弦がやわらかくなるので、この弾きやすさにハマる人が多いのも事実です。

ちなみに、デフォルトで張ってある弦は同じフェンダー社の中でもモデルによってゲージが違います。

10-46が張ってあったり、初心者向けってことで細い09-42が張ってあったりします。

まぁ、厳密にどっちじゃないといけないってことはないってことですね。


レギュラースケールとは


ギターのスケールを示すのにレギュラースケールという言葉も使われて……


これはなんと…ロングスケールのことですww

まじかよ、せめてミディアムスケールと同じであってほしかったww

ちょっと由来はわからないんですけど、まぁ結局これが一番多いんでしょうね。

レギュラースケールと聞けばそれは648mmのロングスケールと同じだと思っててください!


PRSの独自スケール




ほとんどのギターが上記の3スケールに収まるわけですが、

Paul Reed Smith Guitars(PRS)だけは自社で独自のネックスケールを採用しています。

25インチ、つまり635mmという長さ、

つまりロングスケールとミディアムスケールのちょうど中間なんです!

PRSギターはしばしばギブソンとフェンダーの中間と言われますが、

ネックスケールに関してはまさに言葉の通り、レスポールとストラトキャスターの中間の長さです。

まぁ正直これが一番か優秀かどうかはこれまた好みの問題ですが、

PRSギターの弾きやすさの要因のひとつになっていそうですね!

初心者や女性はショートスケールの方がいいのか






これはしばしば挙げられる議論なのですが、

わたしはこれに関して、

どうでもいいと思ってます!!

よっぽど手が小さい場合は別ですが、身長150センチ以上の平均的な体つきであれば、

手の大きさ、腕の長さ的にもロングスケールが十分に扱えます。

ただ、たしかにショートスケールの方が若干抑えやすく感じるかもしれません。

しかし、ショートスケールのギターは数が少ないです。

正確にはわかりっこないけれど、体感的に全体の5%くらいかなと。

なので、ショートスケールであることを最重要視すると他の要素の選択肢ががっつり狭まります。

たしかにショートスケールは初めはコードも押さえやすいけれど、

ちょっと慣れればロングスケールでも問題ありません、

他にもっと色とか形とか、ピックアップとか、

優先すべきポイントがあるかなと思いますし、

ショートスケールであることを重視しすぎて

“ストラトよりもジャガーの方が初心者にオススメ!!”

というのは違うと思う。

それは全然違うと思う!!

また、逆にこんなお話もあります。

「最初にショートスケールで慣れちゃうと他のギターが弾けなくなるよ」

という、根拠のない噂。

これを言う人、自分がそうだったんですか?

誰がそうだったんですか?

問題ないです、ショートスケールからロングスケールに持ち替えたらちょっとの戸惑いはありますが、

全然普通に弾けますから。

まぁ、わたしも自分がそうだったわけじゃないけれど。

(以上、根拠もない意見でしたw)


まとめ:スケールもギター選びの楽しみのひとつ


さて、なんとなくネックスケールについてのお勉強になりましたでしょうか。

ロングスケールもショートスケールも、

どっちじゃないといけないなんてことはないんです。

それどころか、意識して見比べないとわからないレベル。

ただ、それぞれに若干の特性があるので、

それを見極めてギターを選ぶのも楽しいですね1

ってことで今日はこのへんで。

最後まで読んでくれてどうもありがとう!

萩原悠(Twitter→@hagiwarau)でした!