どうも、生粋のKORGer、萩原悠です!

KORGのデジタルワークステーション三兄弟、

KROSS2,KROME,KRONOS2のなかで、これまで唯一初期型のままだったKROMEが!

ようやくこの度進化します!

KROME EX!!

あ、KROME2じゃないんだww

どのへんがEXなのかをまとめて、鍵盤数による重さやサイズの比較などもまとめました。

結論から言うと、音源のアップデート的なもののみなのでKROME(無印)から買い換えるほどじゃないけど今買うなら絶対KROME EXです!

KROME EX 5

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KROMEとは




そもそもKROMEとは、KORG社のデジタルオーディオワークステーションシンセサイザー(長い!!)として2012年に発表され、

以降

ワンランク上のライブ用シンセサイザー

これ一台で作曲、音源制作が出来る16chマルチトラックシーケンサー

として人気を博していました。

KROSSよりは遥かに音がいいけれどKRONOSほどマニアックなことをやらない、

そんなちょうど良いシンセサイザーだったわけですね。

そんなKROMEがこの度新しくなるっていうんだからそりゃ注目のマトです。

同じタイミングでKRONOSのスペシャルエディションも発表されましたが、

いやいや世間はみんなKROME EXの方に注目してますよ!

で、そのKROME EXってのはどんなもんなのでしょうか。



KROME EX


KROME EX 8
こちらがその噂のKROME EX!!

う〜ん……たしかにKROME2と名乗るほどの違いはないのかもしれない。

外観は色とロゴ以外全く一緒ですね。

KROME EX 2
KRONOSもKRONOS(無印)の後にKRONOS Xだったし、それくらいのアップデートなのかな?

変更点をまとめてみましょう!

というか、ほぼ音源のアップデートのみです!

その結果ちょっとだけ容量が増え、音源は全部で4GB程度になったようです。

(KROSS2128MBなのを考えるとめちゃめちゃ大容量。まぁKRONOS221GBだけどww)


EDM系の即戦力音源を多数追加


KROME EXで一番ウリにしているのがこの部分。

“今使える音を厳選”

というコンセプトを掲げているKROME EX

そこで一番強化されたのがEDMサウンドでした。

たしかにデモムービーを観た限り

「もうこれだけでいいじゃんwww」

と思ってしまうようなクオリティでした。

EDMは昔のテクノやハウスで使われていた音よりも派手で前に出てくる必要があるので、

中途半端な音色だと曲全体がすごくカッコ悪くなっちゃうんですよね。

どうにか派手でカッコよくするためにコンプかけてフィルターかけてディレイかけてリバーブかけてとめちゃめちゃ大変なのでとかくプラグインシンセを使って作られることが多いのですが、

KROME EX単体でこんなにすごい音が鳴るんだったらもうこれだけで十分!

最近はバンドサウンドにEDMバリのシンセが入ってることもざらにあるし、

ライブで使うならなおさらKROME EXが重宝されますね!


ピアノの音源も追加


KROME EX 3
一番こだわりを詰めたと言われているのがこのピアノ音源。

(PCMシンセサイザーだったら当然とも言えるかな?)

今までも「これぞKROME!!」と言える”German D Grand“という音源を筆頭に数々のピアノサウンドを収録していましたが、

そこに新たに”KROME EX Grand Piano“という、そのまんま過ぎる名前の音源を搭載!

Bank-Aの000番に収録されていることからも、

KORGの「まずはこれを弾いてくれ!」という自信が伺えますね。


エスニック系,SEなども充実


ワールドミュージック系の音も増えたようです!

スチールパン、カリンバ、胡弓など、使いたいときに意外といい音源が見当たらなくて苦労するこのあたりも網羅してくれたのはとても嬉しい!

また、わたしのような映像音楽の作曲家にもとても嬉しいのが、SFX系も充実したという点。

こちらも使いたいときになかなかピッタリの音源が見つからなくてネットでフリー素材落としてきて妥協せざるを得なかったりしますが、

そんなときにもKROME EXは役に立ちそうです。

実際わたし、未だにKORGのTRITON Extreme使っていますが、結構SE、SFX系はお世話になってます。

便利!

KORG TRITON Extremeを今でも愛用しています | 萩原悠.com

コンビネーションも増加


KROME EX 1
KORGのお家芸であるコンビネーションモード


音源が増えたらもちろんこちらも増加しました!

指一本でベースとリズムが流れ始めたり、いい具合にレイヤーとスプリットが編集されたコンビネーションモード。

ひとりでも永遠に楽しんでられるプリセットが512種類

インスピレーションも湧きまくりですぐに曲が出来ちゃいます。

KROME EX61,73,88のサイズ比較


KROME EXもラインナップは三種類。

内部の音源などは全く変わらず、鍵盤数によるサイズ違いになります。








モデル KROME EX-61 KROME EX-73 KROME EX-88
横幅 1,027mm 1,191mm 1,448mm
奥行き 313mm 313mm 383mm
高さ 93mm 93mm 131mm
重さ 7.2kg 8.2kg 14.7kg
鍵盤 セミウェイテッドナチュラル鍵盤 セミウェイテッドナチュラル鍵盤 ナチュラルタッチセミウェイテッド鍵盤

こんな感じです!

88鍵盤になると全体が重くなるためボディも大きくする必要があり(奥行きや高さが変わっている)、

そこでまた少し重要も変わっているという点に注目です。

さぁ、鍵盤の名前がなんだかすごい気がしますが、

あとで説明しますのでここではそんな感じでおしまい。


KROMEから変わってない部分


せっかくなので、KROMEの特徴をそのまま引き継いでる部分についても紹介しておきますね!

ラインナップは61鍵,73鍵,88鍵盤


さきほどのモデルごとの比較でも登場しました、鍵盤数の違い。

これはKROME無印から引き継ぎ、というより、KORGのいつものラインナップ展開です。

鍵盤数がそのままモデル名に入っているというわけですね。

61鍵モデルは5オクターブのド〜ド、

73鍵モデルは6オクターブのド〜ド、

88鍵モデルは7オクターブちょいのラ〜ド、つまりこの88鍵盤モデルがグランドピアノと同じ鍵盤数になります。

73鍵盤のド〜ドってのはいいですね、好きです。

というのも、KRONOSの73鍵盤とかはミ〜ミなんですよ。

こっちがいいっていうキーボーディストもいますが、ちょっと見にくい!

個人的にはド〜ドの73鍵、ありがとう!


セミウェイテッドナチュラル鍵盤/ナチュラルタッチセミウェイテッド鍵盤


KROME EX-61とKROME EX-73はセミウェイテッドナチュラル鍵盤、

KROME EX-88にはナチュラルタッチセミウェイテッド鍵盤が使用されています!

……って言われてもねぇ、名前もめっちゃ似てるし、なにがなんだか。

簡単に言えば、鍵盤部分の材質の違いです。

61や73もKROSSに比べたらいい鍵盤を使っているのですが、

ピアノらしさという点ではKROME EX-88で使われているナチュラルタッチセミウェイテッド鍵盤が最高です!

ピアノの鍵盤はやっぱりそれなりの重さがありまして、それを表現するためにKROME EX-88だけは重ための鍵盤が使われています。

そのせいで全体の重量がKROME EX-88だけ急に重たいんですよね〜。

持ち運びの軽さを取るか、ピアノらしいタッチを取るか、悩みどころです。


16トラックシーケンサー


KROME EX 4
KORGのシンセサイザーがYAMAHAのMXやROLANDのJUNO-DS,FAなどと比べて特化している部分と言えば、

本体内蔵のシーケンサー機能。

これだけで16パートのMIDI録音が出来て、

曲が仕上げられちゃうんです!

わたしもDTMを始める前は散々TRITON Extremeのシーケンサーで作ったなぁ。

最強ワークステーションシンセと呼ばれていたTRITON Extremeよりも今のKROMEの方がはるかに使いやすくなっています。

自由度で言えばやはりパソコンを使ったDAW製作でしょうが、

パソコンは苦手という方や、組んだシーケンスをそのままライブで流したいという方にはこういった16トラックシーケンサー付きシンセ、最高に便利です!


アルペジエーターも増えた


KROMEは基のアルペジエーターを同時に、違うソースに違うパターンでかけることができるんです!

これってすごいことやで、複雑なリフを作るのももちろん、うっすらちょっとずつモーフィングしていくパッドサウンドとかも作れて、表現に幅が広がります。

大型ディスプレイ


KROME EX 5
7インチのタッチディスプレイ!

しかもカラー!

これが見やすくて、創作時のストレスをなくしてくれてますよねぇ。

メニューをタッチしていくだけで音作りが出来るわけですから。

今風なシンセサイザーだなぁ。


USB SDスロット


KROME EX 6
パソコン経由でデータのやり取りができたり、もちろんMIDIキーボードとしても使えます。

ゆくゆくはDTMに移行しそうだなって方も、

KROMEだったらちゃんと使い続けることが出来ます。

内蔵音源もハイクオリティだから、オーディオ録音に使い続けることも出来ますしね!

まとめ:買い換える必要はないけれど即戦力シンセ


そんな感じで紹介して来ましたKORGKROME EX

各メディアでは“KROMEが大幅アップデート!!”とか言って囃し立てていますが……

実際そこまででもないように思います。

現在KROMEを持ってるという方はわざわざ買い換える必要はないかなぁ。

なんなら、今初代KROMEが最後の大値崩れ状態なので、もしかしたらこっちを買っちゃってもいいような気がする……。

しかしKROME EXはEDM系の音色も増えて、今までちょっと前に出てくる感じの弱かったというKORGのシンセサイザーの弱点の克服、

そして新しい風が吹いて来たように思います。

発売は2019年2月24日、是非検討してみたいですね!

ってことで、

最後まで読んでくれてどうもありがとう!

萩原悠(Twitter→@hagiwarau)でした!