どうも、萩原悠です!

最近は改めてシンセサイザーについての記事をたくさん書いてます。

とくに初心者さんに向けたページをたくさんアップしてますので色々見てね!

このページでは!

スプリットについてわかりやすく説明しようと思います!



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スプリットとは


LayerSprit 2
スプリットある鍵盤を境に左と右で違う音色を登録させる機能です!

つまり、右手と左手で違う音色を演奏することが出来るってわけです!

すべての楽器の中でも飛び抜けていろんな音色が出せるシンセサイザー、

しかも鍵盤楽器は片手でも演奏出来ることから、右手と左手で全然違うパートを弾くということも出来ます。

スプリットはそんな鍵盤奏者のための超便利機能なのです!


スプリットの使い方,使いどき


スプリットは左右で違う音を出すことができます。

つまりは全く違う2つの音色を同時に鳴らせるってことですな!

でも実際どんなときに使うのでしょう。

超王道のセッティングとしては、左手でベース、右手でエレピを弾くなどのそういうスプリット。

低音のルート演奏と、高音部では和音を弾いたりメロディを弾いたりだなんて、

ずいぶんと便利な機能じゃないですか!

ただ……ぶっちゃけバンドではそんな設定使わないんですよね。

ちょっとした隠し芸的なタイミングでサラッとやればウケるけど、

バンドには大体ベーシストがいるので、こんな設定使ったことないです。

じゃあなにに使うんだよと。

わたしが使うのはこの5通りです。
  1. 音色の切り替えを省くため
  2. バッキングを弾きながらリードも弾くため
  3. サンプラーとして使うため
  4. 両手で完全ユニゾンを弾くため
  5. 同楽器の奏法違いを弾き分けるため

それぞれちょっとずつ説明します。


音色切り替えを省くため


これが結構大きいと思います。

音色の切り替えって、あまりしたくないんです。

それは、手順が増えると演奏に集中できなかったり、切り替える音色を盛大に間違えてやらかすみたいなことがあったりという意味でもあるのですが、

一番大きな理由として、

音色を切り替えた瞬間音が途切れる

ということがあります。

全く別の音色プログラムであるため、まだ前の音が残ってる状態で(もしくは鍵盤をおさえている状態で)音色パッチを変更すると、

前の音、もしくは今おさえている音は途切れてしまいます。

ホンの一瞬のことではあるのですが、演奏中に一瞬でも音が途切れるのは嫌なんです。

となったら音が途切れない方法……そうだ!シンセを2台買おう!!

ってのが一番いいのかもしれませんが、

実際61鍵盤とか88鍵盤もあると、端から端まで使うときばかりではありません。

途中でちょっとだけ出てくる音が1〜2オクターブくらいしか使わないのであれば、スプリットで用意しておきましょう!


バッキングを弾きながらリードを弾く


曲の途中で主旋律を奏でるパートが変わるのはよくあることです。

たとえば普段はボーカルが主旋律を奏でていますが、間奏に入ったらそれまでバッキングをしていたギターがメロディを取る。

このとき、つまりはバッキングパートがひとつ減るということになります。

ボーカルがギターのバッキングの代わりはできませんから。

これと同じように、間奏でキーボーディストが主旋律を取るときにもバッキングパートが減ることになります。

でもちょっと待って、バッキングの音とリードの音がたとえ別の音色でも、片手はバッキングを続けたらいいんでない?

それまでピアノ音色で伴奏していたけれど間奏ではストリングスの旋律を弾く……

でも左手だけはピアノ音色での伴奏をし続けるってのはどうだろう?

音がスカスカにならないで済むのでかなり便利です。

バンドでサラッとこういうことが出来るキーボーディストは重宝されます。

主旋律を、つまり目立つパートを弾くのだけで手一杯になるのではなく、

アンサンブル全体を見越しているというのはとても素晴らしいですね!


サンプラーとして使うため



AKAI MPX16 →サウンドハウス



サンプラーというのは、事前にいろんな楽音や効果音を用意しておいて、

ボタンを押すことでその音が出るという機材のことです。

シンセサイザーも考えようによってはサンプラーみたいなものですな。

ドの鍵盤を押すとドの音が、レの鍵盤を押すとレの音が鳴るわけですから。

で、この鍵盤に楽音ではなく、スプリットを使ってそれぞれ違う効果音を入れておくと考えれば、これはもはや完全にサンプラーです。

また、普通にバンドやってると効果音はそんなに多くの出番はないので、

たとえばピアノパートを演奏するけれど途中で一発だけガラスの割れる音が入ってる、みたいなとき、

一番端の鍵盤ひとつにだけ、ピアノの音じゃなくてガラスの割れる効果音が鳴るようにセッティングすればいいのです。

便利!

今はライブ用の軽量シンセサイザーでもオーディオデータを扱える機種も多くなってきたので、

自分たちで事前に録っておいた声を入れておくとか、SEを入れておくとか、

考え方さえわかってしまえば使い道は無限大です!


→万能サンプラーMPX16について詳しくはコチラ!


両手でユニゾンを弾くため


これはあまり一般的ではないかもしれませんが、つまりはレイヤーと同じことを人力でやるということです。

レイヤーは鍵盤ひとつ弾けば2つの音色が鳴るという便利機能ですが、

完全に同じタイミングで同じ強さで鳴ってしまうという味気なさがあり、硬い音にもなってしまいます。

それに対してスプリットで2つの音色を読みだして両方をリアルタイム演奏すれば、生演奏感のある豊かな演奏が出来ます。

自分はストリングスのメロを弾くときなどに使います。

左右でアタックタイムや倍音の出方の違うストリングパッチを用意し、オクターブも合わせた状態でユニゾンで弾きます。

自分の右手と左手とは言え、完全なユニゾンにはなりませんので(わたしはそこまで上手くないからw)、そこが美味しいというわけです!


奏法違いに対応するため


これはわたしはほんの何度かしかやったことはないのですが、人によってはかなり使うかもしれません。

シンセサイザーには本当にいろんな音色が入っていますが、この”音色”というのは楽器の種類と、その奏法までもが指定されてしまっています。

たとえばストリングス。

レガートのパッチをスタッカートで弾いても、生のバイオリンのスタッカートサウンドとはどうしても違ってしまいます。

レガートの弾き方で短く切っただけ、になってしまいます。

デジタルってそのへん融通効かないですよね〜(最近はこのあたりかなり融通効いてしまう機種も出てきていますが)

そこで、スプリットでバイオリンのレガートの音色と、バイオリンのスタッカートの音色を両方読みだしておきましょう!

そしてフレーズに合わせて両方のパッチを使い分けるのです。

一音ごとに!

これはエレキベースの指弾きとスラップの入り混じった奏法をシンセで弾くときにも有効です。

オクターブが飛び交ってなかなか難しいですが、

これにより生々しい演奏感が表現出来ると思えば、これは挑戦する価値ありますよ!


スプリットの仕方


スプリットがいかに便利な機能か、そしてこれを使いこなすことがいかにキーボーディストとしての腕の見せ所かはわかってもらえましたでしょうか。

そんなキーボーディストの希望に満ちた未来が見えたところで、スプリットの仕方がわかんなかったらしょうがない!

ご安心ください、昨今のシンセサイザーキーボードでは簡単にスプリットモードになるように、

わかりやすい位置にスプリットボタンがある機種がほとんどです。

これを押すと、とりあえず真ん中のドあたりから右と左で違う音色が読み出せるようになります。

スプリットポイント、つまりどこの鍵盤から音色が切り替わるかは簡単に変更出来るので、右パートと左パートで使う音域、頻度、なんとなくの使いやすさなどを考慮して自由に決めましょう!

スプリットがたくさん出来る機種もある


LayerSprit 3
通常スプリットとはスプリットポイントを境に右と左で2つの音色を切り替えるものですが、

最近では2つではなくもっと細かく分けられるものもあります。

たとえばKORGのシンセサイザーならコンビネーションモードと言い、Rolandのシンセサイザーならパフォーマンスモードと言います。

これらのモードにすると、最大16の音色をスプリットしたりレイヤーしたりすることが出来ます。

16ってwwww

どうです?すごいでしょ?

サンプラー的な使い方するのにも重宝するし、うまく使えば1曲で何度も音色切り替えがあったとしてもパッチを変えずに演奏しきることが出来ます。

ただ、結構綿密にパッチを仕込む必要があるので、面倒くさがりには無理ですwww

まとめ:スプリットはアイディア次第


いかがだったでしょうか。

結構面白いことがたくさんできそうですよね!

レイヤーと並んでシンセの醍醐味になりますので、ぜひともたのしみながらいじくりまわしてみてください!

ではでは、レイヤーの組み方のお話でした!

最後まで読んでくれてありがとう!

萩原悠(Twitter→@hagiwarau)でした!