どうも、ピアノ弾いたりしてます萩原悠です!
今日は度々訊ねられる、電子ピアノとエレピの違いについてのお話をしようと思います。
言い方が違うだけと思っている方もいるかもしれませんが、
全然違うものなんです!
今日はそんなお話を。
ピアノとは
まずは一応のおさらいです。
ピアノとはなにか。
正式名称フォルテピアノ、
大きい音(フォルテ)から小さい音(ピアノ)まで弾き分けられて、
88鍵盤(=7オクターブちょい)というかなり広い音域を持つ楽器です。
横に並んだ鍵盤は演奏の利便性という意味ではおそらく最強。
弦楽器より管楽器よりわかりやすく演奏しやすい“鍵盤楽器”という部類になります。
このピアノは、電子ピアノやエレクトリックピアノとあえて区別するためにアコースティックピアノ(生ピアノ)などと呼ばれますが、
鍵盤と連動したハンマーが内部の弦を叩いて弦が音を出すという、
まぎれもないアナログな楽器です。(デジタルのない時代からある楽器だから当たり前だけど。)
そして時代が進むと、この超アナログな楽器にもデジタル化の波が押し寄せます。
しかしなんの用途で?
その道の違いこそが電子ピアノとエレクトリックピアノの違いです。
エレピとは
エレクトリックピアノ、通称エレピとは、
ピアノの中にマイクが入っている鍵盤楽器です。
ギターがエレキ化され、ドラムセットも確立されて、楽団が大音量化した際にピアノも太刀打ちするために作られました。
仕様は色々ですが、一番有名なのが、
鍵盤がハンマーと連動していて、そのハンマーが弦的なモノを叩く(ここまで生ピアノと一緒)、
そしてその振動した弦をピックアップが拾って電気信号に変えます(この部分はエレキギターと一緒)。
そうすることによってスピーカーにつなぐことが可能になり、晴れて大音量化に成功!
しかし、この“弦的なモノ”というのがエレピの特徴で、多く普及したのは金属片です。
ハンマーが金属の板を叩いて音を出します。
これにより省スペース化と、チューニングの不要化(弦だと緩んじゃうからさ)を実現!
これはとても画期的で、数ある楽器の中でもとりわけ運搬とセッティングが面倒だったピアノを気軽にステージに使うことが出来るようになりました。
これが、ステージピアノと呼ばれる楽器の始まりです。
しかしどうしても生ピアノと全く同じ音色とはいかず、
各社が競い合って“よりピアノらしいピアノサウンド”を目指しました。
が。
面白いことに時代がもうちょっと進むと、このレトロで温かみのあるサウンドが評価され、
アコースティックピアノの音もいいけど、エレクトリックピアノの音もまた別モノとしていい音だよね
という風潮に落ち着きました。
今でもシンセサイザーやステージピアノの“色んな音が出る系デジタル楽器”には必ずアコピとエレピの音が両方別々に収録されています。
電子ピアノとは
電子ピアノとは、内部に弦やハンマーを持たず、完全にデジタルデータとしての音が鳴る鍵盤楽器です。
デジタルデータの音色だということは、複数の音色データを内蔵させることも容易く、ボタンひとつで色んな音が出ます。
なんならアコースティックピアノ(風)の音とエレクトリックピアノ(風)の音の両方が出ます。
デジタルでの再現なのでどうしても響き方や表現力などでアコピやエレピに敵わないところは多いですが、
音量は自由に調整可能、電源を切れば音は全くならない、ヘッドフォンで聴くことも出来るなどなど、
使い勝手はアコピ、エレピ、電子ピアノの中でダントツです。
デジタルピアノと電気ピアノ
わかってもらえたでしょうか。
つまり電子ピアノはデジタル再現をするための楽器なんです。
アップライトピアノ(アコピ)とほぼ同じ形をしていますが、中身はパソコンと同じようなものです。
電源部分の隙間に水でも垂らしてみてください、壊れて音が全く出なくなるでしょう。(垂らしてみないでください!)
先述のように音色が自由に選べる他、
MIDI規格に対応してたり、
メトロノームが内蔵されてたり、
録音が出来たり、
移調機能があったり、
エコーがかけられたり……
デジタルゆえにいろんな機能があります。
電子ピアノは、エレピ(エレクトリックピアノ)のように英語で言うならばデジタルピアノなんです。
では逆にエレピを日本語を使って言うならどうなるか、電気ピアノです。
電子は使っていませんが電気を使っています。
マイクの電源を切ったとしても鍵盤を押さえればハンマーアクションは起こるので、生音がなります。
まさにこれはエレキギターと一緒で、アンプに繋がなければあの大音量が鳴り響くことはありませんが、
弦に触れば生音は聴こえます。
そゆこと。
電子ピアノとエレピ どっちがいいの?
そんな感じで違いをお伝えしてきました。
そしたらもうどっちを買えばいいか迷ってる方ってのはいなくなったのではないかと思います。
でも一応それぞれ紹介しておきますね!
ピアノの練習をするなら電子ピアノ
ピアノを習ってみたい、ちょっとだけピアノが弾きたい、家にピアノが欲しい、
そんな方々が買うのは普通電子ピアノです。
あなたの家がよほど広くて、どれだけ音を出してもお隣さんの迷惑にならないとあればグランドピアノがおすすめですが、
イマドキなかなかいないでしょう。
電子ピアノなら音量は自由自在、夜でもヘッドフォンをすれば練習出来ます。
また、本物のアコースティックピアノに比べたら音質は劣りますが、
ピアノの音が好きでピアノが弾きたいなら、エレピより電子ピアノの方がピアノっぽいです。
で、エレピの音も収録されてますのでエレピの音も出せます。
是非とも買うなら電子ピアノにしましょう!
YAMAHA / YDP-143B
→サウンドハウス ¥74,380-
→サウンドハウス ¥74,380-
手軽な全部セット↓
エレピの音が好きなら……
これ当たり前の言い方になってしまいましたが、エレピの音が好きとあればエレピを買いましょう。
もしくは、シンセサイザーを買いましょう!
エレピが欲しい方って、家でエリーゼのためにを弾きたい人じゃないんじゃないかと思うんです。
バンドとかでエレピサウンドが欲しいんですよね。
だとしたら、そのために本物のエレピを買うというより、シンセサイザー内蔵の音源でよくないですか?
よっぽどそのサウンドがバンドにとって大事で、本物のサウンドを必要としているとかだったらもちろん本物を買うべきですが、電子ピアノの項目でも言った通り、
有名なエレピのサウンドは電子ピアノやシンセサイザーの中にプリセットとして収録されています。
しかも結構な再現率で。
最近は5万円前後でも十分に使えるシンセサイザーキーボードがたくさんあるので、
それらに入ってるエレピサウンドを使うというのはどうでしょうか。
Roland / JUNO-DS
→サウンドハウス ¥73,000-
→サウンドハウス ¥73,000-
シンセの方が必要なものは増えますが、これだけ揃ってればだいじょうぶ!
もう自分はその段階じゃないんだ、本物を買うぜって方は是非本物を、めちゃめちゃ頑張って中古で手に入れてください。
結構重いけど、それよりも重い愛情で付き合ってあげてください!
まとめ:電子ピアノとエレピは別物
おわかりいただけたでしょうか?
電子ピアノはデジタルピアノ、つまりクラビノーバとかです。
エレクトリックピアノは、ピアノの再現から始まり今やピアノとは別の道を歩んでいる魅了的な楽器です。
是非購入検討の際はお間違えのないように!
なにかわからないこととかありましたらお気軽にお声がけください!
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