どうも、最近改めてギターを見直している萩原悠です!

最近僕の生徒さんに
「安いギターってなにがダメなんですか?」
と聞かれました。

深いね、
「いいギターってどこがそんなにいいんですか?」
ではないところが。

初心者だけどもさすがに安すぎるギターは色々ダメなんだろうなぁと気づいているわけですね。
ただ、それがどこなのか、検討もつかないってわけですね。

そりゃそうだ!

ってことで、今日はもう担当直入に、

安いギターのダメなところをまとめます!

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安いギターとは

まず前提のお話をしましょう。

安いギターとはいくらくらいまでのを指すのか。

高いギターはいくらでもあります。

10万、50万、100万……

比べたら10万円のギターは安いかもしれない。

けれども今回は

3万円以下くらいのギター

を 安いギター と定義つけてお話しようと思います!

これを読んでくれてる方の中で、2万円のギターを奮発して買ったという方もいると思います。
お気に入りの愛機を「安いギター」「ダメなギター」と罵って申し訳ないです。

しかし、是非この機会にギターというものは本来どういうものなのか、知ってもらえたら幸いです。

安いギターの注意点、悪いところ

それでは早速いってみましょう!

フレットの処理が甘い

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まずフレット。

指板と呼ばれる部分に打ち込んである銀色のバー達です。

これ、ニッケルシルバーと呼ばれる合金(←500円玉と同じ)で出来てることが多いのですが、
安いギターだとここを綺麗に削り取る処理が甘いのです。

どういうことかというと、単純に、合金がネックから飛び出してます。

さらに単純にお話をすると、指が縦横無尽に動き回るこの部分に鋭利な金属が飛び出しています。

結論を言うと、手を切ります!!

わたしは高校生の頃状態の悪い中古ギターをライブで使用した際、
左手が血だらけになりました。

ライブ中はテンション上がってて気づかなかったけれど、ライブが終わって楽屋に戻ってお客さんたちに挨拶に行こうと思ったときに

「ん?なんだこの手に付いた無数の赤い線みたいの……ん?線が広くなる……垂れる……ヒリヒリする……うぉおおおおおおぃ!!!!」

てな具合になりました。

怖いねぇ。

わたしがこのとき使ったのは安いギターではなく質屋で買った状態の悪い中古ギターなのですが、
つまりは、正常なコンディションでは決して起こらないはずの流血問題が工場出荷時から起きている可能性があるというのが安いギターの怖さです。

ペグがしょぼい

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ペグってのは弦を巻くところ。
巻いてチューニングを合わせるのだけれど、安いギターはこれがピタっと止まりません。
つまり、チューニングが安定しないのです。

音程を鳴らす楽器が、中でも和音を鳴らす楽器が、チューニングが合わないなんて……

もうこれ以上言わせないでください。

ちなみに、この部分のネジを締め直すとちょっと改善されます。

これはドライバーがあればすぐ出来るので、ぜひやっておいてください!

付属の弦がショボい

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これもまたしょうがないことですね。
工場出荷状態で、ギターは当然弦を張ってあるわけですが、
安いギターはこの初期装備弦があまりにショボい。
弾きにくいったらありゃしない!

これをもうちょっといい弦にすることによって絶対売れ行きよくなるだろうに……
それすらもされない激安ギターたち……かわいそうorz

激安ギターをお持ちのそこのあなた!

弦張り替えてみませんか?
最初は弦の張替えもよくわからないからそのまんまにしてると思います。
するともしかして、弦錆びてません?

元から悪い弦が更に錆びて……もう本来のギターの音が全然出ません。

楽器屋に行きましょう!

張り替えてくれます。(弦交換代が数百円取られると思う)

どの種類の弦がいいかわからないと思います、そんなときはこう言いましょう。

アーニーボールにしてください。」

安いしワールドスタンダードだし、割と長持ちします。

太さは店員さんに任せましょう。

大抵の場合ストラトなら09-42、レスポールなら10-46を張ってくれるはずです。

ボディが異様に軽い

これは別に一概に悪い点ではなく、なんならメリットとも言えるのですが……

やっぱりそれなりの音圧とかを出そうとするとボディ材に密度が必要なんですね。

しかしそうなるとやはりお値段が上がるそうです。

てことで、安いギターはここも徹底して安い。

ボディがめちゃくちゃ軽いんです!!

6〜7年前にPLAYTECHのギター(5,980円)を初めて持ったときにびっくりしました。



軽っ!!なにで出来てるんだよこれ!!

そして音を聴いて再度驚きました。

なにで出来てるんだよこれ!!!!

そしてこのことは次の項目に直結します。

音が軽い、密度がない

これは大前提であるお話で、安いギターなら当たり前かもしれません。

音の密度、立体感、まるでなしです。

エレキギターは電気で音を出すのでボディ本体の作りなんて関係ないと思われがちですが、

実は素材となってるボディの材質などが大きく影響します。

どれくらい木が共鳴するか、それがいい音を作る大事な要素なのですが、
安いギターにはその辺まったく感じられません。

ただの電気実験みたいな音がします。

うちの可愛いギターたちは木の鳴りがそれぞれ愛おしいのですが、
とっても表面的な音がする安いギターをわたしはよく

ダンボールのような音がする

と言ってます。

これはもう金額を考えたら仕方のないことです。

3万円以下のギターを1年以上弾いている方、誰か友達に借りるなり楽器屋に行くなりして5万円のギターを弾いてみてください。

そのときに感じる熱い部分、それがです。

パーツの取り付けが甘い

これは先日見せてもらって驚いたのですが、レスポール系のブリッジ(正確にはテールピース)、ボディに埋め込んであるのですが、アレが浮いてきます。弦の張力で。

どういうことかというと……

コレです。

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なんだよこれwwwww

とりあえず押し込んでおけばいいのですが……どうせすぐに浮いてきますorz

付属のケースが神風特攻隊

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ギターを買うと大体ソフトケースorハードケースが付属します。

ソフトケースってのはソフトなケース。

ハードケースってのはハードなケース。

どちらが丈夫で高価かってのは言わずもがな。

さらに言えば、安いギターについて来るケースはどっちかってのはそれこそ言う必要もないですね。

そんなソフトケースの中でも、1万円くらいのギターについてくるソフトケースは本当にヤバいです。

神風特攻隊の如く軽い。

持って帰るだけの片道切符かよ……

ギターを入れて運ぶために作られてるとは思えない。

もはやビニールのカバーにちょっと取っ手がついたくらいですorz

ほとんど家で弾くだけだからスタジオにも学校にも持っていかないとあればこれでも構いません。

が、月に1回でも持ち出すことがあるならば、せめて別売りのケースを購入することをおすすめします!
ちなみにわたしが使ってるのはこれ↓

セミハードケース!

周囲はがっつりガードされてて満員電車でもまぁ大丈夫なレベル。

ポケットも多くて、

取っ手もとってもしっかりしてる!(←面白い!)

それでいてハードケースよりはるかに軽い、背負える、最高です!

オクターブ調整がされていない

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ギターのチューニングというのは自分でするものです。

工場出荷状態でチューニングが合ってるなんてわけはありません。

むしろ弦をがっつり張ってる状態で輸送するよりもダルダルにしておく方がよいのです。

ただ、ギターのチューニングってのはそれだけではなくて、

オクターブチューニングというのがあります。

このオクターブチューニングが合ってないと、開放弦でいくら音を合わせても、

弦を押さえてコードを弾いたりフレーズを弾いたりしたときにチューニングが合わなくなります。

そう、オクターブチューニングが合ってないギターは音痴ギターとなり、アンサンブルにおいてとっても迷惑です。

そんなオクターブ調整が、大体されてませんwww

安いギターを買う人はこんなとこまでこだわらない、むしろ気づかないと思っているのでしょう。

たしかに、気づきません。

でもだからって手を抜いていい部分じゃないと思うんですよね。楽器なんだから。

ただ、こういうところで手を抜いて頑張ってコストカットしてるってわけだ。

幸いオクターブ調整は後からいくらでも出来るわけだから、まぁ許してあげましょう。

なんなら楽器屋で買うときに
「オクターブ調整をしてもらっていいですか?」
と言ってみてください。

これを拒むようなクソな店員はそこまで多くないです。(いなくはないと予想)

ただ、3分で出来るってわけでもないので、

暇そうでも30分、

お店が忙しそうなら

「ちょっとどっかでお茶してるので終わったら電話くださいー」

くらい言ってあげると、丁寧にやってくれると思いますよ!

そもそも輸送時の梱包がヤバい

これは普段ユーザーとして楽器に接してるとあまり目にすることがないかもしれません。

工場から代理店へ、そして販売店へ、ギターは大体の場合ダンボールに入っています。

そのダンボールの質が、安いギターと高いギターで同じだと思いますか?

内側の緩衝材の詰め具合が同じだと思いますか?

もちろん高くても安くても大事に運んでくれてるはずです。

それで実際そんなに不具合も起きてないのだからいいのです。

が……壊れやすそうだよねwww

塗装が残念

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これは見た目の問題ですね。

ボディの塗りや色味、パーツへの着色、こういうところもそれなりに残念です。

いやもちろん安いギターの全てがというわけではなりません。

奇跡的にうまくいってる個体もあると思います。

が、高いギターほど丁寧にやってる暇はありません。

塗れてなくても、文字が欠けてても、許してにゃん!

ナットが外れるwww

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まぁ、ナットに限らないのですが、

パーツの締め付けとかが甘いことが多いみたいです。

ネジが外れて奥に入っちゃうとか、割とよく見ました。

なので、ネジやナットは増し締めしてみましょう!

特にアウトプットジャック、これ外れちゃうと直すのが簡単そうに見えて意外と大変です。

まとめ 安いギターに未来はないのか

以上、初心者さんがようやく手に入れた愛機の悪口を書き綴ってしまいました。

項目によっては初心者さんが全く気づけない部分、気にしなくてもいいような部分もあります。

自分がオクターブチューニングなんてのを知ったのはギター初めて何年経ってからだろうなんて思ってます。

音の良し悪しなんて5年経っても大して重視してなかったような気がします。

ただ、

いいギターは確実に弾きやすい。



うまく弾けるんです。

そうなるともっと楽しい、もっと周りからも評価される。またもっと楽しい。

いきなり50万円のギターを買う必要はないけれど、

もうちょっとだけいいギターにすると更に音楽が楽しくなりますよ!

例えばYAMAHAのPACIFICAとかはめちゃめちゃコスパいいです!
ってことで今日はおしまい!

最後まで読んでくれてありがとう!

萩原悠(Twitter→@hagiwarau)でした!