どうも、EQDがお気に入り、萩原悠です!

DTMでの作編曲がお仕事なわたしにとって、リバーブというのはもっぱらプラグインに任せっきりでした。

だってねぇ、高度な処理が必要だからまだまだコンパクトエフェクターにはまだまだ荷が重いと思ってましたよね。

しかし最近のリバーブは本当にすごい!

こんな小さな箱からどうしたらそんな音が出るのか、ここで紹介するのもそんなスーパー驚きマシンです。

EarthQuaker Devices(EQD)のAvalanche run

その機能や使い方のレビューです!


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EarthQuaker Devices


EarthQuaker Devices(通称EQD)は、もともとエフェクターいじりが好きだったアメリカのギタリストジェイミースティルマン氏が立ち上げたブランドです。

徐々に大きくなっていった会社は、

それぞれのビルダーさんの個性が色濃く出たラインナップを多く排出し、

独特な使い心地のエフェクターが多いのが特徴です。

ここで紹介するAvalanche runも普通のアンビエントペダルとはひと味もふた味も違う面白いエフェクターとなっています!


Avalanche run



こちらです!

2016年にまずアメリカでリリースされて大評判を得た一台。

元々はDispatch Masterという別のリバーブ&ディレイペダルが販売されていましたが、

そのDispatch Masterをさらに改良してバケモノ級の仕上げたのがAvalanche run。

多彩なサウンドを作れる非常に面白いエフェクターなのですが、

いかんせん使い方が難しい!

BOSSのRV-500とかStrymonのbig skyとかとも比べ物になりません。

もう説明も大変なので、まずは動画を見てくださいw


Avalanche runの動画





どうですか?

面白いでしょ?

ただ、なにが起きてるのかは非常にわかりにくいです。

そんな複雑な残響を作る、ディレイ&リバーブの複合機なんです。

一応こちらの動画ではもうちょっとひとつずつ丁寧に説明してくれてます。




が、色んな音が出すぎて余計にわからなくなると思いますww

ひとことで言うと……


AvalancheRun 14
Avalanche、つまりそれは雪崩のことです。

本体のイラストもよく見たら雪山ですね。

山に積もった雪がドカドカと崩れて着て、その音が反射反響してどこからともなく空間全体がゴオオオオと鳴る感覚。

それこそがAvalanche runの真髄!

一方向から返ってくるディレイだとか、整備された部屋やホールの残響みたいな単純な話じゃないんです。

簡単にひとめでなんとなくわかるような画像を作りました。


ジャン。

AvalancheRun 14 2
  • 赤:ディレイセクション
  • 青:リバーブセクション
  • 黄:タップセクション
  • 緑:エクスプレッションセクション
  • 赤:モード切り替え

あら、なんだかいけそうな気がする〜!!

ってことで、それぞれのセクションについて少しずつ紹介します。

Avalanche runを使う上での最大のポイントは、

・一度にあれこれいじらない
・欲しい音の成分をディレイで作るべきかリバーブで作るべきかを見極める

のふたつです!

ディレイ


AvalancheRun 14 5
まず上段の4つのつまみでディレイを操作します。

ノブはひとつずつ見れば簡単ですね、
  • TONE:明るさ
  • REPEATS:ディレイの回数(feedbackと書いている機種も多い)
  • TIME:ディレイタイム
  • MIX:ディレイの音量

です。

簡単ですよね?

ポイントとして、ミックスのノブは1時のところでディレイ音と原音が50/50になり、

それ以上になると原音が段々小さくなりディレイ音が大きくなり、最大値では原音が全く聞こえなくなりディレイ音だけになります。

リバーブ


AvalancheRun 14 7
リバーブはディレイよりもさらにシンプルです。

ミックスバランスとディケイ(リバーブの長さ)だけ!

こちらもミックスが1時を超えるとリバーブ音の方が大きくなります。

タップセクション


AvalancheRun 14 6
タップとは、ペダルを踏んだテンポに合わせてディレイタイムが変わるという便利な機能です。

本体右下のペダルをトン トン トン……と踏むとディレイタイムがその踏んだ間隔に追従するというものです。

しかもAvalanche runの便利なところは、

その踏んだテンポに合わせてどんなリズムでディレイをつけるか、を操作出来ます。

それがこのRatioという白いノブ。
  • 1/1(四分音符,踏んだままのディレイタイム)
  • 3/4(付点八分のディレイ:重要だ!!)
  • 2/3(三連符)
  • 1/2(八分音符)
  • 1/3(八分音符の三連符)
  • 1/4(16分音符)

です。

便利ですね!

モード切り替え


AvalancheRun 9 2 ここへ来て今更ですが、

真ん中にあるモード切り替えトグルの紹介です。

左から順に

Reverse/Normal/Swell

とあるので、

とりあえずは真ん中のNormalにしておいてください!

これが一番普通のモードです。

で、これをReverseにすると、ディレイが逆再生で返って来ます!!

目眩がするような摩訶不思議現象を演出するリバースディレイのモードですね。

Swellというのはディレイがフェードイン的な感じで返ってきます。

これもまた一風変わったアンビエント作りに大活躍しますので、

是非使ってみてください。

ただ、最初に言ったように、SwellとReverseは個性が強いので、

普通の空間作りをしようとしているときはNormalで操作するようにしましょう!

ちなみに、このモード切り替えはあくまで”ディレイのモード”なので、リバーブ成分にはなんの影響も与えないということを覚えておいてください!

(それゆえにディレイセクションと同じ赤で囲ってみました)

エクスプレッションペダル対応


AvalancheRun 14 3
Avalanche runは本体左側の端子にエクスプレッションペダルを繋いで更に面白い演奏をすることが出来ます。

では、エクスプレッションペダルでなんの値を操作出来るのか……

選べます!
  • R Mix(リバーブのMix)
  • Time(ディレイタイム)
  • Repeats(リバーブのフィードバック)
  • D Mix(ディレイのMix)
  • Toggle(……ん?)

という感じで!

つまりはエクスプレッションペダルを踏み込むことによってリバーブが深くなったりディレイが深くなったり、ディレイタイムがグワンと変わって音程も変わったり出来るってわけですね!

で、問題はToggleってやつ。

これは踏み込むとディレイモードがノーマルになったりリバースになったりしますwww

つまりは通常時はノーマルのディレイで、ここぞというときだけリバースディレイになるんです!

これはとても使い勝手がいい!

だって、逆にそうでもしなきゃ常にリバースディレイしか鳴らせないことになっちゃって、すごく使いにくいもの。

リバースを使いたいときはこうしてペダルで切り替えるのがよさそうですね。

ちなみに、EarthQuaker Devicesの公式ではMOOGのEP-3を推奨していてそれ以外のメーカーのは動作を保証しないとのことですが、

わたしが実際に使ってみたところ、BOSSのEV-30でも普通に動作しました!



発振


AvalancheRun 3
ディレイを飛び道具的に使うときによく登場するのは、発振という動作です。

これはディレイのフィードバック(Avalanche runではRepeatsのノブに相当)を全開にすることによって、

無限にディレイが起こり続けド派手なビイイイイイイイイイイというノイズを発するという状態です。

多くのディレイエフェクターがフィードバックノブを全開にすることによって発振を起こすことが出来ますが、

なんとAvalanche Runでは、TAPスイッチを長押しすることで発振してくれます!

これは便利や!

いちいちしゃがみ込んで操作する必要もない、

ましては発振専用のディレイを用意する必要もない!

便利!

ちなみにこの発振はディレイモードがNormalかSwellになっているときだけです。

ReverseモードになってるときにTapを長押しすると……そのときだけNormalディレイモードになります!

ほぉぉぉぉおおお!

…………使うかなぁそれww

Avalanche runのデフォルト設定はこれだ!


AvalancheRun 15
そんな感じで、ずいぶんと色んなことが出来てしまうこの一台。

使い方がわかってないと意図しないサウンドになってしまうので、

もし店頭で試奏する機会などがあれば、

まずはこの画像のセッティングにしてください。
  • モードはNormal
  • Mixはどちらも左に絞り切る
  • Ratioは1/1

ここから始めて、ディレイなりリバーブなりを少しずついじっていきましょう!

ステレオ入出力


Avalanche Runはステレオ入出力の端子を持っています。

もちろんモノinモノoutでもいいし、

モノinステレオoutもありです。

ちなみに、モノinモノoutの際はL側のinputとR側のoutputを使うのがいいそうです。


消費電力もバケモノ級


Avalanche Runはアダプターが付属します。

が、別に専用というわけではありません。

しかし消費電力がバカデカいので、

普通のBOSSコンパクトシリーズで使ってるアダプターでは使えません。

まさかの425mA、とんでもない大容量ですww

容量の大きいアダプターを使いましょう!

CUSTOM AUDIO JAPAN / PB12DC9-2.1→サウンドハウス ¥2,030-




まとめAvalanche Run面白い!




いかがだったでしょうか、Avalanche Runのすごさが少しは伝わったでしょうか。

実はAvalanche Runは使い込んでいくとまだまだ新しい発見があります。

でも最初から全部を使いこなそうなんてしない方がいいです。

無理!

それくらい奥の深いエフェクターになっています。

決して安いとは言えないけれど、人と違う演奏を、大型マルチなどを使わずにさらっとやってのける、

そんなクールでかっこいいギタリストになりたければマストなアイテムです!

是非使いこなしてくださいませ!

ってことで今日はこのへんで。


最後まで読んでくれてどうもありがとう!

萩原悠(Twitter→@hagiwarau)でした!