どうも、最近アコギにお熱な萩原悠です!
初心者用アコギのド定番と言えばYAMAHA(ヤマハ)のFGシリーズ!
複数のラインナップがあるとは言え3〜5万円で手に入るFGは初めてアコギを触る方々のベストパートナーとなること間違いなし!
とは言え、じゃあ3万円のFG800がいいのか、それとも5万円のFG850がいいのか。
むしろなにが違うの!!
それぞれのモデルについては各モデル専用ページに書き連ねました。
このページでは各モデルの違いを比較することに重きを置いてまとめていきたいと思いますよろしくドーゾー!
FG800,FG820,FG830,FG840,FG850の違いをレビュー!!
そんなわけで、本日取り扱うのはFGシリーズの、
FG800
FG820
FG830
FG840
FG850
の5本です!
なにこれ全然違いがわからないwww
これだったら一番安いFG800でいいんじゃね?
そんな風に思う方も多いと思います。
別にFG800が悪いと言いたいわけではないです!
色々違いを紹介するので、最終的にあなたに合った1本を決めようぜって話です!
で、各モデル毎の違い、それはズバリ、
使ってる木材の違いがほとんどですっ!!!!
FG800,FG820,FG830,FG840,FG850スペック表
今回は画像で貼ってみましたが、スマホで見てくれてる方には絶望的に見にくいと思いますorz (スミマセン)
このままだとあまりに不親切なページになってしまうので、各項目と各モデルの違いをひとつずつ紐解いていきたいと思います!
ネックはナトー材
FG800,FG820,FG830,FG840,FG850、どのモデルもネックは全てナトーという木材で出来ています。
ナトー材……あんまり聞きなれないですねぇ。
ギターの材料としては、マホガニー材の代わりに使われるようです。
マホガニーと言えばね、ギブソン系でボディやネックに使われている木ですわな。
暖かい音がするのでギター材として重宝されるのですが、そこそこ高価で希少な木材なんです。
で、ナトーはそのマホガニーより安く手に入るみたいです!
似たような木材にアガチスとかオクメとかサペリとかがあるらしいですよ!
一応FG840やFG850のようにシリーズの中では上位の機種とあっても、
とりあえずFGシリーズのネックは一貫してナトー材が使われているようです。
(むしろ最近はマホガニーと書いてあってもどうだか怪しいようです。見ても違いわからないし。)
トップ材はスプルース単板
いや、別にこのページでそんなに木材について語りつくしたいわけではないのです。
ただ”モデルごとの違いは木材の違いだけど、逆にこの部分は共通だよ“ってお話をしようと思って。
なのでもうちょっとだけおつきあいください!
スプルースっていう木材で出来ているのがトップ板部分、つまりギターの顔にあたる部分ですね。
この写真で一番大きく見えている面のこと。(この写真はうちのGIBSON J-15です。)
ここの材質や加工は、音にそこそこ影響します。
で、単板ってのは、ベニアの貼り合わせ材(これを合板と言います)じゃなくてしっかりその厚み分の木を使ってるんですよって意味で、こっちの方が高価で音もいいんですね。
3万円代のアコギでもしっかり単板を使っているというのがこのFGシリーズの強みのひとつ。
これはFG800でもFG820でもFG830でもFG840でもFG850でも一緒、どれも単板で作られてます!
さすがYAMAHA!!
さて、ここまではだいたい同じスペックですが、各モデルの違いは実はバック材、うしろ側ですね、ギターを抱えるとお腹に当たってる側の面、ここです。
そしてサイド材、これはそのまま、ギターのこの部分の材です。
FGシリーズやFSシリーズはサイドとバックの違いでモデルが変わると言ってもいいですね。
それでは各モデルを紹介します!
FG800
現在のFGシリーズで一番安いラインナップのFG800。
まずはこのモデルから紹介です!
FG800はサイド,バックもナトー材
これはさきほどネック材のときにお話したナトー材がボディサイドにもボディバックにも使われています。
ナトー材はマホガニーに似ているけれどマホガニーより安い木材。
FG800の価格から察するに結構安いのかもしれない……
と思ったけど、あちこちよく見てみたら違いはそれだけではなさそうです!
FG800だけはバインディングやヘッドの加工にも違いがありました!
ヘッドがツヤなし塗装になってたり、
(上がFG820、下がFG800)
バインディングがシンプルだったり、
(上がFG820、下がFG800)
そんな感じで見た目の部分でちょっとした簡略化、コストカットが図られています。
でもまぁ、これは好みの部分だったりもするので、気に入ってしまえばどちらでもよいと思います!
まとめ FG800は超入門単板アコギ
こんな感じで、ヤマハFGシリーズ最安で買えるFG800、
ナトー材という安めの木材を使って作られている他、
装飾の部分でも微妙にコストカットされているというモデルです。
でも、ボディの縁取りってそんな大事か?
ヘッドのツヤなし塗装、これもかっこいいぞ?
そんな感じで、3万円で買えるアコギとしてはめちゃめちゃおすすめです!
ただ、FGシリーズはプラス2,000〜5,000円くらいでひとつ上のモデルが買えてしまうので、
そこが悩みどころですね〜。
まぁ予算をそんな簡単に上げられないんだって方には、
とにかく安く手に入るYAMAHAのアコギってことで、FG800をおすすめ!
詳しくは別ページにまとめましたので、よかったら読んでね!
→YAMAHAの入門用アコギFG800のレビュー【初心者におすすめはヤマハ!!】
FG820
FG820
→サウンドハウス ¥31,450-
FG800のひとつ上のモデル、そして最多のカラーバリエーションを持つのがFG820です!
サイドバックがマホガニー
FG850を除く他のFGシリーズと同じくトップはスプルース単板です。
そしてFG820の特徴がサイドとバックがマホガニーでできているということです。
FG830(サイドバックがローズウッド)と並んでアコギ界のスタンダード仕様と言えるでしょう!
FG800と明らかに違う音色
いや〜驚いた、ひとつ下のモデルFG800と2,000円ちょっとしか違わないのにこんなにも音が違うとは!
これは主にサイドバックにマホガニーが使われているということによる恩恵でしょう。
音にちょっと立体感が加わりました。
FG800でもいいや〜と思ってたけど、このFG820のあとにFG800を弾くと“弦だけが鳴ってる!!”という感覚に陥りました。
なるほど、“ボディが鳴る”ってのはこういうことなんですね。
アコギとしての楽しみが3倍くらいになっている!
色が豊富
初心者さんになにより嬉しいのがこのカラーバリエーション!
現行のFGシリーズ最多の5色!
まずは最高におすすめなのがオータムバースト!
そしてFGシリーズの中でこのFG820にしかないのがサンセットブルー!
FG820にはブラックもあるで!
渋さを取るならやっぱり安定のサンバースト!
最後に、大定番のナチュラル!
形もサイズも全く同じ。
色しか違わないのに、だいぶ印象が違いますね。
さぁ、どれにしますか??(選ぶの楽しい♪)
まとめ FG820は多分一番人気機種!
カラーバリエーションの豊富さと抜群のコスパで、おそらく一番人気なんじゃないかなと思います。
選ぶ段階からして楽しい、アコギライフのスタートダッシュが大成功ですね!
FG830
YAMAHA FG830
→サウンドハウス ¥35,700-
ハイ出ましたこれ!
わたし萩原悠が個人的に一番バランスの取れたいいギターだと思っているのがこのFG830です!
他にこだわりがなければこのFG830を買うことをおすすめします!
サイドとバックがローズウッド
FG830はサイドとバックがローズウッド材で出来ています。
ローズウッド材のアコギって多いんですよ。
アコースティックギターのスタンダードと言ってもよいくらい!
無難と言ってしまえばそれまでだけれど、むしろ3万円代でこの無難なサウンドと弾き心地が手に入るってのがすごいんだよ!
コード弾きのときのジャカジャカ感はとても楽しいです。
きっとみんなが想像するアコギの音って、FGシリーズの中ではこのFG830が一番似てるんじゃないかな。
カラーバリエーションは3種類
FG830のカラーバリエーションは3種類。
単色でないので色々選べるけど、FG820にあった青と黒はなくなっています。
でも一番素敵なオータムバーストは健在!
渋みの極みはやはりサンバースト!
もちろんあります大定番ナチュラル!
まとめ FG830は一番安定したサウンドキャラクターでおすすめ!
まぁ最初は全然わからないと思いますが、楽器としてのスタンダードっぷりはこのFG830が一番です。
どんなプレイにもマッチするし、間違いのない1本。
色などでよほど他のどれかが気に入ったとかでなければこのFG830にしておくのをおすすめします!
FG840
FG840
→サウンドハウス ¥41,800-
続いて紹介するのはFG840というモデル。
実はこれ、どこの楽器屋さん行っても全然置いてなかったです。
なかなか試奏出来なかったのですが新宿でようやく見つけたので弾かせていただきました。
サイドバックが唯一メイプル
FG840の最大の特徴、それはサイドとバックがメイプル素材でできているということです。
上の画像のように背面や側面が美しい!
この見た目にファンが多いのも事実です。
もちろん音質の部分も変わってきます。
アタックがとても強く、パツパツとした音になります。
故にちょっと低音は少なめ。
FG840に限らず、FGシリーズはトップが単板なので木材の影響を多分に受けるけど、サイドとバックは合板、つまり薄い材を数枚用意して接着剤で重ね合わせて作っています。
接着剤という、いわば不純物が多くあるためにあんまり木ごとの影響(特徴)をうけないと思ったけれど、やっぱり結構音違うなぁ。
(強度は増すし安いコストで出来るけれど、 どうしても単板に比べて接着剤が挟まるため、木の特性がでにくくなってしまうのです。)
FG840はナチュラルの一色のみ
→サウンドハウス ¥41,800-
いやむしろ普通そうなんですよね。
でも初心者用として特に力を入れられているFG820とFG830だけがカラバリあるという。
FG840はメイプル材を使っているということでちょっとお値段が張ります。
でも初心者さんにとってそんなとこ全然わかんないですもんねwww
まとめ FG840はちょっと玄人用のFG
正直ちょっと難しいかなと思いました。
メイプルのサイドバック。
ギブソンのDOVE(ダブ)の音が好きな初心者さん……そんなんわかるか???www
FGシリーズがそもそも初心者用ラインナップなので、その中でメイプルボディ……。
うん、どこのお店に行って店頭に置いてない理由はこれだな。
FG850
最後に、一応最上位モデルということになるFG850です。
なんだか急に見た目が違いますね?
色黒じゃね?
最上位モデルの風格!?
どうしてどうして???
オールマホガニー材
「トップ材は全モデルスプルース単板です!」
って言ったの、あれ嘘ですww
FG800,FG820,FG830,FG840はスプルース単板なんだけど、最上位モデルFG850だけはマホガニー材なんですね。
マホガニー材と言えば、FG820のサイドとバックに使われている木材。
FG850ではトップにもマホガニー。
そしてサイドもマホガニー!
そしてバックもマホガニー!
YES!!オールマホガニー!!
低音多めの温かい音がするマホガニー、ボディ全体をそのマホガニーで作ることによってこのFG850だけは他のFGシリーズと全然違う音がします。
このFG850と、”マホガニーの代用材”として使われるナトー材で作られたFG800、
やっぱり音全然違ったなぁ。
ちなみに、FG850はこのマホガニーの色を生かした一色のみです。
むしろオールマホガニーのアコギって大体どこのメーカーのもこの色合いなのでわかりやすいですよ!
まとめ FG850はオールマホガニーという絶対的ポジション!!
トップもサイドもバックもマホガニーというアコギは別にそこまで珍しくありません。
大手メーカーのマーチンだったりヤイリだったりでも作ってるし、
安めのラインナップはクロサワ楽器のオリジナルブランドであるスタッフォードでも出してるし、島村楽器のオリジナルブランドであるヒストリーからも作られてます。
しかしそれが4万円代でこれだけ作りのいいのが手に入るというのがさすがYAMAHAと言いたいところ!
難しいことはわからないかもしれないけれど、もし好きなアーティストがこの色のアコギを使っていたら、FG850にしておくと似たサウンドになると思いますよ!
ヤマハ FGシリーズ
さぁ、いかがだったでしょうか。
FGシリーズとてもよさそうでしょ?
それでいてそれぞれ値段だけじゃない部分、見た目や音の個性が各モデルにあって、それらをゆっくり見ていけば自ずと自分に合ったモデルが見えてくるのではないでしょうか。
ところで、いまさらですがYAMAHAのFGというアコギラインナップの紹介をば。
YAMAHAのFGは1966年、”いいギターは高い”という概念を覆すために生まれました。
数多くのアーティストたちを育て上げ、数多くのアーティストたちに支持されて、
そしてそれぞれの時代に合わせて変化し、最先端の技術と共に進化してきたのがFG。
そこからもう50年ですね、2016年の初めにリリースされたのが現行モデルのFG800番シリーズなのです。
ヤマハ FG800番シリーズ
なんかかっこよすぎる感じでFGの紹介しちゃったww
そんなわけでFG800,FG820,FG830,FG840,FG850は2016年リリースで現在の入門アコギ界のスーパースタンダードです。
では2015年まではどんなモデルだったのか……
FG700シリーズというものがありました。
700シリーズはたしか10年くらいやってたんじゃないかな、当時の入門アコギのスタンダードで、持ってる方もたくさんいると思うのですが……
今FG700シリーズ持ってる人全員!!FG800シリーズに買い換えた方がいいよ!!
それくらいFG700シリーズとFG800シリーズの音の違いはすごい。
その秘密は主にブレイシングという、ボディ内部の補強材兼反響調整板の違いです。
これはたまたま楽器屋をブラブラしていたところ見つけたアコースティックギターのトップ板を剥がしたものです(つまりYAMAHAのギターでもないです)。
このその部分が劇的によくなってます。
そしてサウンドがもう全然違う。
FG800のあとにFG700を弾くとちっとも音が鳴らない。前に飛んでいかない。
言うなれば、ずっと2割くらいブレーキを握りながら自転車こいでる感覚です。
「こんなにこいでるのになんか進みが鈍い!」
そんな感じ。
もう全然快適じゃない。
あれ……いや違うんだ、ヤマハのギターを悪く言うつもりはないんだ!
それだけヤマハのFG700シリーズからFG800シリーズへの進化は絶大だと言いたいんです!
たった1世代でこんなによくなるとは……本当に恐ろしいです、本当に素晴らしいです!
もしこのページを見てて
「まぁ自分はFG700持ってるから別にいいんだけどね〜」
と思ってる方がおりましたら、
騙されたと思って一度FG800を手にとってみてください!
絶対楽しいですよ!
まとめ FG800シリーズは2010年代の入門アコギの代表格
さていかがだったでしょうかFG800シリーズ。
最安モデルのFG800。→サウンドハウス ¥27,500-
カラバリ最強のFG820。→サウンドハウス ¥31,450-
スーパースタンダードFG830。→サウンドハウス ¥35,700-
メイプルの美しさと明るさのFG840。→サウンドハウス ¥41,800-
オールマホの暖かいFG850。→サウンドハウス ¥39,800-
一通りわかってから見ると、なんだか個性的なギターたちに見えてきませんか?
この中に、あなたにピッタリのアコギがきっとあります。
是非とも楽しいアコギ生活を!!
ってことで今日はここでおしまい。
最後まで読んでくれてありがとう!
萩原悠(Twitter→@hagiwarau)でした!
ちなみに、
→アコギ選びのポイントまとめ
→5万円で選ぶアコギ5本
→10万円で選ぶアコギ6本
→15万円で選ぶアコギ7本
→その他アコギ記事一覧
も参考にしてみてね!