どうも、萩原悠です!

RolandステージピアノのフラッグシップモデルRD-2000が発売されてしばらく経ちますが、

結局のところRD-800となにが違うんだろう……

シンセサイザーほどぶっ飛んだことをやるわけではなかったりするステージピアノという分野において、

その違いはちょっとわかりにくいかなと思います。

値段は結構違うけれど、はたしてどっちがいいのかな……

このページではRolandのRD-800とRD-2000の違いを徹底比較したいと思います!

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RD-800/RD-2000 比較表












型番
RD-800
RD-2000
外観
鍵盤 PHA-4 PHA-50
鍵盤数 88鍵 88鍵
音源 ・superNATURAL V-Piano Technology
・superNATURAL
寸法 幅1,400 x 奥367 x 高138mm 幅1,412 × 奥367 × 高140mm
重量 21.7kg 21.7kg
出力端子
  • メインアウト(TS端子)
  • メインアウト(XLR端子)
  • ヘッドフォン端子
    • メインアウト(TS端子)
    • メインアウト(XLR端子)
    • サブアウト(TS端子)
    • ヘッドフォン端子
    その他
    • ZONE機能
    • 光るノブx8 & スライダーx9
    • アサインナブルホイールx2
    リンク サウンドハウス サウンドハウス

    もうね、RD-2000の方が後から出た上位機種だけあり、

    RD-800にはない機能や端子が盛りだくさんです。

    “その他”とまとめてしまいましたが、

    それらも含めて、RD-800とRD-2000の違いを少し細く説明していきます!

    RD-800とRD-2000の違いを細く説明


    それでは、RD-800とRD-2000の違いの中でも、わたしが特に気に入っている、すごいと思っているところを紹介します。

    そう、つまりこの2機種の違いは“RD-2000がいかにRD-800よりも優れているか”という説明になります。

    これらを全部読んだ後に

    「でも5万円以上違うんだったら別にいいや」

    と思えば、RD-800を買うのがいいってことです。

    参考にしてくださいね!

    PHA-50ハイブリッド鍵盤

    RD 8
    RD-800で採用されているのはPHA-4という象牙調鍵盤。

    めちゃめちゃいいですよ!

    しかしその上を行くRD-2000では、木材と樹脂を掛け合わせて開発されたPHA-50(もちろん象牙調仕上げ)という鍵盤が使われています!

    PHA-50はRolandの最強電子ピアノLX-17で採用されている鍵盤で、もうこれ弾き心地は本当に生ピアノです!



    気持ちいいというかなんだろう、逆に怖いですよ、ステージピアノの見た目なのに指先が、手のひらが、手首が、アコースティックピアノを触っていると錯覚するんです。


    V-Pianoテクノロジーのアコースティックピアノ




    RolandからはV-Pianoというバカ高い製品もリリースされています。(↑60万円くらいw)

    そのV-Pianoで使われているサウンドエンジンは今までより更にリアルなアコースティックピアノサウンドを奏でることができますのですが、

    RD-2000に入っているピアノ音源はV-Piano譲り!

    圧倒的リアル音源!しかもフルポリフォニーだって!

    シンセサイザーや電子ピアノには最大同時発音数に限度があって、それ以上の音は鳴らせないor先に鳴らした音から消えてってしまうのですが、

    RD-2000ではそんなことありません!

    生ピアノと同じように、極端な話全部の鍵盤を同時に押さえてもちゃんと全部の音が鳴るのです!

    実際の演奏で全部の鍵盤を押さえるなんてなかなかないけれど、(ペダル+グリッサンドとかすればなくはない)

    それだけ生の構造にこだわったということです!

    ……しかし実はわたしが視聴した環境ではスピーカーがちょっとしょぼくて、

    V-Pianoサウンドを余すことなく聴けたとは言い難いです……残念。ヘッドフォン持っていけばよかった。

    superNATURALのエレピ


    superNATURALというのは、

    現代の最強音源とわたしの中で人気の(つまり好き。)INTEGRA-7に搭載されている超リアル&膨大な量のサウンドエンジンのことです。



    RD-800もsuperNATURALから厳選したサウンドが収録されていましたが、

    RD-2000ではそれに加えて!バンドサウンドで実用度の非常に高いエレピサウンドが追加搭載されました!

    エレピやアコピはとにかく元音のクオリティが最終的な出音の質に直結するので、

    そこに天下のsuperNATURALサウンド様が追加投入されたとあればこれは喜びしかない!




    さて、ここまではRD-2000の弾き心地や音色でのお話でした。

    ここからです。

    この先はRD-2000がライブ用ステージピアノとして化け物的な存在にしたZONEという機能のお話です。


    USB Audioに対応


    RD-2000にはなんとUSB端子がついています!

    あ、いまどきそういうの多いか。

    RD-800にもついてますね。

    しかし驚くのはここから。

    このUSBを通じて、オーディオもやりとりが出来るんです。

    いやもうつまりどういうことかをお話しましょう。

    パソコンに繋いで、パソコン内のDAWの音やソフトシンセの音をUSB経由でRD-2000に取り込み、RD-2000のアウトプットから出力することが出来るんです!

    これ本当にすごいことで、今まではDAWやソフトシンセの音は別系統でPAに送らなければなりませんでした。

    別途オーディオインターフェイスを使ってね。

    しかしRD-2000では、RDの内蔵音源とPCからの音源をシームレスに扱うことが出来るのです!

    なにそれすごい!

    ちなみにサラッと流しますがMIDI出力端子とオーディオ入力端子もあるため、

    外部のハード音源や別のシンセサイザーの音もRD-2000で演奏、RD-2000から出力することが出来ます!


    ZONE機能


    お待たせしました、ZONE機能です。

    RD800や他の電子ピアノ、シンセサイザーではレイヤーという名前がついていることの多い機能です。

    もちろんただカッコつけるために名前を変えたわけではありません。

    レイヤー機能よりよっぽどすごいです。

    概念としてはRolandのリーズナブルなPCMシンセサイザーでもやってるパフォーマンスモードに似ていて、まぁこんな感じ。


    しかしこのRD-2000のZONE機能では、内部の音源を自在に組み合わせることはもちろん、

    USB接続したソフトシンセや、入力端子に取り込んでいる外部音源も同時に制御できてしまうんです!


    V-Pianoのアコースティックピアノの音にPC内のOMNISPHIREのパッドサウンドをレイヤーして、

    それと外部音源でKORGのベルサウンドをスプリットにするとか、

    まさに夢のような超贅沢なことが簡単にできてしまいます!

    一昔前なら……いや、むしろ今活躍しているキーボーディストたちもまだまだもっと大変なシステムを組んでるはずです。

    まさかRD-2000が全てをまとめてくれるとは。

    そしてそんな一見難しそうなZONE機能をプレイヤーの手元で直感的に扱えるようにしたのが……↓

    光るノブ&スライダー


    RD 2
    ZONE機能をライブで扱いやすくしているのがこの分かり易すぎる操作盤!

    8つのパートのボリュームなどがひと目で分かるスライダーや、

    いろいろなパラメーターをアサイン出来るノブ、

    それぞれが光ります。

    どのパートがどれくらいの音量になっているのかもひと目で分かる!

    そしてなによりかっこいい!

    RD 3
    ちなみに、ZONEでまとめた音源は出力するときもRD-2000は頼もしい。

    それを支えているのがサブアウト端子!

    SUB OUT端子搭載


    RD 7
    RD-2000にはメインアウトのほかに、サブアウト端子を搭載しています。

    これはミキサーのグループアウトみたいなもので、メインアウトとか別系統の出口。

    つまり全ての音はメインアウトから出すかサブアウトから出すか選べるんです!

    USB経由で来た音はサブアウトから出力してPAさんに渡せば、

    プレイヤーは内蔵音源と外部音源を同じように扱いたい:PAさんは別の音源なら別々に卓に入れて調整したい

    の両方を叶えることができます!

    また、使い方によってはモニター用のミックスも作れるということなので、

    使い方次第では今まで諦めていた複雑なセッティングもできそうですね!

    RD 9

    SCENE機能


    なんでもできすぎるRD-2000の、そのいろんなセッティングは全てまとめてSCENEとして保存することが出来ます。

    ZONEの設定、
    アウトプット設定、
    モジュレーションホイールにアサインしたパラメータの設定、
    エクスプレッションペダルにアサインしたパラメータのデフォルト設定、
    キータッチの重さ設定、

    それらRD-2000の全ての設定を丸ごと100個まで保存、読み出しが出来ます!

    曲ごとにひとつシーンを作ってもいいし、曲中にシーンを切り替えてもいい。

    シーンが変わればRD-2000は全く違った設定の全く違った楽器になります。

    華麗に使いこなそう!

    2機のモジュレーションホイール


    RD 4
    むしろRD-800にはなかった!

    あ、そうか、普通ステージピアノにはなくてもいい機能ですね。

    でもあったらあったで便利ですよ!

    なにをアサインするかはもちろん自由なので、コーラスとかトレモロとかをアサインしてレスリー感を出してもいいし、リバーブ量をここに調整してもいいですよね!

    RD-800とRD-2000はどちらがいいのか


    さてさて、そんな感じの2機種の比較。

    普通に考えたらRD-2000の方がいいです。

    これは当たり前。

    しかし!

    上位機種であるRD-2000が出たタイミングで、RD-800の方の市場価格がちょっと下がってるんですよ!

    そう、つまりそんなにこだわりの機能がたくさんいらない、RolandのsuperNATURALピアノサウンドのステージピアノが欲しい、

    そんな方はRD-800を購入するチャンスです!

    RD-800
    →サウンドハウス ¥166,480-



    (↑これは安すぎる!!)

    逆に、既に色んなシンセサイザーやステージピアノを使ってきて、

    もうワンランク上のサウンドと拡張性を求める人は迷わずRD-2000を!

    RD-2000
    →サウンドハウス ¥230,000-



    さあ、どっちするか決めましたか?

    素敵なキーボードライフを!


    それでは、最後まで読んでくれてありがとう!

    萩原悠(Twitter→@hagiwarau)でした!