どうも、生粋のKORGerの萩原悠です!

今日はわたしが普段毎日触っているキーボード、KORGのTRITON Extremeのお話をしようと思います!



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KORG


KORGと言えば!

日本の会社で、

シンセサイザーメーカーとして最大手と言ってもいいでしょう、

ここ数十年のポピュラーミュージック界を支え、引っ張っていっているメーカーです。



TRITON


そんなKORGが1999年にリリースしたデジタルワークステーションシンセサイザー、

それがTRITONです。

前身モデルであるTRINITYからPCM容量が増え(24MB→32MB)、プリセットも増え、同時発音数も増えたシンセで、

KORGのデジタルシンセと言えば未だにこのTRITONを挙げる人が多いです。

液晶部分がタッチパネルになっているというのも当時はかなり進んでる技術で、

簡単で直接的な操作が可能。

また、別売りの拡張音源を挿すことによってさらにたくさんの音色を使うことが出来ました。

現代ではダウンロードですけどね、当時はそんな技術ありません!マジでスロットに挿すんです!


TRINITY、TRITONあたりを勝手にわたしはTRシリーズと呼んでいて(実際TRITONの後継機にTRというシンセもリリースされた。)、

今やそのほとんどが廃盤になってしまい、

後継のKRシリーズ(これもわたしが勝手に呼んでる。KROSS、KROME、KRONOSというシンセたち。)が現代のデジタルシンセ界を牽引しています。

この最新機種たちの比較は別ページでみっちり行いましたので参考にしてください。




TRITON Extreme

TRITON 5

やっと今日語りたいTRITON Extremeのお話です!


TRITON Extremeは当時の最上位モデル


TRITONシリーズ最強機として2004年に発売された、

当時のKORGのフラッグシップモデルです。

(2007年にはM3がその座に、現在ではKRONOSがその座についています)






ぶっちゃけデジタルシンセの中でもなかなか高額で、

たしか20万円じゃ買えなかったですね、

当時ギタリストを志すわたくし萩原悠20歳、

一生懸命バイトして買いました!

TRITONの全部入り


TRITON Extremeは、

TRITON用別売り拡張音源のほとんどを標準装備し、

音源の容量は160MB。(TRITONは32MB)

たしか音色の数は600超え!!

正直言うと、2018年現在、この数はそんなに多くありません。

だってKORGのエントリーデジタルシンセKROSS2でさえもう1000音色ですからwww





しかし、

やはり使ってるパーツなども最上位クラスの物が使われているので、サウンドのクオリティは全然違います!

TRITONに慣れちゃうとKROSSでは満足出来なくなっちゃいますね!


限定カラーブラック


TRITON Extremeがリリースされた翌年の2005年、

限定カラーのブラックモデルが200台限定で発売されました。(61鍵モデルのみ)



真空管Valve Force


TRITON Extreme 8
TRITON Extreme最大の特徴はValve Forceと名付けられた真空管です。

なんとデジタルシンセサイザーに真空管がついてるんです!

内部の音をこの真空管を通すことによって、より太くアナログライクなサウンドにすることが出来ます。

TRITON Extreme 14
真空管への送りトリム、真空管でのブースト具合なども結構しっかり作り込めるので、

うまくやれば中低音をブォーと太くしたり、

真空管による歪みで高域をチリチリさせたりが出来ます。


シーケンサー

TRITON Extreme 16

TRITONがただのデジタルシンセサイザーではなくワークステーションと言われる所以のひとつがこれ、

16パートのシーケンサー搭載です!

いや〜これには随分とお世話になりました。

パソコンを使ったDTMなんて知る前に、

これとMTRだけでかなり音源作りしましたからね!

今使おうとするとそこそこめんどくさいけれど(ディスプレイサイズの限界と言うべきか)、

それでも一通りのことは出来るので、

内蔵の音源を使って曲作りが出来ます。


サンプラー


TRITON Extreme 26
サンプラーとは、サンプル(音素材)を管理して、

ポン出しで発音させる機能、またはその機材のことですね。

TRITON Extremeでは外部からの音を録音してTRITONの鍵盤にアサインすることが出来ます!

自分は使わなかったから詳しいことはお話出来ないけれど……。

ちなみに、


サンプラーのためのインプットは、マイクレベルかラインレベルかの調節が出来るので、

なんなら自分の声を録音するってことも出来ますぞ!


リボンコントローラー


TRITON Extreme 1 2
KORG特有のコントローラーとして、リボンコントローラーという部分があります。

この部分、指でタッチして数値を送るわけですね。

ベンダーとあまり使い勝手が変わらないかと思われがちですが、

リボンコントローラーなら数値の0と127を行ったり来たりが出来て、

ぶっ飛んだ音程跳躍とか脈絡のないカットオフフリーケンシーとかを作ることが出来ます。

あまり流行らなかったリボンコントローラーですが、

この技術がKAOSSPADnano KEY studioのタッチコントローラーになっていってるわけですね!


そう考えると、とてもKORGらしいコントローラーだなと思います。

わたしはPANが左右にランダムに飛び交う感じとかを入力するのに使ったりします。

重いorz


いい感じの鍵盤を搭載していることもありますが、

今となっては61鍵のシンセサイザーにしてはかなり重めです。

横幅1109mm x 奥行360mm x 高さ117mmというサイズに対して、

重量14.4kgという重さ。

KORG現行の61鍵シンセサイザーで最軽量モデルはKROSS2の4.3kg(これは軽すぎる!!)、

最上位版のKRONOS2の61鍵モデルが12.3kgなので、

それよりも重たいってわけですね。

先日一度だけ持ち運びましたが、重たすぎて死にそうでしたorz

背負えるケースだからって甘く見た。

マグナカートに乗せるべきだった。。。


わたしのTRITON活用法

TRITON Extreme 40


あとはわたしが普段TRITON Extremeをどんな風に使っているか、

どんな風に助かっているかの紹介です。



マスターキーボードとして


まず、普段DAWソフトを使っている者として、

マスターキーボードの使い勝手は制作のスピード、

ひいては完成品のクオリティに直結します。

TRITON Extremeは当時の最高級鍵盤であるヤマハのFS鍵盤

鍵盤のひとつひとつに重りが埋め込んであって、適度な重さとアタック感の弾き心地です。

ピアニスト上がりのわたしにとってはこれくらいの鍵盤が一番弾きやすいです!

(完全なるピアノハンマーアクションレベルの鍵盤だとちょっとシンセフレーズが弾きにくいため)

また、豊富なコントロール部はオートメーションを入力する際にも便利で、

シンセのカットオフだったりリバーブの量、パンなどもこのノブにアサインして動かしてます。

TRITON Extreme 13

ハードウェアシンセ音源として




DAW上で音楽制作をしているとどうしてもソフトシンセばかりに頼りがちです。

実際便利ですしね、高品位なサードパーティシンセもあれこれ買い足してるのでそれだけでなんとかなっちゃうわけですが、

やっぱり外部のハードウェアシンセは違います。

音の太さ、存在感、1パート入れるだけで音源全体に活き活きした立体感が生まれます。

しかもそこにValve Forceの真空管エッセンス。

アナログ的な音の太さを加えられるので、

別途マイクプリなどを使わずとも存在感あるサウンドで音源作りが出来ます。


けいおん!のむぎちゃんモデルでもある

Mugi
軽音部員の女の子たちを描いたアニメ”けいおん!”の中の登場人物、

キーボード担当の琴吹紬(むぎちゃん)が作中で使っていたのがこのTRITON Extremeの76鍵モデルでした。

しかも色はブラック!

10年前の限定モデルの方かよwww(お金持ち設定のむぎちゃん、中古で買ったの?笑)

まぁ厳密には、76鍵モデルにブラックモデルはないので、架空のラインナップということになりますが細かいことは気にせず。

ちなみに、実は当時製作者サイドとKORGとの間で、KORG側から

「最新モデルのM3を使ってくださいよぉ〜」

というお願いがされたが見事に却下されたらしいww

大人の事情や〜!!!


まとめ:今でも現役です!


正直に言うと最近MIDIでの使用時にちょっとしたデータ欠損が起こったりしていますが、

それでもまだまだ現役、KORGのTRITONサウンド、活用していきたいと思います。


ってことで今日はこのへんで。

最後まで読んでくれてどうもありがとう!

萩原悠(Twitter→@hagiwarau)でした!