どうも、フェイザー研究中の萩原悠です!

基本的に現行品ばかりを色々試してきたわけですが、

こうして色んなフェイザーをブログにまとめていたところ、

ご好意で貸していただきました!

BOSSPH-2!!

今では廃盤なので中古を漁るしかないレア機ですが、

結構気に入っちゃったので紹介します。

現行品のPH-3との比較もしていきますよ!

PH 2 6

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フェイザーとは


そもそもフェイザーとは、フェイズシフターともよばれるモジュレーション系エフェクターで、

コーラスやフランジャーと違ってディレイ回路を使わないため、

パシッと引き締まったサウンドのままに揺れ感を加えることが出来ます。

フェイズアウトした音がコンプっぽいぶつかり方になるためカッティングに最適と言われますが、

歪みとの相性もいいし、うっすらリバーブもかけてアルペジオを弾いたりするのも最高です!

そう、わたし萩原悠は、フェイザーが好きだ!!!

BOSS/PH-1






PH-2のレビューをするためのページですが、

そのためにはPH-1のお話をせねば。

1977年、OD-1(伝説のオーバードライブ)やSP-1(当時全然流行らなかったww)と並んで発売されたBOSS最古のコンパクトエフェクターのうちの1台。

4段のアナログフェイザーを基本に、コントロールはRATEとDEPTHだけ、

1980年にはRESONANCEが追加されたPH-1Rがリリースされたため、その翌年にPH-1の生産は完了になります。

とりあえず使いやすくなったPH-1Rですが、

そこからまた数年でBOSSはさらに改良の進んだコンパクトフェイザーを完成させます。

それが今回紹介するPH-2なのです。

PH-2


PH 2 1
ようやくPH-2のお話!

1984年に販売開始されたこのPH-2は、SUPER PHaserという随分大層な名前がついています。

まぁたしかにオーバードライブもSD-1(SUPER OVER DRIVE)ってのが出たらそれみたいなもんですね。

で、スーパーとつけるからにはちゃんとスーパーになってるんだろうねぇ?

特徴を紹介します。






基本パラメーターはPH-1と同じ


PH 2 3 2
SUPER Phaserはノブが4つ。

そのうちの3つはPH-1Rからの引き継ぎで
  • RATE
  • DEPTH
  • RES(ONANCE)

です。

4段のアナログフェイザーってことで、この時点ではほぼ同じ仕様です。

(全く同じパーツが使われてるわけではないので音は違います。個体差って部分もあるし。)

モード切り替えで12段フェイズ


PH 2 3 3
SUPER Phaserがスーパーと言われるのはこのMODEのノブがついているからです!

MODE1が今まで通りの4段フェイザー。

しかしこのMODEを2にすると、なんと12段フェイズになるのです!

当時12段のフェイザーなんてかなりすごいんですよ!

一応当時世の中に12段フェイズがないわけではなかったけれど、

スタジオ据え置きレベルの大型のマシンでしか実装されてなかったレベル。

近年ではMoogのMF-103とかが12段フェイザーですが、

Moogのフェイザーご存知ですか?


あれかなりエグいんです。

基本的に段数が増えれば増えるほどにフェイザーの効果はキツくなり、

さらに低音がもっさり太くなります。

PH-2のMODE2ではそんな強めの効果のフェイズがかけられます。

当時バカでかい機材でしか出せなかった12段フェイズがこんなにコンパクトなエフェクターで出せるってことで、

かなり人気になったようです。

わたしも生まれる前の話だからわからないけど!!

つまり4段フェイズの暖かいサウンドと12段フェイズのキツめの効きが特徴


そんなわけで、

PH-2はこのモードを切り替えてガラリと違った二種類のサウンドを作れるということで話題になったのです。

レゾナンスデプスでの調整も掛け合わせると、

今でも通用するくらいには幅広いサウンドがカバー出来ます。

まぁフェイザーの場合は幅広いキャラが出せなくてもいいのかもだけどwww

ちなみに、やはり全体的に暖かい音がします。

MXRのPhase90もアナログの4段フェイズなんだけど、PH-2の方がかかりがゆるやかでおとなしいですね。

(もちろんRESやWIDTHの設定次第です)

現行品PH-3との違い



ここで、現在販売されているPH-3との違いを見てみましょう!

PH-3を新品で買うのがいいのかPH-2の中古を探し回るのかの参考にしてください!


PH-3はモードがもりだくさん!






2000年に販売開始されたPH-3 Phase shifter

こちらはなんともたくさんのモードが搭載されています。

その数まさかの7種類www

多いわww

数字の部分はフェイズ回路の段数。

そう、つまりPH-3ではPH-1的な4段フェイズとPH-2のMODE2に相当する12段フェイズ、

その他に8段フェイズと10段フェイズも作ることが出来ます!

4段だとゆるやかすぎるけど12段はキツすぎる、

そんなことが往々にして起こります。

フェイズステージを選べるってのもなかなかいいですね!

そしてそれの他に、なんとRATEの周期で往復しない、上がり続けるRISEモードと下がり続けるFALLモードを搭載。

これは他のフェイザーにもないとても斬新で面白い機能。

そして最後にSTEPという、周期が波ではなく階段状になるという面白いエフェクト。

普通のなだらかな波のフェイザーよりもリズムがくっきりと出るので、テンポに合わせて綺麗にペカペカさせるとよりエフェクティブで面白い効果になります。


PH-2はアナログ/PH-3はデジタル


モードどうこうよりも、実はこれが一番大きな違いではないでしょうか。

PH-2はPH-1同様にアナログフェイザーなのに対し、

PH-3はコンパクトエフェクターにしては珍しいデジタルフェイザーなんです!

アナログならではの温かみが欲しい場合はPH-2

デジタルのさわやかなフェイザーがよければPH-3かもしれないですね!


タップテンポやエクスプレッション


さすがは最新版、PH-3はRATEの値をタップテンポや外部エクスプレッションペダルで調整することが出来ます。

ライブ中にRATEを変えるような場合はこういう便利な機能がある方がいいかも?


まとめ:PH-2は古いアナログ


そんな感じで、今では手に入りにくいPH-2の紹介でした!

最新版PH-3には機能の面では全然敵わないですね。

ほぼ唯一PH-2の特徴と言える点としては、アナログのフェイザーだというところ。

とは言えデジタルよりアナログの方が絶対にいいというわけではありません。

完全に好み。

事実PH-3は本当によく出来ているし。

どうしてもアナログの方がいいとあれば、

他のメーカーで4段のアナログフェイザーならMXRのPhase90、

エレハモのBad stoneがまさにそれです。

12段のアナログフェイザーなら……なんだろ、Moogかなぁ、高いわ!!

ってことで、ぶっちゃけ今無理してPH-2を手にいれる必要はないように感じました。

以上!

最後まで読んでくれてどうもありがとう!

萩原悠(Twitter→@hagiwarau)でした!