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これまでのあらすじ


ブルグミュラー 25の練習曲に出会ってから、ピアノ教室の楽しみ、音楽の歓びを知った萩原悠

そうか、ピアノってのはただ楽譜通り弾けましたで終わりじゃないのか!

楽しい曲とか悲しい曲とか、色んな曲があるんだなぁ。


今日はそれからもう1年ほど経ったある日のお話です。


J-POPを聴くようになる


この頃時代は1990年代後半、日本には良質なポップスが沢山ありました。(今もあるよ!!)

歌番組も今よりはるかに沢山ありました。

日本の音楽業界全体が盛り上がってたってことなんでしょうね!

ってことで、ピアノ教室に行って音楽に触れてたからとかとは恐らく関係なく、

世間で流行ってたからわたくしも音楽を聴くようになりました。


まだこのときは自分がなにを好んで聴いていた、なんて年齢ではないので、

テレビで流れてた曲、家で母親がかけてた曲(テープな!テープな!)などを聴いてましたが……

なんだか不思議な感じでした。

なんだかヒューヒューでした。(←1996年発売の”桃の天然水”のCMより)

楽しかったんだけど、

純粋に楽しいだけじゃなくて、なんかウズウズする感じ。

このウズウズの正体がなんだったのか正確にはわかりませんが、

きっとそいつが後に爆発して、今の音楽活動の原動力になってることでしょう。


当時はカセットテープだったね



Tape
そうそう、テープなんだよね。

シングルCDは8cmっていう小さいサイズだし、それすらなかなか買えないからさ、レンタルするわけだ。

そして今みたいにパソコンに入れるでもない、

当然MP3プレイヤーどころか、MP3形式という拡張子が存在しない。

むしろMDすらまだない、

となったら、もうテープに入れて聴くしかないわけです。

KinKi Kidsの真似して踊ったり、

V6の真似してバク転したり、

(はーてーしーなー)Uh〜〜♪なヒトエちゃん率いるSPEEDには小学生がいたり、

ちょっとお姉さんのMAXはSPEEDと違って全くハモらなかったり、

ヒットチャートが小室哲哉だらけの週があったり、

ル・クプルのとあるシングルが180万枚売れたけどオリコン最高2位だったり、

ポケビ派かブラビ派かに分かれたり、

言いたいことも言えないこんな世の中はポイズンだったり、


小学生時代の僕の90分テープ(ハイポジ260円)はそんな曲たちが詰まってました。


ちなみに、リビングで母が流していたテープが

GLAY、THE YELLOW MONKEY、JUDY AND MARYあたりだと知るのはもう少しだけ先の話です。


J-POPの楽譜を見つける


あるとき、ピアノ曲じゃないような曲がいっぱい入ってる楽譜を見つけます。

当時のわたしはピアノってのはピアノ曲を弾くためにある楽器、

楽譜ってのはそういう曲のためにあるものだと思ってたので、

V6とかKinKi Kidsの楽譜をピアノで弾くっていう意味がわからなかったのね。

生協に載ってるのを買ってもらったから忘れた頃に届くわけだけども、

開いてみたらまぁ〜世界が変わりましたね。

そっくりそのままじゃないけども、知ってるポップスの曲が弾けるようになるの。

それまでは“楽譜があって曲がある”と思ってたのに、そうじゃない曲たちが楽譜になってる。

これは僕にとって大事件で、

与えられた曲を弾くだけがピアノ演奏じゃないって気づくきっかけになってきます。


音楽ってもっと自由なのかも?


そうなると俄然楽しくなってきますね!

だってレッスンのために弾く曲じゃなくて、自分の好きな曲を弾けるんだから。

自分の好きなように弾けるし、そもそもこの楽譜を作ったのは誰なんだろう、

アーティスト本人が監修して一緒に作ってるのかな(そんなわけないw)、

でもこれ通りに弾いてもなんか原曲と同じようにはならないな(ピアノ一本なんだから当たり前w)、

そこまで来ると、段々自分の好きなように弾けるようになってくるのです。

いや”好きなように”って言ってもあれです、編曲とか全然そういうレベルじゃなくて、

難しいところは弾かないとか、

和音になってるとこも単音にするとか、

気に入ってるとこだけ繰り返すとか、

その程度のこと。

得意なことだけやるようになるから、勉強としてはよくないんだけど、

とにかく楽しんで弾くことが出来たのと、

前項で「ブルグミュラーで感性、音楽性を表現する楽しさを知る」的なこと書いたけども、

それらの曲よりもっとわかりやすいわけです。

原曲を知ってるし歌詞もあるわけだから。

いや〜その買ってもらった一冊から世界が変わりましたね。

その後もちょこちょことJ-POPの楽譜を買っていくことになります。


そしてこれはもうちょっと先になるんだけども、

楽譜通りに弾かなくても気持ち良いフレーズが弾ける、

むしろ楽譜になってない曲もピアノで弾くことが出来ると知ることになり、

今になればそれは音楽人としてとても大事な一歩だったなぁと思うのです。


次回予告!


ってことで今日はおしまい!

今回も最後まで読んでくれてありがとうございます!

ここまではいわば“音楽との出会い編”とでもいいましょうか、

今日のScene.4までが大分類第1章って感じかもしれません。

 


このあとは第2章、次回!

「萩原悠、ギターと出会う」

➡︎ギターを初めて手にした日