どうも、コード進行フェチな萩原悠です!

特に歌モノでもあればボーカルライン、つまりメロディが一番大事で、

雄弁に語ってくれます。

しかし、そのうしろの鳴っている楽器たち、

そこにはコードという共通の和声進行があります。

このコード進行が、実は楽曲の景色を彩るとても大事な要素なんです!

そのコード進行の、とてもわかりやすい参考書があるので紹介します。

15秒でわかるコード進行160

です!


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15秒でわかるコード進行160


Chord160
シンガーソングライターの関口誠人氏の著書、

15秒でわかるコード進行160です。

なんかちょっと古そうな感じの表紙ですが、

その通り、2002年初版ですね。

今でも販売されていることにビックリ!

そう思って読み返してみたら、ああ納得。

かなりわかりやすかった!

見開き2ページを使いとっても親切で、

そのコード進行をすぐにでも使ってみたくなるような工夫が満載です。

内容を紹介しますね。


使えるコード進行が160パターン


もうひたすらにこれです。

コードの成り立ちだとか、

コードの重要性だとか、

メロディとの関係性だとか、

そういうのは全く書いてありません!

ひたすらに4小節くらいのコード進行と、

それに関する説明などなどが満載です。

なんせ160パターンです。

AメロBメロサビにそれぞれのひとつずつ使ったとしても50曲は作れますねw

もちろん各コード進行には色々わかりやすいコメントがついていて、

  • “このコードが切なくさせてるよ”

    “ここでインパクト与えてここで安心させるよ”

  • というのがイチイチ書いてある。

    なんて親切なんでしょう!

    使えるジャンルやセクションが早見表になってる


    いくら素敵なコード進行であっても、

    それがいつ使えるのかわからなければ結局使えません。

    本書では、
    • ロック寄りなのかポップ寄りなのか
    • イントロ,平ウタ,サビ,アウトロどこにどれくらいおすすめか
    • どんなテンポにおすすめか

    などがわかりやすくまとまっています。

    たしかに、

    バラードのイントロに使いたいコード進行とロックのサビで使いたいコード進行って違うんですけど、

    最初はそんなのわかんないですもんね。

    もちろんここに書いてあるのは著者さん個人の意見だから全部を鵜呑みにする必要は全くないのだけれど、

    一旦ね、プロのシンガーソングライターがどのように思うかを参考にしてみるといいと思います。



    次に繋げると良いコード進行のバリエーション


    この本を含め、コード進行の参考書って大体4小節くらいのコードしか書いてないんです。

    4つもあればそこにコード進行としてのストーリーが出来るので、

    その単位で1ストーリーずつ紹介してくって感じですね。

    ただ、このやり方だと、その4小節のあとどうしたらいいかわかんないんですよ。

    だって4小節じゃAメロもサビも終わらないでしょ?

    つまり多くの参考書は

    “サビ頭をこのコード進行から始めたらいいよ!そのあとはうまいことかっこよくやってくれ!”

    そういう中途半端な感じなんです。

    しかしこの本では、”その冒頭のオススメ4小節のあとに繋げるならこんな感じ”というコード進行を複数紹介してくれています。

    優しく展開したいならこんなコード進行を、

    切なさを押し出したいならこんなコード進行を、

    みたいに。

    これらを組み合わせるだけで本当に1セクションできちゃいます。


    イラスト


    ちょっと古い教則本あるある、

    濃いめのタッチのイラストがついてる。

    この本もその類です。

    てか表紙のイラストからしてなかなか濃いめですよねww

    わたしあんまり好きじゃないんですよ、

    寒い親父ギャグのイラストで

    「面白いでしょ、親しみやすいでしょ!!」

    みたいにしてくる本。

    ただ、この本は結構良かった。

    絵のタッチとかは全然好みじゃないけれど、

    コード進行が持つ情景や心情の変化がとてもわかりやすい。

    逆に言えば、コード進行ってそれくらいの表現力を持ってるってことなんですよね。

    となると、余計に手癖だけでいつものコード進行で曲作っちゃうのは勿体無いですよね。


    このコード進行を使った曲


    このようにコード進行についての使い方や聴こえ方を説明してからの、

    実際にそれを使ったコード進行の曲を紹介してくれています。

    ビートルズのあの曲のサビ、ゆずのあの曲のイントロ、Mr.Childrenのあの曲のAメロだよという感じで、

    想像がつけばわかりやすいし、

    もし知らない曲だったとしても、気に入ったコード進行の曲だったら是非聴いてみることをおすすめします。


    ちょっと気をつけてほしいこと


    とても便利な参考書ではありますが、

    いくつか買う前に知っておいてほしいことがありますので書き記しておきます。

    ギターのみに特化


    今更ですが、このコード進行のネタ帳は完全にギタリスト向けです!


    コード進行はコードネームとTAB譜でのみ掲載されていて、

    楽譜、音符は全く出てきません。

    つまり、コードネームだけ見てコードがパッと思い浮かばないピアニストにはかなり使い難い作りになっていますのでそこだけは注意です。


    キーが統一されていない


    基本的にギターでコードを弾いて弾きやすいよう作られているので、

    パターンによってキーがまちまちです。

    例えば

    Dsus4-D-Dadd9-D

    という進行や

    Em-Em(#5)-Em6-Em7

    みたいな進行、

    そのキーなら弾きやすいけれど他のキーに移調したら弾き難いなぁみたいのが多いです。

    また、一応「他のキーにするとコードネームはこうなるよ」みたいのが2キーくらい掲載されてますが、

    キーって12ありますからねww

    度数で書いてあるわけではないので、自分の作ってる曲のキーに当てはめるとなにになるかというのは初心者さんにはわかりにくいかもしれません。


    理論は書いてない


    これは意図的にバッサリ切った部分なようですが、

    理論に関してはほとんどなにも書かれていません。

    コード進行がどのような印象を持つかは、

    ダイアトニックコードの役割だとかドミナントモーションだとか導音だとかクリシェだとかが密接に絡んでいるわけですが、

    そんなの全く書いてなくて、

  • 「街を歩いてたら……うわ!なにか踏んだ!恐る恐る靴の裏を見てみたら……」
  • みたいな、そんな感じww

    まぁたしかに、理論が知りたくなったらそういう本を買ってくれ!

    もしくはわたしに聞いてくれ!


    実は160パターンに説明があるわけではない


    これ、ほんとに気をつけてくださいwww

    見開き2ページ使って160コードパターンって、

    つまりそれだけで320ページ必要ですよね。

    しかしこの本、目次も前書きも入れて127ページしかないんです。

    実はね、見開き2ページで色々コメントついてたりイラストついてたりするのは40パターンだけなんですwwww

    残りの120パターンはひたすらコード進行と、

    かろうじてどんなジャンルに適合するかのアイコンがあるだけ。

    なのでそのあたりのはひたすら弾いてみて、どんな印象を受けるか自分で確かめながら使うしかないんですね〜。


    まとめ:コード進行は大事だぞ!


    さて、いかがだったでしょうか。

    オリジナル曲を作り始めたばかりの方にはとても良いと思います。

    コード進行に著作権はないですし、

    よっぽど特徴的なコード進行でない限り丸パクリしてもバレません。

    始めのうちは自分の中にコード進行の引き出しが3つくらいしかないと思うので、

    まずはパクろう。

    堂々と。

    しかも与えたい印象にあったコード進行を。

    そうすればきっともっといい曲書けるようになりますよ!


    ってことで今日はこのへんで。


    最後まで読んでくれてどうもありがとう!

    萩原悠(Twitter→@hagiwarau)でした!





    あれイラストが新しくなってる!!笑