どうも、萩原悠です!
ピアノと言えばYAMAHA(ヤマハ)!!
電子楽器という意味ではRolandと常にトップを競い合っているヤマハですが、
やはりステージピアノを選ぼうという段階ではYAMAHAのCP4やCP40ははずせないかなと思います。
ただ……この2機種はどこがどう違うんだ?
CP4の方が高いけれど、値段分の違いがはたしてあるのだろうか……
このページではCP4とCP40の徹底比較をして、どっちがあなたに合ってるのかのお手伝いをしようと思います!
(※この記事は2017年に執筆したもので、現在では両モデルは廃盤になっています。→後継機種CP88のレビューはこちら)
YAMAHA CPシリーズ
古くからアコースティックピアノの製作販売をしているヤマハ。
そして電子ピアノやステージピアノ、シンセサイザーの分野でも一流ブランドとしてプロアマ問わず世界中のミュージシャンや教育機関で使われています。
そんなヤマハのステージピアノシリーズがこのCPシリーズ。
CP-70のような打弦式電気ピアノ、CP-30のようなアナログ音源電子ピアノなどもありますが、
ここで紹介するCP4とCP40はCP1から始まったデジタル音源電子ピアノというやつです。
デジタル音源電子ピアノ…………つまりは電子ピアノですww
今一番主流なスタイルであり、競合他社も一番力をいれて開発を続けている部門です。
ちなみに、大人数の編成をビッグバンドというのに対して、少人数でのバンドのことはコンボ編成と言い、
おそらくCPは“コンボピアノ”の略でしょう。
CP4
CP4とは、2013年に発表されたヤマハの現在のフラッグシップステージピアノです。
こだわり抜かれた鍵盤の質感やタッチ、そして贅沢にサンプリングされた世界のトップアコースティックピアノの音源。
現代のステージピアノのひとつの頂点と言っていいモデルです。
CP40
CP4と同時リリースになったCP40。
フラッグシップモデルのCP4からところどころのコストカットが図られ、求めやすい価格設定になったステージピアノです。
実は普通に使うならこれで十分、それだけ完成されたCPシリーズの最新版。
CP4とCP40の比較表
そもそも、CP4とCP40ではあまり大きな違いはないんです。
機能とかはほぼ一緒だし。
なのに5万円くらい違う!
なにが違うんだろう……
とりあえず表にしてみた。
型番 | ||
鍵盤数 | 88鍵 | 88鍵 |
出力 | NW-GH鍵盤(木製象牙調) | GH鍵盤 |
生ピアノ音色 | CPX, CF IIIs, S6Bから各15種 | CF IIIsから15種類 |
その他の音色 | 388音色(ドラムを含む) | 282音色(ドラムを含む) |
イコライザー | 5バンド | 3バンド |
出力端子 | L/MONO, R(アンバランス標準フォン端子) L, R(バランスXLR端子) ヘッドフォン端子 |
L/MONO, R(アンバランス標準フォン端子) ヘッドフォン端子 |
重量 | 17.5kg | 16.3kg |
寸法 | 1,333 x 161 x 352mm | 1,333 x 163 x 352mm | 値段 | ¥180,000-→サウンドハウス | ¥125,800-→サウンドハウス |
---|
そんな感じで、わかりやすく違う部分をピックアップしてまとめてみました。
ちなみに値段は最安でおなじみのサウンドハウスのを並べているので、
他のちゃんとした保証の効くところだともうちょい高いです。
CP4とCP40の大きな違い
では、今表にまとめた内容を中心に、細かく違いを説明していきます!
鍵盤
まずステージピアノとして最重要な、鍵盤のタッチが違います!
CP4,CP40どちらもGH鍵盤と言って、低音部では重く、高音部では高くなるようにタッチの感度が調整されている、まさにピアノらしい鍵盤です。
それに加えてCP4のみですが、NW-GH鍵盤です。
NW、それはつまりナチュラルウッドです。
素材は上質なグランドピアノと同じく本当に木でできていて、表面は人工象牙(たしか牛乳からタンパク質を中執して作ってる)です。
プラスチックっぽい手触りとは大きく違い、やっぱりピアノっぽいです。
これぞピアノメーカーが自信を持って送り出すステージピアノだぜ!
(ちなみに、CP40は樹脂鍵盤です)
ピアノ音源の違い
ステージピアノを含む電子ピアノの質を決めるもうひとつの決め手はやはり内蔵している音源の差でしょう。
CP40にはヤマハピアノの代名詞とも言えるCF IIIsというグランドピアノ(14,000,000円!!)の音をサンプリングしています。
CFピアノはおそらく一番ヤマハらしい音。
これを元に響き方等の違う15種類のプリセットが内蔵されているので、
あとは選ぶだけで最高のTHEヤマハサウンド!
と、これだけでも十分すごいのに、なんとCP4はそれに加えてヤマハの超最高峰グランドピアノCFX(20,000,000円!!)からも15種類、
そしてちょっとコンパクトなS6Bというまた別のグランドピアノ(暖かい系サウンド。バンド編成で使用されることが多い)からも15種類。
つまりCP4はCP40と比べてグランドピアノだけでも3倍、
しかも世界のヤマハの最高峰グランドピアノまで収録されてるってのは大きい!
そして今更ながら、やっぱり自社でグランドピアノを持ってるってのは強みですね。
この生々しさはヤマハならでは!
(競合他社の方が音が派手です)
エレピ系音源の違い
ヤマハのステージピアノの目玉といえばやっぱりアコースティックピアノ音源ですが、
エレピ系も気になります。
バンドで使うとかなら使いたいですよね、ローズ、ウーリッツァー……。
ここにもちょっとだけ差がありました!
CP4 | CP40 | |
---|---|---|
ローズ音源 | 15種類 | 3種類 |
ウーリッツァー音源 | 6種類 | 6種類 |
CP80音源 | 8種類 | 8種類 |
DX7音源 | 18種類 | 18種類 |
ろおおおおおずぅうううう!!!!
ローズだけ圧倒的に少ない!
あのレトロローズサウンドが大好きで、年代毎のいろんなサウンドを弾き分けたいという方は思いとどまらずにはいられないこの仕打ち。
ただ、逆に言えばエレピ系ではローズしか変わらない、とも言えます。
入ってないこともないし……許せるって方も多いのでは?
イコライザー
わたしがステージピアノで意外と使うのがこのイコライザー。
出音の高い成分や低い成分を調節して好みの音を出すってのがイコライザーの使い方です。
本体パネルにスライダーでついてるのがヤマハのステージピアノのいいところですが、
その大事なイコライザーがCP4で5バンドなのに対してCP40では3バンドしかない!
これ、めちゃめちゃ重要です。
ぶっちゃけ7バンドはいらない、でも4か5は欲しい。
何故ならローミッド(低音と中音の間らへん)やハイミッド(中音と高音の間らへん)がアンサンブルの音質調整においてとても大事だからです。
ピアノの左手音域にもうちょっと太さが欲しいからって低音を上げたら音楽全体がボワボワしちゃってどうしようもありません。
他の楽器とも干渉しちゃうし、音は抜けなくなるし、なにひとついいことがないorz
そんなときに、低音域はスッキリさせたまま、そのもうちょっと上を持ち上げる、それがローミッドの重要性です。
CP40にはない……その部分を中音域として調整するか……いやでもそうしたら右手部分の音の硬さを調整するためのハイミッドはどうする……どうする……。。。。
ほらね、最低4バンドは欲しいでしょ?
ちなみに、実はどちらも内蔵エフェクトにイコライザーは含まれています。
なのでリアルタイム調整はできませんが、事前にじっくり作り込んで保存しておくことは出来ますので、
要はライブ中の瞬時の調節が出来ないよって意味です。
アウトプット端子
CP4とCP40では出力端子にも違いがあります。
どちらもTS端子によるアウトプットがあり、そのままキーボードアンプに繋げるもよしですが、
ライブでは大体TSアウトしたそこからD.Iを通して卓に繋げますね。
あれはステージピアノから出力されたアンバランス信号をD.Iを通すことによってバランス信号に変換するってことをしているのですが……
まぁ細かいことはいいや、CP4だけはバランス信号でも出すことが出来ます!
つまりD.Iナシでミキサーに入力することが出来るのです!
便利ですね、CP4本体からいきなりXLRキャノン端子でミキサーに繋げられるんですから!
重さ,電源
重さは正直あまり変わりません。
CP4が17.5kg、
CP40が16.3kgです。
1.2kgほどCP4の方が重いということになります。
なんででしょうか……
答えは簡単、鍵盤の重みです。
NW-GH鍵盤によるちょっとした重みの違い。
それが88鍵盤あるわけなので、塵が積もってそこそこの違いになっています。
また、実は電源の部分にも違いがあって、
CP4は電源内蔵、ケーブルだけコンセントにつなぐタイプなのですが、
CP40にはPA-150という外部電源アダプターが必要になります。
PA-150が160gなので、これの機能を内蔵しているというのもC4の方が重たいという要因のひとつです。
まぁ160gなんてほんのちょっとです、やっぱり主に鍵盤の違いです。
そして、どっちにしろRolandのRD-800やRD-2000が21.7kgだということを考えると……
あ、YAMAHA軽い!w
→Roland RD-800とRD-2000の比較
CP4にはなんかかっこいい線が引いてある
CP4 | CP40 |
---|---|
そうです、見た目です!!
鍵盤とコントロール部の間に謎の銀色の線が。
これ、かっこよくないすか?www
実際暗いステージではとても見やすくなります。
ここに線が引いてあるからなんなんだって感じですが、使ってみると格段にわかりやすくなります。
なんでしょうね、演奏部分とコントロール部分がパッと見で分かれている、それだけでこんなに使いやすく、そして安心に感じるんですね。
てかそんなことより、引き締まって見えてかっこいいですね!
5万円分かっこよくなっている!!笑
CP4とCP40の同じであるところ
ここまででCP4とCP40の大まかな違いを紹介してきましたが、
一応ね、CP4とCP40で同じですよーって部分を書いておこうと思います!
鍵盤数のラインナップはどちらも88鍵のみ
ステージピアノとしてはちょっと当たり前かもしれませんが、
CP4もCP40も88鍵のものしかありません。
他社の製品や、シンセサイザーキーボードとかでは、61鍵と73鍵と88鍵のラインナップがあって好きに選べるってこともありますが、
CP4とCP40はどちらも88鍵のみ!
鍵盤数によるバリエーションはありません!
さすがヤマハ!ww
サイズも同じ
そんなわけでCP4とCP40はサイズが全く同じです。
公式設定では高さに2mmの違いがあるけど……そんなんわからんわww
エフェクターは全く同じ
CP4とCP40には結構多彩なエフェクトが入っていますが、両機種の内蔵エフェクトは全く同じです!
入ってる種類もいじれるパラメーターも音質も、全く同じです!
追記:現在は廃盤です
冒頭にも追記した通り、現在CP4とCP40はどちらも生産完了となっています。
CPシリーズ最新のフラッグシップモデルとして、最高峰グランドピアノの音の収録、ナチュラルウッド鍵盤の採用、5バンドイコライザーにXLRアウト端子装備、
これぞピアニストのためのステージピアノ、CP4!
そしてそのCP4からところどころを濃縮させ、ちょっとだけ軽量化、
大いなるコストカットを実現させたCP40!
どちらもステージピアノの決定版でしたが、現在のCPの最新モデルはCP88です!
大分ルックスも変わって、新しい時代のCPって感じですね。
こちらについては別ページでレビューしてますので、参考にしてください!
最後まで読んでくれてどうもありがとう!
萩原悠(Twitter→@hagiwarau)でした!
次のページは後継機種CP88のレビューです!