どうも、歪みを選ぶ基準は”如何に不器用であるか“、萩原悠です!

うちにある歪みエフェクターの中でも1,2を争うくらいに不器用なコンパクトストンプ。

それがここで紹介するPROCORAT2です!


RAT 2

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RATとは


PROCORATと言えば、歪み系コンパクトエフェクターの中でも超ロングセラーな1台です。

古くはジェフベックが使っていたことにより広く認知され、

それ以降もこの独特の古臭い味の虜になったギタリストたちによって使い続けられているエフェクターです。

ちなみに、PROCOってブランドだとほんとにRATしか知らないですよねww

(一応今でもPA用ケーブルとか作ってます。一応ってなんやねん失礼やぞ!!)


RATはディストーション?ファズ?







歪み系エフェクターといえば主に
  • オーバードライブ
  • ディストーション
  • ファズ

に分類されますが、(ブースターだとかビットクラッシャーだとかは今は語らない!)

RATはどれに分類されるのでしょう?

わたしは一応ディストーションだと思っていますが、

ファズだという意見も頷けます。

独特の潰れ方をするRATは、ディストーションと言うには少々汚すぎるんですww

しかしファズというにはいささか大人しい……

つまり

“暴れるディストーションだ!”という勢と

“使いやすいファズだ!”という勢がいます。

そして一番めんどくさいのは

“RATはディストーションでもファズでもない、RATという唯一無二のジャンルだ!”

と叫ぶ勢ですww

そんなん言ってるとキリがないので、所詮はジャンルなんて音楽には関係ないってことですね。

わたしななんとなくディストーションだと思ってますが、どっちでもいいっしょw


RATの歴史


RAT 17
RATというエフェクターの歴史は古く、

1978年(BOSSのOD-1発売の翌年)に作られ始めます。

初めは12台だけ作られ細々と売られましたが、

その翌年の1979年からは量産が始まります。

当時のRATは今わたしたちが見慣れている物よりも大きく、

お馴染みのサイズになったのは1980年代中盤から。

当時はこのサイズのRATを“スモールボックス”と呼びはじめましたが、

むしろ現代からするとこのスモールボックス初号機こそが”RAT1“と呼ばれているモデルになります。

この頃のモデルを復刻したのが”RAT limited ’85 edition“という世界4000台限定モデルです。

現在まで続くRAT2がリリースされるのは1988年。

実はここでようやくRATにもオンオフを視認出来るインジゲーターがつきます。

RAT 14
むしろここまで見た目ではRATがオンになってるかオフになってるかわからなかったんですねwww

そこからまた10年経って1997年、名前はRAT2のままなのにまた大きな変化が。

天面が斜めにスラントされるようになりました。

RAT 3

エフェクターは足元に置いて手前から踏むという使い方なので、

この方が圧倒的に踏みやすいです!

ちなみにそれまでのフラットRAT(これはわたしが勝手に命名。)はこんな真っ平ら。

RAT 23

で、その後はTURBO RATYOU DIRTY RAT、最新のFAT RATなど、

より深く過激に歪むRATも並行してリリースされ、

RATファミリーは昔のモデルも現行モデルも愛される形になりました。






RATとわたし


わたしは実はこういう古臭いサウンドは苦手でした。

なんせD.N.AのGain Fxxker2を買ったくらいですからねww

しかし、あるとき大したことないタイミングで出会いがありました。


そう、安かったから買ったwww

使えるかどうかもわからなかったけれど、

まぁそれでもいいかななんて思いながら買いました。

そしたらなんてことない、全てのノブにガリ(動かすとガリガリザラザラと鳴るノイズ)があるけど全然いいわ、

演奏中はノブ動かさないもん!

今まで避けて来たタイプの歪みなので、

我が家では唯一無二のサウンドになりました。

出動頻度は全然高くないけれど、

「あ、この曲はRAT以外ありえないわ!」

というタイミングがちょこちょこ訪れ、

逆に

「RATがあるからこういうアレンジにしよう」

と思いつくこともしばしば。

RATひとつでは商売出来ないけれど、今ではなくてはならないエフェクターになりました。



RATを動画で


人様の動画をたくさん拝借して、紹介していきましょう!





最初にも見ていただいたかもしれませんが、やっぱりこちらの方のが一番わかりやすい!


で、次はこちら。





フレーズのセンス!!

この人めっちゃ好き!

新しい時代のギタリストな感じですね。

RATの使い方


RAT 8
RATの特徴をあえて2つに絞って説明するならコレです。

  • ブザブザした荒い歪み
  • フィルターという独特のEQ

少しずつ解説していきましょう。


歪みが荒い


RATのサウンドの特徴と言えばこれです。

最近流行りの使いやすい系の音ではなく、

それはつまり

「どんなジャンルにもマッチ!!」するはずもなく、

「幅広い音作り!!」が出来るわけでもなく、

なんか古臭い、粒の荒い歪み方、つぶれ方をします。

ブザブザって擬音はあまりないと思うけど、

文字にするとこんな感じなんだよなぁ。

中低音のもったり感と全体のザラザラ感。

レンジはさほど広くなく、最近のシンセ多めサウンドの中では奥まってしまいます。

この低音域の暴れ具合がRATらしさ。

次に紹介するフィルターの設定がうまくないとバンドメンバーから大ブーイングにあうでしょう。

しかし、逆にちょうどいいセッティングをみつけてしまったらもうRATの虜です。

RATの音がバンドのサウンドの象徴となるでしょう。


独特なフィルター


RAT 8 2
普通ギター用のエフェクターにはイコライザーがついていて、

コンパクトの歪みの場合その大半がトーンというつまみです。

よくあるのが、左に回すと音がこもっていき、右に回していくほど音が明るくなる。

しかしRATにあるのはFILTERというつまみ。

そして、左に回し切ってるときが一番明るい音がするのです。

これ、いわゆるローパスフィルターですかね。

右に回していくと高音域が徐々に削れていきます。

そしてブーミーな低域だけが残っていくというわけです。

あ、つまりはギター本体についてるトーンノブと同じですね!

なので、基本的には全開、一番左に回しておくところから始めるのがいいと思います。

ちょっと明るすぎと感じたら少しずつ右に回していきましょう。

このあたりは動画で試してくれてる方がいるので、RATのフィルターを是非耳で確認してみてください。





センタープラスアダプター


突然ですがRATを使う際の注意!!

アダプターです。

9Vのアダプターを繋いで電源供給ができるわけですが、

センタープラス端子です。

センタープラスってのは読んで字の如く、真ん中がプラスなんですね。

つまりこんな感じです。

RAT 6

小さい!!

こうなってるアダプターって今ではかなり珍しくて、

多くのアダプターはセンターマイナスなんです。


ってことは、そう、普段他のエフェクターに使ってるアダプターじゃここに挿さらないんです!

Oh No!!

ってことで専用のアダプターを買わなければなりません。


もしくは、こーゆーのでセンターマイナスからセンタープラスに変換しましょ。

RAT 13

これで大丈夫!

センタープラスのエフェクターは今となってはかなり少ないですが、

ファズだったりワウだったり昔からあるエフェクターは今だにセンタープラスだったりするので、

数百円で買えるこの変換はひとつ持っておいてもいいかもしれませんね!







まとめ:RATはいつまでも古くて新しい


多分なんですけど、RATが廃れるってことはもうないのかなと思います。

だって、もうRATのサウンドって既にとっても時代遅れなんだもんww

それなのにまだまだ若い世代のギタリストも使いたがる。

これはそれだけオリジナリティが認められたということ。

今後もっと多機能で高音質の歪みエフェクターが出てくるかもしれません。

しかしRATはRAT、いつまでも色褪せない、唯一無二のエフェクターなのです。

みなさんも是非RAT沼にハマってみてはいかがでしょうか!

ってことで今日はこのへんで。

最後まで読んでくれてどうもありがとう。

萩原悠(Twitter→@hagiwarau)でした!