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劇団輪座さんの第9期公演に楽曲提供しました

どうも、舞台系作曲家の萩原悠です!

今日は久々に、わたしが関わったプロジェクトについてです。



わたしがまだ学生の頃から、ほぼ毎年作曲のご依頼頂いている学生ミュージカルサークルさんである劇団輪座さん。

今期の公演もミュージカル曲の制作をご依頼頂きまして、担当させて頂きました!

去年は自分が台湾にいた関係もありご依頼は頂かずでしたので、ミュージカルはちょっとだけ久しぶり!

新しい手法やアレンジなども取り入れられて、また少し作曲家としてのスキルが上がったなぁと実感しております。

公演は2016年12月2,3日に無事終了しましたのでその報告と、せっかくなのでちょっとした覚え書きと思い入れを書いておこうと思います。


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劇団輪座さん


劇団輪座さんというサークルについての生い立ちとかは僕なんかが書くことでもないような気がするので割愛しますが、

今年度が第9期とのこと!

つまり9年目ですね。

演劇好きや歌好きの有志が集まって作られた学生団体が9年もちゃんと続くってすごいなぁと思います。
しかも劇団輪座さんは毎回オリジナルで脚本書いて、楽曲もオリジナルで、音響も照明も広報も全部自分たちでやってるんですね。

結構すごいことだなぁと思います。

ミュージカルサークルなので、ミュージカルをやりますわな。

でもミュージカルって、日本人にとってそんなに馴染みなくないですか?

結構敷居高い気がするんですよね。
演劇サークルでもバンドサークルでもダンスサークルでもコーラスサークルでもない、ミュージカルサークル。

高校を卒業して大学に入学して、ちょっと特殊な大学生活になるのかなぁと思うのですが、
よく考えたら音大生だった僕は普通の大学生を知らないわww

劇団輪座と萩原悠


(この項目はまたそのうち改めて書こうと思います。)

劇団輪座さんと初めて出会ったのは輪座さんが第2期の頃でした。
その頃は録音補佐とPAとホンのちょっとだけの作曲を担当しましたが、
今年それから毎年作曲のご依頼を頂くようになりました。

勢いで”毎年”と言ってしまいましたが、僕が台湾に行ってたので第8期の公演は完全にノータッチでした。

今年で9年目の劇団輪座さん。

ご依頼頂いてからどんな内容をやるのかと聞いたらなんと!


コーラスライン


まじかwww

コーラスラインってあの、ブロードウェイミュージカルの!!

あれをリメイクするとのことでした。

既に大ヒットミュージカルとして存在するものを自分たちでリメイクして上演って、
今までの完全オリジナルに比べてもしかしたら簡単に作れたのかもしれないけど、
それにしたって難しいなぁ。

特に俺だよ!!

俺の仕事の部分だよ!!

ほとんどの曲が本家として存在するんだぞ!!

劇団四季でもやってるのに日本語版もあるんだぞ!

なのに全く新しい曲を作る、これはなかなか面白いですね。

この日から僕はブロードウェイ版も劇団四季版も”コーラスライン”を聴くのをやめました。

つられちゃうからね!!

かくして、本年も担当させて頂くことになりました。

9期劇団輪座、A CHORUS LINEです。

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ちなみにこの場所、僕が2年半前に”医龍ごっこ”した場所ですww


歌のテストをしました


これは割と毎年やってるのだけれど、今年も曲を作る前に歌のテストをしに足を運びました。

目的はそのまんま歌唱力を計るためと、あとは音域チェックですね。

この2つをやっておくことによって、
だれがどの役になるから、これくらいの音域で、これくらい難しくても歌える
という目星をつけることが出来ます。

この日に盗撮した音源と動画を度々聞き返し見返ししながら曲を作っていくことになります。

歌の練習のために数回みんなに会いに行きました


この萩原悠が!

歌唱力が残念なことで有名な萩原悠が!

歌唱指導ですよwwww


これほんと笑えるwwwww


でもまぁ、僕なりに一生懸命やりましたよ。


音楽やってる人の割には演劇にうるさいわたしなので、
それを持ち味として、

この曲はこういう心情で歌うように息継ぎのポイントが作られてるから、
この音は差し込む光のイメージだから、
この休符ではあいつの顔を思い浮かべて、

とか、
割とそういう抽象的なとこまで監修させてもらいました。(演出さん、口出しの許可を頂きありがとう)


当日PAはやらない


第2期の輪座さんでPAをやらせて頂いてからというもの、ほぼ毎年(台湾にいるとき以外)自分で曲を作って自分でPA卓を操作しました。

僕が役者さんの呼吸を読んで音出ししたり、役者さんと一緒に歌うようにフェーダー操作したりリバーブ調節したりするのが一番いい音になると思っているので、毎年やらせて頂いてたのですが、

今回は本番の日程でどうしても別の現場が抜けられなかったので、曲を提出するだけで、当日は初めての”お客さん”としての会場入りでした。

(代わりに引き受けてくれたコッシーありがとう!)


楽曲


せっかくなので、今回作らせて頂いた曲についての覚え書きも書いておきます。

舞台の曲とかをやらせてもらうと、毎回自分の音楽性がちょっとずつ広がって
「あの舞台のおかげで自分はこういうことができるようになった、得意になった!!」
ってのがあります。

今回の舞台が僕になにをもたらしてくれたのかはまだちょっとわからないけれど(いつも半年〜一年くらい経って判明する)、
でも作りながら思っていたのは
「いつものお決まり作法に甘えないようにする」
ってことでした。

舞台は曲数も多いし、スピードが求められるけれど、
「こうすればこうなるでしょ、オッケオッケ!!」
で決めつけない、すでに持ってる得意技だけに終わらせないようにと決めていました。

おかげで新しい発見や新しい見解がいくつも出てきて、とても有意義で有益でした。

音源をアップロード出来るわけではないので文字だけでなんにも伝わらないと思いますが、
ただひとつ、”萩原悠が曲たちを可愛がってる”ってことだけは伝わると思うwww



BGM


舞台の冒頭でいきなり全員で踊るときのために作った曲。

学生団体なので、ミュージカルを見たことないお友達とかご家族にも見て頂ける。

そう考えたら、
ミュージカル初心者さんが聴いてもちょっとミュージカルっぽい感じ、でもコテコテすぎて引いちゃわない程度、
というバランスを狙って作りました。

I-IIm-V-Iというコード進行でやっと自分が納得いくメロが作れた気がしました。


合唱曲:大切な友達に


中学校の合唱祭で歌う曲とのことで、それっぽい伴奏と中学生っぽいハモりで作りました。

実際本番のシーンはなく、練習時のシーンとして歌われるとのことだったので、イントロは極力シンプルに、でも段々前向きな歌詞に合わせてキラキラとしていく伴奏。

ただ、気持ちいいところに転調したらその先がF#Maj(嬰ヘ長調)、つまりシャープ6個という伴奏の子泣かせなキーにしてしまったのがなんとなくリアリティなくて後悔。

大地讃頌(シャープ5個)だってみんな泣いてるのにねw

エドワード:こんなことが起こるとは


いじめられっ子エドワードがちょっとずつ前を向いていくときの、そんな心情を歌った曲。

悠さんの劇伴あるある”すぐグロッケンを使う”が発動してますww

グロッケン+DX7風FMピアノ+生ピアノでキラキラとしたアタック感のある音になりました。

むしろアタックが立ちすぎてキャラのテンションを超えてしまったのを感じたので、
リズムパートはカホンの緩いバスを入れてみたら逆にリズムが滲んでちょうどいいという面白い現象を起こせました。(これは新しい発見!)

ぐわっと上昇する転調しながら曲調が明るくなってくタイミングで入ってくるトランペットやピッコロが彼の未来を明るく照らしてくれればいいのに……と思った曲です。


クリスティン・アダムズ:幸せでいいじゃない!


エドワードを明るい世界へ連れてってくれる天真爛漫な女の子、クリス。
Aメロでは軽やかさを、Bメロでは伸びやかさと暖かさをと、短い曲ながら真逆の要素を凝縮。

リズムの取り方や音の切り方まで割とみっちり指示をして一緒に練習しましたし、
キーも事前のテストで試してみた一番いいところに設定したので、役者自身も楽しく歌ってもらいました。

ちなみに、エドワードの曲に出てくるピッコロやトランペットと全く同じ音色が入ってるというのも気にしたポイント。

普通に考えたらただのIV-V-III-VIでも全然いいところを、
意地で他のコードに置き換えたくて色々模索していたら今までの萩原悠にない和声進行になったのが自分の中で大きな収穫です。


アリ・サンプソン:自分の力で


“重く辛い曲、周りからのプレッシャーと孤独を形にしたらこうなった”的な曲。

エレキベースとシンセベースを混ぜてダウナーな気分を作って、
トランペットやフルートなど明るい楽器を入れることによってより自身の孤独を感じる心情に。

歌唱指導のときに僕がやったことと言えば
「もっと怒れ!お前のことなんて誰も興味ねーよ!孤独が辛いならもっと主張しろ!お前の声を飛ばせ!」
って罵倒しながら睨んでただけww
あ、あと机叩いてたww

出来るだけ後ろノリで歌って欲しくて2拍4拍で机叩いてたのを、本番用音源ではその音をこっそり収録。
重苦しさこそがこの曲の、このシーンの良さだと信じて。



ヴァル・フレミング:憧れのニューヨークI,II,III


この子だけ3曲に分かれてる曲で、色々楽しいことが出来ました。
悠さんの劇伴あるある”台本を勝手に無視して作る”も発動し、
セリフだった部分を曲中ナレーションとして作り替えたり、
モブが踊ってると知ればそいつらにコーラスやらせたり、
謎のラップを入れたり(普通に考えてダサい。でもそこが良い。)、
何故かギターソロが入ってたり、
逆再生させたシンセを散りばめたり、

この舞台が、この作品がミュージカルであるということを一番示せるのがこのパートだと感じたので結構気合入れて作りました。


キャシー・ウィルソン:私はスター


マーチングスネアにコンガ、ハープ、エレキギター、コントラバスとMoog系ベースのユニゾン、フェイザーかかったハープシコード、割とがっつりいる弦楽隊、Hagyu’s woodwindと名付けてる木管4本(ピッコロ,フルート,クラリネット,オーボエ)、やたら大人数の手拍子など、ジャンルを超えた楽器たちが総出演させ、全曲中一番華やかにしたこの曲。
役者さん自身の趣味趣向からヒントを得て、
天蓋のようなカーテンが空いていくイメージの音なども随所にちりばめ、
そして全曲中一番高い音程で歌い続けるという、この子にしか歌えない曲にしました。


マイク・ワトキンソン:1歩、前へ


通称”ただのポップス”ww

50秒しかないのにちゃんと
イントロ-Aメロ-Bメロ-サビ-アウトロ
があるという可愛い曲。んーサビって言うかな、2小節しかないもんなw

キャラの心情、もともとあった歌詞にしっかり抑揚が付けられて展開もうまくまとまったなぁと結構満足している。

しかしちょっと前に別件の仕事で必要に迫られて買ったカホンの音源がこんなに活躍するなんて……♪


ロビン・マレット:これはお仕事


全曲の中でこの曲だけ、いい曲かどうか自分では判断がつかなかった。
それくらいなんか新しいことに挑戦した曲。

冷たすぎず熱すぎない刻みの音色(うちにいるTRITON Extremeの良さを再認識した)、
速いんだか遅いんだかわからないテンポ(BPMは240だからクソ速いけど、メロはその半分で構成してる)、
ハネてるんだかハネてないんだか微妙なリズム(パートによりけり)、
今どこのキーなんだか迷子になりそうな曖昧な調性(楽譜にしたら臨時記号だらけで酔いそうになった)、

全てが謎すぎるこの曲ですが、一緒にしっかり練習して作りこんだらとても良い曲になったので、役者さんのおかげでこの曲は僕の自信になりました。

また歌詞も割と僕が作っちゃったのですが、スタッフ受けが良くて演出さんに涙されましたww(キモかったwww)

ミホ・ヤマモト,マギー・イーダス:私達の居場所


唯一のデュエット曲にして唯一の6/8(はちぶんのろくびょうし)。
Aメロがピアノとドラムだけっていうアレンジも、普通に聞くとダサいはずなんだけどこのシーンの空虚感を考えたら正解なのかなと思って押し切ったり、
バラードなのにファズを発振させたノイズが飛んで来たり、
綺麗さと荒々しさを併せ持つ情緒的な曲。

ちなみにベースは「亀田誠治さんだったらこんなフレーズ弾くだろうな」と考えながら弾きました。

OBさんへの遊び要素として僕が毎年入れているフレーズもこの曲にぶちこんでおいたぜよ。


コーラス:愛した日々に悔いはない


唯一の全員歌唱にして、今回の案件で最初に提出した曲。

舞台のお仕事いただくと毎回そうだけど、最初の一曲は緊張しますね。
しかもこの曲だけはコーラスラインという本家の舞台そのまんまの歌詞を元に作曲。
似た曲にしちゃいけないし全然違う路線にするわけにもいかず……。

“愛した日々に悔いはない”
という凄すぎるタイトルなのにそれが歌詞に出て来ないという贅沢な作りなのでその凄みを出していこうとしてたらなんだか重くなりすぎたので第1稿は誰にも聴かせることなく却下。

最終的には、今まであまりやったことなかった跳躍進行を多用してみることに。

AメロでもBメロでもサビでも5度とか6度の跳躍を(しかも全部上行)バンバンすることによって、メロディに力強さを出すことに成功、本家とはまた違った迫力を持った曲になりました。


劇団輪座第9期 公演終了


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こうして団員みんなで力を合わせて、
例年並みにトラブルもあって、
無事に公演を終了しました。

わたしは初日公演を観させてもらったのですが……いや〜緊張したwww
子供の発表会を観る親のような気持ちでした。

でもすごくいいステージでした。とてもよかった。

千秋楽には行けてないんだけど、
打ち上げやってるから是非来てくれと言って頂いたので向かいました。

前の現場が長引いてしまったので肉にはありつけず(しょんぼりである。)、
二次会のカラオケ中に合流という。

そしたら驚いたわ、みんな俺が知ってる以上に歌がうまいwww

う〜ん、やっぱりこの実力が出し切れるような関わり方がしたいなぁ。

それはもっとわかりやすい仮歌(自分でhiFとかまで出してますorz)、やシンセメロガイドや、楽譜を渡すということかも使れないし、

もっと何度も足を運んで練習に付き合ってあげるということかもしれないし、

そもそももっと好きになってもらってもっと何度も聴いてもっと一生懸命歌ってもらえるようないい曲を作るということかもしれないし。

時間と予算とがうまく工面出来たらもうすこし工夫する必要があるなぁと思いましたん。


来年は10周年!!


いや〜本当に早いですね。
まさかの10周年です!

僕は毎回単発契約なので、来年の話はなにも聞いてませんが、どうやら来年も公演をするようです。

ひとつの団体の成長と継承をこんなにも長く見れたことって他にないので、なんだかとても嬉しいです。

これからも長く続きますように。

最後に、今年も僕の曲を歌ってくれてありがとう。



以上!

萩原悠(Twitter→@hagiwarau)でした!

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